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グゴガゴゴ~~って鳴って、最後を迎えた電気ポット

今週、我が家の電気ポットが、グゴガゴゴ~!!!と大きな音を立てて動かなくなった。

我が家の娘たちは、完全ミルクで育ちました。日夜の関係なく粉ミルクでミルクを作るために働いてくれたこの電子ポットが先日役目を終えました。本当にありがとう。


私がこの家に来たのは、約8年前のことです。この家に女の子が生まれた時にやってきました。

生まれる前から、その娘さんは完全ミルクが決まっていたので、電気ポットを探していたご夫妻にお目に止まったという寸法です。なんせ私は、粉ミルクを溶かす湯温70℃で保温出来ることに加えて、沸騰後に70℃に急いで冷ます能力が買われました。

娘さんの粉ミルクを溶かすために、ご夫妻は私が用意した70℃のお湯を使って昼も夜もなく数時間お気にミルクを作り、娘さんに飲ませていました。

私は台所にいたので、何度もお会いすることがありました。どんどんと大きくなる姿を見て、私のお湯が娘さんの成長に役立っていると思うととても誇らしい気持ちになったものでした。それに成長に合わせて作るミルクの量も増えてきたので、私も大忙しだったのを覚えています。

しかし、1年半くらい経つと私の役割は次第と減ってきて、2年目には出番が無くなりました。娘さんが卒乳し、ミルクではないものをしっかりと食べられるようになったので、私はお役御免となり、袋に入れられて、暗い場所に置かれ、休むことになりました。

約1年間ぐらい経ってからでしょうか、暗い場所から再び出されて、綺麗に洗って貰い、前に居た台所に置かれ、お湯を沸かし、70℃に冷ます仕事を再開することになりました!

そうなんです、私が休んでいる間に、妹さんが生れていたんです。私はまた昼も夜もなく70℃のお湯を妹さんのために作り続け、ご夫妻はミルクを作りました。

妹さんも大きくなると私の役目も終わるのだろうなと思いながらも、私の役目をしっかりとこなしました。先が見えるというのも、良し悪しですね。

そうするうちに、長女のお姉さんも、妹さんも大きくなり、いよいよ私は引退かなと思っていたのですが、今回は暗い場所で休むことはありませんでした。

実は私は、お湯を98℃で保温する能力も持っているのですが、それを使って大人の人たちが飲む、お茶やコーヒーを淹れるためのお湯を準備する仕事をすることになりました。

そんな生活がそうですね、4年くらい(この家に来てから8年!)が経ちました。

そんなある平日のちょうどお昼過ぎのこと、いつものようにご夫妻がお茶を飲もうとされていたので、私はお湯を出そうとして。。。。。。

グゴガゴゴ~!!!


と大きな音を出して、私のポットは一切動かなくなりました。。。
その後、全てのネジを絞め直したり、クエン酸洗浄したり、色々手を施したのですが、もう手遅れでした。

帰宅した子供たちを集めて、このポットは君たちが赤ちゃんだった時に本当にお世話になったんだよと、全てのミルクはこのポットの協力で作ったんだよとしっかりと伝えました。

すると、2人は合掌して、「ありがとう」と言ってくれたので、ポットもゆっくりと休めると思います。

私と妻で最後の瞬間を看取れて本当に良かったねと話しています。この家にきてから8年間、本当に良く働いてくれました。お陰様で娘たちは元気に大きくなることができました。本当にありがとうございました。

#電気ポット #最後の瞬間 #娘たちの成長 #8年間 #ありがとう  

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