蝙蝠傘

燃やした手紙が帰ってくる

手首から先が迷子にならないように
夜色のリボンを結んだ

灰の中から死んだ月を蘇らせる
(いいえ、それは正確に言えば生き続けている)

仰け反った背骨が軋んで
吐息と共に滅びる音の種子

名もなき怨嗟が溢れる頃
生やした腕が首を括って飛ぶ

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