ちびキャラ描いてみたwith AI│NovelAI【AIイラスト制作備忘録】
画像生成AIの力を借りて「ちびキャライラスト」を制作したレポです。今回の作業は全てiPad Airで行っています。
1.デザイン案をAIで出力
NovelAIのt2iでちびキャライメージ画を生成していきます。プロンプトに「chibi」を入れて複数出力してみました。
2〜2.5頭身のちびキャラが出てきました。容姿はいつも投稿しているネモフィラ少女の「white dress, brown hair, blue eyes」で固定しています。どれもかわいい〜〜。ちびキャラのデフォルメ案もバリエーション豊富で勉強になります。
最終的に採用した画像がこちら。
採用理由
○全身が映っている
○NoteのスキやLineスタンプで使えそうなデザイン
○シンプルで描きやすそう
加筆修正して完成させてもいいですが、髪の破綻が思ったよりひどいですね。「ちびキャラならシンプルだし手で描けるのでは?」と思い人力で描き直しすることにしました。
2.人力リメイク
「ibisPaint X」というお絵かきアプリとApple pencilを使ってイラストを描いていきます。
※作業中のスクショ撮り忘れたため全て事後取得掲載です(タイムラプスがあれば十分だと思っていたのです……)
ラフ
AI生成画像を取り込み→透明度を下げて、上からラフを描いていきます。
ラフ線をド派手ピンクで引いています。今回はAIイラストのデザインを利用するのでほぼトレスしました。
髪と手は元デザインはそのまま使用せず修正予定の線を引きました。手にはハートを持たせてます。「スキ」の気持ちを伝えるならハートが一番伝わりやすいかなと!
線画とベース作り
AIイラストとラフを元に、線画とベース塗りの下地(グレー)作成を同時に進めました。
最初はラフをなぞって清書ラインを描き起こしていましたが、髪の線がしっくりこなかったので「グレーのシルエットを描く→アウトラインをなぞる」やり方で線画を描いていきました。全体バランスは線よりシルエットの方がわかりやすいので、最近線画とグレーベース塗りの並行が多いです。
ちなみに、線はフリーハンド(手ブレ補正あり)とベジェ曲線で引いています。
デジタル線画が苦手なので、カーブ線がうまく引けいときツールに頼っています。とても助かる。
色塗り
線画作成と並行しながらパーツ毎の塗り分けも進めました。ベースカラーはAI画像から色スポイトで取っています。とても楽。
元デザインにない「髪飾りのネモフィラ」は実際の花の写真を参照して描き足しました。
NovelAIでネモフィラ(nemophila)を指定すると「青い花びら+黄色の花粉」の花がよく生成されますが、実際は「花の中心が白、葯が黒っぽい色」です。今まで出していたネモフィラはネモフィラに似たナニカだったのかもしれない……。
塗り分けが終わったら光と影の描き込み、線画の色トレス、背景を描いて完成。
影とハイライトは元のAIイラストを参照しつつシンプルに仕上げました。スキお礼は表示サイズが小さく描き込みが見えなさそう……と思ったからです。
目とハートは視線誘導のため明るい水色を使っています。
完成
キャラデザ:NovelAI
線画:私
色塗り:私
twitterにメイキング動画を投稿しているので気になる方はどうぞ↓
3.感想
時短になっているのか?
AI生成画像の利用で注目されている要素の一つが「時短」、つまりお絵描きの効率アップに貢献できるのかという点。今回のちびキャライラスト、気になる制作時間はなんと……約7時間です!
……かかりすぎでは?
私もそう思います。しかし、キャラデザはAIイラストにほぼお任せしたので、いつも唸りながらやっているデザインやポージング決めの時間は浮いているはず。
振り返ると、想定より時間かかったのが線画〜ベースカラー塗り。タイムラプスの約6割を占めていました。線画は半分トレスしているとはいえ、やはり素の筆の速さに依存しますね。実際納得いかなくて線を何度も引き直すことが多かったです。作画スピードは描き手の技量がもろに出ますね……。
イラストクオリティ
イラストとして見映えがいいのはAIイラストでしょうか。また、並べてみると少女の印象も違いますね。AIイラストはかわいい系、手描きリメイク版はシャイでおとなしそうに見えます。描いている時は意識していませんでしたが、目の描き方が違うと印象がまるっきり変わりますね。
見比べたときの個人的反省メモ
・影にぼかし使いすぎ。AIイラストのように単色アニメ塗りの影にしてメリハリつければ良かった。AI画像は絵描きの集合知でもあるので真似できるところはちゃんと真似しろ(戒め)
・人力で描くならもっと手癖のあるデフォルメにすれば良かったんじゃね? 線画も強弱メリハリを極端につけて良かった感
描き終わった後に「○○すればよかったー!」が湧き出てきます。反省は次回以降に生かしたいと思います。
イラストクオリティ単体で見ると、自分の場合は人力で下手に描き直すより、AIイラストをベースに加筆修正した方がクオリティ高くなりそうです。無慈悲な評価ですが、クオリティに直結する色塗りはAIの方が上手いですね。少なくとも現時点では!(負け惜しみ)
とはいえ、今回人力リメイクを試したのは
・作画コストが低いAIイラストなら、下敷きにしたりデザイン案を取り入れて手でも描けそうだと思った
・トレスしたとはいえ全て描き直しているイラストはどのような扱いになるのか気になった
という理由があります。
シンプルなちびキャラなら人力リメイク結構いけそうです。絵の練習の足がかりにしてみてもいいんじゃないでしょうか?
また、今回の手法で描いたイラストは「AIイラスト」でいいんですかね。正直区分けをどうしようか悩ましいです。
デジタル線画に苦戦しつつもやっぱり手で線を引くのは好きなので、塗りのクオリティを上げる勉強しつつうまいことハイブリッドできないか試行錯誤していきたいと思います。
以上、イラスト制作レポートでした。
今回描いたイラストはnoteのスキお礼に設定しました。
ランダムで表示されるので見かけたら「これか!」と思っていただければと。
更新日:2023年07月08日
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