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まくらのそうし

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日々の風景、周りの自然などを綴ったエッセイです。毎日更新。1話は原稿用紙1枚ほどです。田舎暮らしの風景をお届けします。
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2022年9月の記事一覧

赤い人工物

 台風過ぎて、夏のものは終わりに近づく。  トマトなど、毎年のことながらてきめんで、一気…

根を張って生きる

 橙の木の、それは接ぎ木苗であったのが、台木のほうが成長し、接がれたほうは滅んでしまう。…

公園にブルーベリーがあればいいのに、と思う

 グミやスモモは一気に成るが、ミニトマトやブルーベリーなど、ぼちぼち成って、毎日小鉢一杯…

アブとトンボと散歩道

 今年のアブは凄まじく、山だけでなく、町まで出るということで、まさにアブの当たり年、人は…

小さな尺取り虫

 小鉢に摘んだブルーベリーに、細い細い糸くずが、よく見れば懸命に尺を取っている、小さな尺…

暑さ寒さも彼岸まで

 暑さ寒さも彼岸までとは言うが、ここらで暑さはお盆まで、といったところ、そこを過ぎれば一…

【エッセイ】 白い梅干し

 今年も結局、白梅干し、天気も読めぬ山ならば、博打のように見繕い、太陽の下に梅を並べる。  天気予報はずっと雨、夏は夕立も多ければ、雨と言っときゃ文句はないだろうという精神か、カンカン照りも雨の日も、予報は雨と動かず、意味もなく、網に梅を並べながら滴る汗、酸っぱい香りが風に乗る。  梅をもぐのに、梅干し用には大きな良いものを、梅酒用には小さいものをと選んだおかげで、いつも以上に柔らかく、ふっくらとした梅の数々、気をつけなければ皮の破れ、保存が利かないようになる。  しか

【エッセイ】 つゆくさ

 子供の時以来、あまり見ることのなかった花だからだろう、露草の青は古び、懐かしさばかりを…