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連載小説・海のなか

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とある夏の日、少女は海の底にて美しい少年と出会う。愛と執着の境目を描く群像劇。
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2021年3月の記事一覧

小説・海のなか(8)

小説・海のなか(8)

第五章 歪

 その日のLHRでは、文化祭当日の役割分担を決めていた。私のクラスは喫茶店をやる予定だ。当日は調理班と給仕班にわかれてそれぞれにシフトを組むのだ。誰が決めたのか、女子生徒はフリルのついた可愛らしい服を着ることになってる。私なんかに似合うはずがない。正直勘弁して欲しかった。だからせめて裏方にまわって姿をみられないようにしよう、と決めていた。晒し者になるのは御免だ。
 昔から、他人から何

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