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【ネタバレ感想】グスコーブドリの伝記

映画(2012)の方の感想です。

以下、ネタバレを含みます。ご注意ください。


タイトルに「伝記」とあるように、主人公ブドリの一生を描いたような作品で、どんな状況でも健気に人生を生き抜くブドリの姿が愛おしかったです。

ブドリは最終的に自分を犠牲にして冷害を食い止めます。原作ではどうやら火山を噴火させるための機械を作動させるのに誰かが犠牲になる必要があり、それでブドリが自ら名乗りを上げ犠牲になった、という展開らしいのですが、映画ではそのあたりが抽象的かつ曖昧になっていて、コトリによって火山に行った後の様子が描かれず、火山が噴火した後のシーンに移るので、コトリの力で火山を噴火させたように見受けられ、いままでブドリが火山局で頑張ってきた成果が生かされてないような印象を受けました。

ブドリの「僕は今までたくさんの人に生かされてきた。その命をたくさんの人のために役立てられるなら、僕はどうなっても構わない」
という言葉が、この物語で伝えたかったことなんだろうなと思いました。
冷害によって辛い思いをしたり、たくさんの人に助けられて生きてきたブドリを見てきたからこそ、この言葉の重みが伝わってきました。
自分を犠牲にすること、について考えさせられた映画でした。

同じ作者が原作の、銀河鉄道の夜、も同じ絵柄で映画化されているみたいなので、そちらも見てみようかなと思います。楽しみですね。

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