見出し画像

vol.179 有償か相互無償、撮影料の改定。ポートレートにおける金銭事情。

ポートレートはモデルさんに依頼するので撮影料がかかる。

その撮影料に関する有償、無償、そして撮影料の改定について自分の独断と偏見について。

良い悪いではなく価値観の相違


相互無償が悪いという話をするつもりはない。
ただ、自分のスタンスとしては依頼したからにはモデルさんにお金を払うのが当然だと考えているので相互無償は撮らないし受けたくない。

でも、他のカメラマンやモデルさん同士がお互いにメリットがあり、納得しているなら相互無償で撮影すればいいと思っている。

モデルとして活動したくてもSNSにUPするデータが無いので投稿データの為に無償でカメラマンにお話しをする時もあるだろうし、無償そのものが悪いというわけではないと考えている。

要するに自分は相互無償での撮影はしないが他のカメラマンとモデルさんが双方納得の上であり相互無償にメリットがあれば自分が外野からいろいろ言うべきではないと思う。

それでも感情的に許せない相互無償での撮影依頼もある。
それはモデルさんにお金を払うことがもったいないから相互無償でしか撮らないと言うスタンスのカメラマンによる相互無償だ。

人ひとりを一定時間拘束するとどんな仕事でも人件費と言うコストがかかってくる。社会人であれば当たり前の話だ。
撮影料はモデルさんの人件費+αが含まれるがそれを全て無視したカメラマンの一方的な相互無償スタンスの依頼があると言うことをモデルさんから聞くたびにきちんとお金を払えるカメラマンでいようと思うのだ。

カメラマンばかり損するのか?

こんなこと言うとカメラマンばかり持ち出しが多いという意見が出てくるかもしれないが、撮影を依頼した以上そのコストは依頼者側(今回はカメラマン)が負担することが当たり前なのだと思っている。

そして撮影料を支払った対価とは何か。
これはものすごく単純で「その時間、撮影目的でのみモデルさんを拘束できる」のが対価である。

カメラマン側としてカメラやレンズを買ってお金がかかるのにポートレートを撮るのにまたお金がかかることに心理的負担がゼロではない事も理解はできるが、カメラを買うと言うことを決めたのは自分であり、そのカメラにお金を出すと決めたのも自分である以上、機材にお金がかかるからを理由にカメラマンが撮影料を払いたくなくての相互無償は間違っている気がしている。

そしてモデルさんについては自分のブランドを維持するために美容やエステ、化粧品、ネイル、衣装にお金をかけている。
自分が綺麗でいるための費用を撮影料に転嫁するなと言う横暴なカメラマンがもしいたら、その努力して綺麗でいてくれるモデルさんを撮りたいからポートレート撮っているんですよね、ならお金かかるのは当たり前ですよと言いたい。
まぁ、正直カメラマン、モデルさんどちらもお金がかかるのがこの界隈についてくる話なのだ。

撮影料の改訂について

モデルさんの撮影料の改訂についてもカメラマン仲間から色々話をきく。
ここの改訂の是非ついては自分は何も言うつもりはないが需要と供給のバランスでか価格が決まるのが市場原理であり原則であるので、人気のあるモデルさんは撮影料を改定していくのは当たり前だと思っている。

そしてモデルさんが撮影のためにも美容やエステ、ネイル、化粧品にお金をかけてくれているからモデルさんはいつでもベストな状態でカメラの前に立ってくれるわけですが、その化粧品やエステなど昨今の諸々の値上げの影響で支払額が増えたと聞く。

このご時世、価格もサービス内容も変わってないものを探す方が難しいからエステにかかる費用も以前より増えたことは想像できるのでモデルさんの撮影料金の改定も納得はできる。

ただ、この撮影料金の改定についてもモデルとしての需要やモデルとしての自己のブランド創出に似て、モデルさんの腕の見せ所でありカメラマンが離れていかないようにする必要があると思う。

ここからは多分に個人的見解になるが、撮影依頼後に撮影料の改定をしますと告知した時のモデルさんの対応で、撮影依頼した際の撮影料金ではなく改定後の料金を求められるモデルさんもいますがそれもそのモデルさんの考えだろうと割り切り支払います。が、この対応は嬉しいなと思うのが「撮影料の改訂前から依頼してくれていたので、今回は改訂前の料金でお願いします。ただ、それ以降は改訂料金にて撮影をお願いします。」と一言連絡が来るモデルさんは正直信頼も信用もできると個人的に考えている。

これはSNSで告知して終わらせるモデルさんが多い中できちんと個別に対応できるモデルさんであると言うだけでなく、きちんと撮影(スケジュールや時間、金銭、撮影目的など)管理ができているんだなという意味で信用できるとも感じている。

そんなこんなで長々と書いてきてオチも見つけられなくなりましたが、これが自分が思う現時点での心境です。

では、また。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?