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詩「擦り切れる」

自分の手を見た
じっと見た
飽きもせず眺めた
言葉の代わりに涙ぐむ
泣けばいいのに、雫は落ちない
「フフ」と声が出て
「あははは」と笑い出した
もっと笑え
そろそろ泣け
涙の雫に救われるはずだ
 
ああ、僕の心が擦り切れたのか
いつのまにか笑いも止まり
泣けずにいる
 
擦り切れる


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