詩「時計」

「ねえ、ちょっと君? 手加減してよ」
刻々と過ぎて行く時間
「ねえ、君。聞いてる?」
そんなことを言っても置き時計は返事をするはずもなく
ただ、ただ、時を刻むのだ
お気に入りの置き時計
悩んで悩んで家に迎えた
「ねえ、君。アナログな姿が素敵だよ」
少し時が緩やかになった気がした

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