傷と記憶

ある人から突然DMが来た
懐かしいある人
名前を見た瞬間一気にいろんなものが戻ってきて
あの頃の感覚に少しなった

そんな彼女から伝えたいことがあると
たくさんの言葉で送られてきたメッセージ
どきどきしながら読んだら
嬉しいことしか書いてなかった

彼女は言った
僕の音楽に救われたって
たくさん聴いてたって
嬉しすぎて
逆にこのまま死んでもいいんじゃないかってくらい
そのくらい嬉しかった

音楽関係の方によく言われる
この曲は誰に向けて
どういう意味で書いた曲ですか?
僕はその説明が苦手だと
いつどこで書いたかは言える
でも誰かに対して書いたことはない
全て自分が生きるため
吐口が音楽しかなかったから
人に吐き出すと怒られるから
だから歌にしかできなかっただけ

でも音楽を仕事としてやる上で
自分のために書いた曲が
ほんの少しでも誰かのなにかになれば嬉しいななんて
小さな夢はあった
それが少し叶った瞬間だった

ただただ苦しくて吐き出した言葉
自分の命を繋ぐためだけの言葉が
誰かの手助けになった
嬉しくて仕方がない
でも実際この言葉を言われて思った
誰かも言ってた
あのアーティストも言ってたけど
本当に僕は何も救ってなくて
救ったのは彼女自身で
見つけてくれたの彼女で
音に耳を傾けてくれたのも彼女で
むしろ僕が助けられた 救われた
だから彼女は彼女を救っただけ
でも救われたって言ってくれたのは
宝にしたいくらい
というより今後宝にしていくのだけど
そのくらい嬉しかった

ソロになって
たくさんのお客さんが離れていって
もちろん新しいお客さんとも出会ったけど
僕は僕のまま何も変わらないはずなのに
僕の音楽が遠ざかっていって
僕はどうすればいいのかなとか
バンドをするべきなのか ソロなのか
はたまたユニットなのか
なんかもう頭の中ぐちゃぐちゃで

でも彼女も伝えてくれたけど
最近たまにお客さんからの言葉で
「黒瀬まりなの曲が好き」と言ってもらえることがある
それは僕にとって最高の言葉だ
もちろんバンドだから好きというのも嬉しい
弾き語りだから好きってのも嬉しいでも
黒瀬まりなの曲だから聴くんだって言われると
もう嬉しくて嬉しくて
この気持ちのまま死んでしまいたくなる
快楽に溺れてしまいたくなる

少しだけ頭の中のぐちゃぐちゃの糸が
解けた気がする
ありがとう

本当にお客さんやいろんな人に
僕は助けられてばかりで
まだ全然何も返せてなくて
返すまでは音楽辞めれないなって思うんだけどさ
こんな人間だから
すぐ逃げようとしちゃうんだ
ごめんな
でも返したいって気持ちがあるのは本当
自分を保つのが苦手でごめんね笑

彼女と関わっていた頃の僕は
いろんな人を傷つけていたと思う
正直記憶障害の関係で
はっきりと思い出せないことも多くて
でも覚えてることもあって
僕を今以上に保てていなかったから
本当に申し訳ない気持ちしかなくて
だからこそ
その頃出会った彼女に
こんな嬉しい言葉を伝えてもらえるなんて
あああの時飛び降りなくてよかったなって
ちょっと思えた

あの頃の人達には
正直怖いけど会いたいなって思ってる人は数人いる
久々に連絡してみようかな
覚えてるかな 忘れられてるかな
そんなことしてみようって今思てる
言葉の力って本当にすごい
良くも悪くもたった一言で本当に変わってしまう
だからもう一言も喋りたくないって
思ってしまうけど
こういう日があるから
伝えることやめたくなくなってしまう

また歌ってみるね
ありがとう

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