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2021年5月のTop10 Tweet

先月によく読まれた弊社Tweetの上位10をご紹介します。どのようなトピックに興味が集まっていたのかをご覧ください。

1位:脊髄性筋萎縮症の3承認薬間で激しい戦いでRoche社が先頭へ

わずか5年前は脊髄性筋萎縮症はニッチな小児疾患で、病気を改善する治療法は無かった。現在は、承認された3つの薬の間で激しい戦いが繰り広げられ、Roche社の比較的安価な経口SMN2 mRNAスプライシング修飾剤薬Evrysdiが先頭に躍り出ようとしている。

2位:Roche社の特発性肺線維症治療薬EsbrietがHFpEFに有望

<アメリカ心臓病学会>
収縮機能が保たれた心不全(HFpEF:拡張不全)では、これまでの心不全治療薬でも効果を示すことは困難であった。そこに、HFpEFに対する医師主導型治験でRoche社の特発性肺線維症治療薬Esbrietが有望であるという驚きの発表があった。

3位:遺伝子編集治療薬CTX001でVertex社とCrispr社の3回目の提携

希少血液疾患、鎌状赤血球とβサラセミアに対する遺伝子編集治療薬CTX001でVertex社とCrispr社の3回目の提携をした。期待がいかに膨らんでいるかを示している。Vertex社は、9億ドルの契約一時金に加え、初回承認時に2億ドルのマイルストーンを支払う。

4位:Trop2抗原を標的とした第一三共Datopotamab deruxtecanがTNBCで有効性を示す

Gilead社Trodelvy と同じTrop2抗原 を標的とした第一三共Datopotamab deruxtecanのTNBCにおける有効性を示す初期報告は、AZ社が1年前に10億ドルで権利を獲得したことが馬鹿げたことではなかったことを示唆している。

5位:KeytrudaとOpdivoの売上前年比には大きな隔たり

Covid-19により、KeytrudaとOpdivoの売上は前四半期比でわずかに減少した。一方、前年比で見ると、Keytrudaの19%という驚異的な成長に対して、Opdivoは3%の減少となっている点が気掛かりだが、BMS社はOpdivoの将来性に「非常に期待している」と述べている。

6位:筋萎縮性側索硬化症におけるBiogen社とIonis社のSOD1阻害mRNA薬tofersenにプレッシャー

筋萎縮性側索硬化症におけるBrainstorm社NurOwnやOrphazyme社arimoclomolなど立て続けの失敗を受けて、Biogen社とIonis社が共同で進めているSOD1阻害mRNA薬tofersenにプレッシャーが掛かる形になっている。

7位:Adverum社Wet AMD遺伝子治療薬ADVM-022が毒性問題で揺れている

Adverum社ADVM-022のWet AMDにおける毒性問題は、不快だが効果的な通常の眼球注射を選択できるのに、なぜ患者が遺伝子治療のリスクを負うのかという疑問を提起している。同社の株価は半減し、ライバルのRegenxbio社にも影響を及ぼす可能性がある。

8位:コーポレートVCは、最多はがん領域、次に中枢神経系と免疫系にへ投資している

親会社からの独立性を主張するコーポレートVCもあれば、親会社の意向に沿うことを前面に打ち出すVCもある。しかし、これらの企業がどこに投資しているかをよく見ると、最多はがん領域、次に中枢神経系と免疫系であった。

9位:Eli Lilly社がパイプラインの価値で大手製薬企業をリード

エバリュエート が算出するNPV を比較すると、Eli Lilly社のパイプラインの価値は、合計で456億ドル(糖尿病薬Tirzepatide とアルツハイマー病薬Donanemab が大きく寄与)となり、大手製薬企業で2位に位置するRoche社の2倍以上の規模で、他を大きく引き離している。

10位:BMS社の新しい経口乾癬治療薬deucravacitinib

BMS社の新しい経口乾癬治療薬deucravacitinibは、Otezlaよりも優れてはいるが、注射剤との闘いは厳しくなりそうだ。それは、乾癬の分野は競争が激しく、有効性の面で同薬は、Abbie社Skyrizi、Novartis社Cosentyx、UCB社bimekizumabに見劣りするからだ。


10位と僅差で、以下の日本チーム独自コンテンツが11位でした。



#Monthly_Top10 #May2021 #エバリュエート #Vantage

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