HIV検査に迷うヤリマンちゃんへ

先日、HIVの迅速検査(当日に結果がでるやつ)を受けてきた。ひっぱるつもりは無いので最初に言うが、結果は「陰性」だった。しかし、大ヤリマンであった私の卒業式としてのこのHIV検査は現在進行形のヤリマンちゃん達の参考になると思うので見てほしい。

まず、1か月ほど前に致したTinder経由の男から「クラミジアだったから、検査してきてほしい」と言われた。私がうつしたのか!?と思いつつも検査を受けると見事に陽性。

思い当たる節がありすぎて、誰からくらったのか分からないがとりあえず処方された薬を飲み、7月末に再検査を受けるつもりだ。

自分が性病になったという驚きで、もしかしたら他の性病にもかかってるのではないかと思い始め、調べてるうちにHIVが出てきて急激に恐ろしくなった。

恥ずかしながら大ヤリマンの私はここ4年間で80人ほどと致している。大半はTinderで知り合った人で、半分以上ゴムを付けずにやっていた。その中には童貞を男で捨てたバイセクシャルの男もいれば、「俺、ゴム着けると痛いんだ」などと情に訴えてくる男もいた。今思えば怪しすぎる人達にリスクも考えずバカスカ股を開いていた。

夜な夜な「HIV 感染確率」「HIV 女」「HIV 経験人数 確率」と検索したり、Twitterで「HIV 陽性」「HIV 検査」などさまざまなワードを引っ掛けては調べた。

処女を卒業した相手にHIVをうつされたという体験談も見つけて、処女どころか80人斬りの私は「かかってるんじゃないか」という気持ちが段々「かかっている気しかしない」に変化していった。

当てはまる症状にインフルっぽい、風邪っぽい、などがあり、2年前に原因不明の高熱(39°〜41°)が1週間ほど続いたことや、1年前に風邪気味で熱があったことがあり、ワンチャン陽性だわと思うようになっていった。

近くの保健所を調べて予約し、検査当日までの1週間は人生で1番眠れない日々が続いた。夜な夜な検索しては同じつぶやきや同じサイトに辿り着く、そんな繰り返しで疲れ切っていた。

仲のいい男友達に相談しても「平気っしょ!」としか返ってこない。「うん、平気だよね!」なんて返せるほどの余裕なんかない。私の経験人数を聞いてもそんなことが言えるか?と思ってしまった(私が悪いが)。

HIVにかかったつもりになるとノイローゼは少し軽くなるというサイトも見たが、そう思えば思うほど将来に絶望しか抱かない。親になんて言おう、障害者手帳発行で絶対親にバレるよな、医療費だって国が負担してくれるつっても毎月2万くらいはかかるだろうし、限界値までウイルスが下がったとしても一生他人にうつす不安を抱えながら過ごすなんて人生終わったと思った。

毎日毎日、自己流で仏教、イスラム教、ヒンドゥー教、キリスト教などさまざまな神に祈りを捧げまくった。(アホかと思うがそのくらいまでメンタルがやられていた。)

検査当日。電車で向かう途中、不安だった気持ちが更にヒートアップしお腹が痛くなってきた。「今が陽性を知らずにいれる最後の時間だ」などと考えていた。

検査会場に着くと、私しかいなかった。簡単な書類の記入(年齢、性別など)をしてるあいだにも手がガタガタ震えて書道4段とは思えないミミズが這いつくばったような字を提出し、問診へと移った。

問診で60代くらいのおじさん先生がゆったり口調で話しかけてくるが何も頭に入ってこない。「どうしよう、ここで陽性って言われるんだ、この部屋で1時間後に言われるんだ」と思いながらずっと先生のベルトあたりを凝視していた。

次第に不安が限界まで達し、気づいたら涙が溢れていた。先生は「あ、大丈夫?緊張してるのかな?注射怖い?」と言ってくれた。もちろん注射は大の苦手だがそこじゃない。しかし私はシクシク泣きながら「怖いです(全てが)」と答えた。そのおかげで私は注射が怖い21歳児だと思われ、おばちゃん看護師2人に子供扱いをされながらの採血へと移ることになる。

「大丈夫?怖いよねぇ」「すぐ終わるからね」などと応援され、目を瞑り横になりながら採血を受けている最中も「血管が太いねぇ!元気に出てきてるよ〜!」と言われたり、もう1人の看護師にはひたすら膝をさすられて「頑張れ!頑張れ!」と激励された。

情けなさで泣きそうになっているうちに採血は終わっていた。無意識に反対側の手を死ぬほど握りしめていたら看護婦さんに「力抜いてね!!!!」とちょっと強めに言われた。

そのあと別室にうつり、5分間腕を強く押さえるよう言われた。この5分が異常に長く感じられ、採血が終わった安心感と陽性判決までのカウントダウンが既に始まっているという恐怖でおかしくなりそうだった。

陰キャのように小声でありがとうございましたを連発して、1時間後の結果発表まで近くのカフェにいた。

1時間後、再び会場に戻ると、廊下で看護婦さんと先生が座って話していた。私を見ると先生がニコッとし、部屋へと連れて行く途中で「採血大丈夫だった?」と心配してくれた。食い気味に「はい、大丈夫です」と強く言ってしまった。先生は部屋に入る前に苦笑いで「緊張してるね、もう誰もいないから言っちゃうけど、陰性だったから」と言った。

わたしはその一言を聞いた瞬間「はぁ!!!!よかった〜〜」と今日イチでかい声が出た。部屋に入り椅子に座ると、「きみ、心配性なんだねぇ」と言われたが、当たり前だ。先生には言っていないがどこの馬の骨か知らん男80人とヤってきた過去があるのだ。
そのあともなにか言われたが、陰性、陰性、陰性!!!!!と頭の中でドーパミンの大パレードが行われていたせいで覚えていない。

わたしはもうヤリマンを終了する。7月末のクラミジア再検査で陰性が確認されたらクリーンな私が爆誕する。これからセフレは1人か2人に絞る。ゴムは何がなんでも付ける。

HIVの検査が怖くて受けられないヤリマンちゃん達、頑張って検査を受けてほしい。検査までの地獄のノイローゼの日々に対するアドバイスは正直、無い。不安を感じてしまったら検査を受けるまで、もうそこから元に戻る方法はない。

(少しでもマシになるように私が1番マシになったサイトを載せておく↓)

https://sites.google.com/site/hivneurose/

自分の過去を見つめ直す時が来たと思って腹をくくって受けるしかない。"ヤリマン卒業式"のラスボスともいえるHIV検査、やっぱり陰性が出た後は景色が違って見える。

もし陽性だったとしたら一生辛い思いをするかもしれない。それでもいつか、エイズになる前に早く発見できたから長く生きれたんだと思える日が来るはず。時間はかかっても。

不特定多数とヤるメリットは1つもない。自分の体を滅ぼす「自傷行為」だから。もちろん心も。寂しさを埋めるために使う男は1人か2人でいい。このまえのワンナイトのその男は知らぬ間にHIVとヤったことがある人かもしれない。そしてその男はほぼ確実に、あなたを抱くのと同じように他の女の子を何人も抱いている。彼女たちが梅毒持ちだったら?HIVだったら?

考えるだけでいかにリスクの伴う行為かが分かると思う。自分の身を守れるのは自分だけ。当たり前だけど、今回の検査で私はとても気づかされた。

もっと自分を大切にして生きようね。

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