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雨に打たれて 心が雨に打たれて濡れている 窓辺から見る夜の闇と夜の雨 深淵を覗き見たような心地さえする 苦しみなのだろうか 哀しみなのだろうか 濡れた心はこのまま雨と闇に溺れるのだろうか 「あ……」声を出してみる 現実に戻り目の前のガラス一枚 慌ててカーテンを閉めた
雨音を奏でるのは天に住む住人なのか…… 目覚めに雨音を聞いてしまうとまた眠りに誘われてしまう 日も高く上がるだろう頃に聞く雨音は私の焦りを沈めてくれて 迎える夜の前に聞く雨音は一日の終いを見直させるようで 窓から暗闇の中に雨の雫を見て雨音の調べを聴く 天の奏では深淵