現代詩フォーラムに投稿した詩:4

【行列の足】

穏やかに沈んでゆく
貝殻の奥で
一枚の花弁のひとひら
(花占いを信じている女の子)
無差別に積み上げられている時間

嫋やかに蕩けている
石膏の奥で
一粒の星屑のひとかけ
(星占いを信じている男の子)
無尽蔵に燃え尽きてゆく思考

艶やかに開いてゆく
空想の奥で
一齧りの果実のひとさじ
(占い師と呪い師の食卓)
無造作に朽ち果ててゆく言葉

切り揃えた前髪が風に弄ばれる
五行の変換に身を委ね
指先で葬り
嘴で口走る
(いいえ、あれは箸ですよ)
拾っているのは骨です。

黙っているのは酷ですか?
トリが告げる西の方角
そうです
ツノが生えるのです
鬼がそぞろに歩いて行列を作る

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