06:クリープハイプよりも皮肉っぽい奴は、ただの嫌われ者
ある朝、クロイワは地元の駅前にぼんやりと立っていた。 その後方には、年中「閉店セール」をしている呉服屋。その隣はゲームセンター、そのまた隣は不動産屋が軒を連ねていた。狭い道路を挟んだ先には、改札の入り口。
そこではいつものように、近隣の大学に通う学生達が募金活動に勤しんでいた。
「愛の募金活動にご協力をお願い致します! 世界には、食事さえままならない、恵まれない子供達がたくさんいます!」
彼らは必死に叫んでいた。その汗水垂らして稼いだ金は、彼らの交遊費に消える。今日は