何かはきっと進んでいる

この前、高校の後輩と母校の学校祭に行ってきた。

行きたかった理由は、ただシンプルに、あの時を思い出したいだった。

高校の頃はたくさんの友達ができて、いろいろな人と関わった。

いろいろと人間関係にも振り回されることもあったし、あの時はあの時で悩みもあったけれど、逆に今の自分のとても楽しかった思い出やたくさんの友達と関われたことで人と関わることの楽しさを教えてくれたのも高校の頃だった。

そしていつも立ち止まった時に訪れていた図書室に顔を出すことで何かまた発見があるのではとも思い、後輩と共に訪れてみた。

そこにはあの頃と変わらない高校生の活気、久々に会う学校の先生、懐かしい場所と僕が高校生をやっていた頃と相変わらずの優しい雰囲気が溢れていた。

青春真っ只中にある高校の後輩たちは僕らに和気藹々としたエネルギッシュなオーラを放ちながら、僕らと接してくれて僕らもそれに合わせてあの時のように楽しく後輩と話すことができた。

何より、僕が部長を務めていた化学研究部にたくさんの部員が増え、リケジョの卵たちがいっぱいいたことに驚いた。そして彼らは僕らがしていた実験を受け継ぎ、また進歩させてとてもいい展示会を開いていた。僕はその姿を見て、とても感動した。

今の自分は正直、目標も大してなく、ひたすら日々を彷徨っているような生活だけに彼らの輝きは目を見張るものがあった。あの頃より何も変われてはいないなあと自分でも思ったし、さらにあの時よりも自分はダメなんじゃないかとさえ自分を卑下していたけれど、学祭の帰り道に後輩が放った言葉がとても印象に残る。

「僕らは変わってないと思いつつも、あの時よりきっと何か進んでいるんですよ」と。

まだまだ今、何が僕にとって大事なのかもわかりはしないが、何か掴みかけていると信じてこれからも頑張ろうと思った1日だった。



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