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ランナーの話:「津軽番長」前編

津軽番長は、10年前はランナーではなかった。だが、その頃から、番長であったことは変わりない。彼女は、津軽出身の大酒飲み番長。酒で負けることはねぇっ!いつでもかかって来い!と、いった具合の実に男らしい女であった。仕事も本職がホテルの夜勤担当で、その他にも何本もサイドビジネスをしていて、正直、いつ寝ているのか分からない。だが、いつ会っても、異常にテンションが高く、元気溌剌、その上、タバコも吸っているのに、お肌、ツルツル。バケモノレベルの体力の持ち主であった。

そんな津軽番長が、前回ご紹介した”コディパパ”の影響で走り始めたのが2013年ぐらいであろうか。

元来、みんなでワイワイするのが大好きで、世話好きな津軽番長は、ランニングワールドでも、すぐに仲間が出来た。しかし、最初の数年は、ランニングにそこまでハマっていなかった。当然、お酒>ランニング、の人生であった。だが、いつしかタバコを止め、気がつけば、夜勤明けの早朝にセントラル・パークへ走りに行く様になっていた。レースに出る様になり、タイムを気にする様になったのも大きいだろう。負けず嫌いの津軽番長にとって、レースは戦いだ。

負けるわけにはいかねぇ。(何になのかは分からないが)

そんな闘志がメラメラと燃えているのを隠すことなく、前面に押し出し、「見てて下さい。次、やってやりますよ。」と、サブフォー宣言、ボストンマラソン資格ゲットなど、目標を持って突き進んでいった。

ちなみに、レース前日は、よく生牡蠣を食べていた。精力をつける為であろうか?当然、酒も飲み、気合いを入れていた。

一緒にレースに参加した男友達ランナー達が、体調を壊して、目標達成出来ないのを、「弱すぎっす。」と一蹴していた。

(つづく)



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