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料理は愛情というけれど

こんばんは、ちょっと寝る前に500字前後の小話を。

いままでなんとなく違和感を持っていた言葉、「料理は愛情」。アニメや漫画では女の子が美味しくなぁれ♡みたいな感じで思いを寄せなり、ジャムおじさんが美味しくなぁれ♪といいながらアンパンマンを作ってるシーンがありますよね。2次元では言葉にすることで愛情を込めていると表現しているんでしょうが、現実では美味しくなぁれ♡と言って美味しくなったら調理師の専門性はなくなると思うのです。そもそも愛という不確かかつ様々な形を持つ言葉に、なんとなく信憑性を感じ得ないんですよ。甘い言葉をかけるのも愛ならば、暴力を愛とする人だっている。だから「料理は愛情」という言葉に違和感を持つのかもしれません。

で、考えました。じゃあ料理には何が必要なのか、何があれば美味しくなるのか。

わたしは「思いやり」だと思うんです。相手を配慮する気持ち。例えば、濃い味付けが好きな人には濃い味付けの料理を出した方が「美味しい」と感じてもらいやすいでしょう。辛い料理が好きな人には辛い料理を、アレルギーがある人には食材に配慮を。食べる相手のことを思いやりながら作れば「美味しい料理」になるのです。

だれが食べるのか、主語を明確にしておくことが大切なのでしょうね。美味しいと感じて欲しい主語が大人の自分なのか、子ども相手なのかでは、味付けのみならずメニューから考慮していく必要が出てきます。

料理は愛情、なのであれば愛情の正体は思いやり。料理は相手を思う気持ちで美味しくなる。そんな風に考えるとわたしはしっくりきます。

自分も他者にも、思いやる気持ちを持っていたいと思います。

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