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大雪注意報・警報/新潟と東京でこんなに違う! 大雪警報って何cmから?

日本は世界の中でも雪の多い国です。毎年、大雪のニュースがあります。年末には強力な寒波が日本列島を覆い、多くの地方で雪が予想されています。しかし、自分の住んでいるところの大雪警報の発表基準が何cmなのか?知っている人はほとんどいません。

大雪注意報や警報の発表基準は、雪の多い新潟と少ない東京ではもちろん異なります。では、発表基準にどれくらい差があって、それはどのように決められているのでしょうか?

【注意報と警報】

災害の発生するおそれがある時⇒注意報を発表

重大な災害の発生するおそれがある時⇒警報を発表

大雪の注意報・警報は、雪の降る量(降雪量)がどの程度以上の際に災害や重大な災害が発生するか、という観点で発表基準を決めます。この発表基準は市町村ごとに決められており、地域特性により異なります。

東京のように少しの雪で交通障害やケガ人の発生する地域は基準値が低く、新潟のように雪に慣れている地域は基準値が高くなっています。

【新潟と東京の比較】

東京都千代田区(東京23区は全て同じ)と新潟県湯沢町の大雪注意報・警報の発表基準を表にまとめました。数値は、12時間の降雪の深さ(降雪量)です。見ての通り大きな違いですね。

東京では雪が数cm積もるとニュースになって、人が転んでけがをしたとか車がスリップ事故したとか電車が遅れたとかを伝えます。

しかし、新潟県では数cm程度の積雪は冬の日常なので、特に何も起こらずニュースネタにもなりません。よほどの大雪、新潟県湯沢町なら1m程度にでもならないとニュースにはなりません。東京とは雪に対する経験と備えが違います。

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【参考/その他の地域】

名古屋市、大阪市⇒東京23区と同じ

福岡市(平地)、鹿児島市(平地)⇒大雪注意報=3cm、大雪警報=10cm

沖縄県⇒大雪注意報・警報ともありません(雪が降りませんから)

*発表基準を超える降雪が予想される場合に注意報、警報が発表されます。福岡市、鹿児島市は平地と山地で発表基準が異なります。

【まとめ】

大雪注意報・警報は各地域での例年の降雪量に応じて発表基準が決められています。また、降雪量の多い地域は雪に対する経験と備えがあるため多少の雪では災害とはならず、そのことも発表基準を決める要素になっています。

自分の住んでいる市町村の発表基準が何cmか?調べてみませんか(気象庁のHPにあります)。

【参考】降雪の深さ(降雪量)と積雪の深さの違い

降雪の深さ(降雪量)は、1時間ごとに降り積もった雪の深さを所定の時間分積算した値。

積雪の深さは、自然に降り積もった雪の深さ。積雪は時間とともに自重で沈み込んだり溶けたりするので、積雪の深さと降雪の深さは時間経過とともに異なってきます。