キミの見えた世界はきっと美しいもの
鐘が鳴る。深夜の鐘が。午前0時の知らせ。
「あと、4日…か」
ボクは小さい頃から夢があった。こんなこと言っちゃ恥ずかしいが、……勇者という誰もが憧れる存在に。
でも、無理だった。病には勝てない。
先天性の病……、それがボクに課せられたものだ。
足が衰弱していてまともに歩けず、手もほとんど動かない。指をピクピクさせるぐらいなら出来るが、何の意味もない。四肢を動かせないとなると、不便でしかない。
辛くないの?苦しくないの?と言われる事があった。そりゃもちろん、めんどくさい事