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東京の乾燥注意報は日本一?!

冬になると天気予報でお天気キャスターが、「乾燥注意報が出ています」とよく言うようになります。では、湿度がどの程度まで下がると「乾燥注意報」が出るのでしょうか?

【乾燥注意報の地域比較】

一般に注意報、警報の基準は地域の特性に合わせて市町村毎に決められています(乾燥注意報は都道府県内で基準がほぼ同一)。

乾燥注意報も同様に地域特性に合わせて基準値が設定されており、乾燥しやすい地域の基準値は低く設定されています。乾燥注意報の基準には「最小湿度」と「実効湿度」がありますが、ここでは「最小湿度」で話しを進めます。

主な都市の最小湿度の基準値を表にまとめました。東京が25%と最も低く、沖縄が50%と最も高くなっています。国内で最も多い基準値は40%で大阪、福岡は標準的な基準値になっています(その他地域の基準値は気象庁のHP等を参照下さい)。

東京以外で最小湿度の基準値が25%の県は他に4県あり、群馬県、埼玉県、山梨県、岐阜県です。太平洋側内陸部の比較的近い地域ですね。

しかし、実は、最小湿度基準値が日本で一番低いのは長野県の20%です。また、実効湿度(下記参照)の基準値は長野県が55%で東京が50%と東京の方が低いので、どちらが日本一とは決められません。それにしても、雪のイメージの長野県の最小湿度基準値が最も低いのは不思議です。

【まとめ】

「乾燥注意報」の基準値は地域によって大きく異なっています。最小湿度の基準値が低い地域の人は、「乾燥注意報」が出ていなくても注意が必要です(湿度が40%を切ったら要注意)し、「乾燥注意報」が出ている日には更なる注意が必要です。

冬の乾燥時の注意事項と対策は、下記の記事を参照してください。乾燥に十分注意してそれぞれの地域での冬をお過ごしください。


【参考/実効湿度とは】

実効湿度とは、木材の乾燥度合いを示す指標です。値が低いと木材が燃えやすい状態となり火災のリスクが増します。