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憧れの李子柒

何年か前に、友人がFacebookに投稿した動画が、李子柒さんとの出会いでした。漆黒の長髪の美しい女性が、色とりどりの美しい花が咲き乱れる庭で、野菜や果物を収穫し、火を起こして、かまどで焼いたり、炒めたりして、それはそれはおいしそうな料理を次々と作り上げていくのです。まさに私が好きなこと、やりたいことの数千倍、数万倍のレベルとスケールの映像化に、夢中になりました。

李子柒さんは、毎回、それはもう色々なことを巧みにこなしていきます。山でキノコを収穫したり、竹林で伐採した竹で家具を作ったり、泥沼でレンコンを収穫したり、バラを育ててジャムを作ったり、習字をしたり、その硯を作ったり。ギターの弾き語りまでとっても上手なのです。ほっそりとしていて、白い肌と赤い唇が印象的で、一生懸命、色々なものを作っている横顔に、私は胸がきゅんとときめいてしまいます。そんなかわいらしい姿で、あぐらを組んだり、畑仕事の前には手にペッと唾をはいてから農具を握ったり、そういうたくましさとのギャップも好きです。直接の映像はさすがにありませんが、庭で歩き回っているニワトリをしめて、さばくのもやってしまいます(音が入っている…)。

私も、庭で収穫したトマトなどを雨水タンクで洗っていると、なんだかちょっぴりだけ李子柒さんの気分になります。キッチンには、季節の切り花をざっくりと、大きく、生けてみます。

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これは、シコンノボタン。何年か前に、日本に帰国する知り合いの方から鉢植えを頂き、庭に地植えしたら、すくすく成長して、今では数メートルになりました。一日花ですが、切った枝でも次々と花が咲いていきます。かわいらしい花びらの形と深みのある紫色に引かれます。

食べ物も、色々と、作れるものは自分で作ってみます。

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中国スーパーで買ってきた豆腐を水切りして、

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じゅうじゅう揚げたら、お揚げさんの出来上がり。中国スーパーでは、厚切りの揚げはあるのですが、薄揚げは売っていません。そして日本食スーパーでは日本から輸入された冷凍物の薄揚げしかありません。自家製薄揚げは、思ったより簡単で、おいしかったです。ちなみに李子柒さんの場合は、大豆を育てるところから豆腐作りが始まります。

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李子柒さんは、畑や自然のありとあらゆる恵みを保存食にしています。瓶詰って、並んでいるとなんだかうれしくなります。左から、アプリコットの梅干し(いつも南高梅を購入しているクライストチャーチの梅農家さんが今シーズンは悪天候で収穫ゼロだったので。本当の梅干しより肉厚ですが、味はなかなかおいしいです)、ナスタチウムの実の酢漬け(ぴりっと辛くて、ケイパー代わりにアクセントに使っています)、青じそのニンニク醤油漬け(今年は青じその種まきが成功しました)、ボケの実のシロップ(まだ効果を試していませんが、カリンの仲間なので咳に利くらしいです)、手前の小さい瓶には粒マスタード(一番難しいのは、マスタードの実を見つけること、というぐらい簡単でした)。

李子柒さんには謎が多いです。どうやって数々の素晴らしい技術を習得したのか、お家の作りは一体どうなっているのか、そしてそもそも、なぜ、中国人なのに、FacebookやYouTubeを使えるのか(現在、李子柒さんのYouTubeチャンネル登録者数は1450万人!)。 でも、いいのです。かなり作りこまれた、美しい映像が繰り広げられるおとぎ話のような動画として、これからもうっとりと楽しんでいきたいと思います。


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