【SW2.5】プリースト解説

概要

成長テーブル…A(成長しにくい)
魔法使い系・後衛魔法職
オススメ度…☆5(迷ったらこれ)
 回復・補助性能に特化した「神官」。多少攻撃魔法を持つが、初期作成では覚えないため注意。神官全員が使える「基本神聖魔法」と、信仰している神により変化する「特殊神聖魔法」の2種類を扱う。PTのメインヒーラーであり、一人は欲しい重要技能。
 「人族陣営の神(第一の剣)」「蛮族陣営の神(第二の剣)」「両陣営の神(第三の剣)」がいて、PCが信仰するのは第一・第三の剣の神となる。第二の剣の神々は原則エネミー用データとなり、信仰した場合は人族の敵扱いされる。
 基本神聖魔法にも第一・第三しか使えないもの(本記事で「人」と記載)と、第二しか使えないもの(本記事で「蛮」と記載)がある。
 鎧の制限がなく、魔法戦士との相性はトップクラス。壁役が嗜むこともよくあるが、設定によっては唐突に信仰に目覚めると違和感があるPCがいたりする。キャンペーンの場合は成長前にGMに相談しておくべし。
 ここでは「基本神聖魔法」について解説していく。「特殊神聖魔法」については「神格別解説」を参照すること。

行使の条件

・装飾品「聖印」を装備(100G)
・発声が必要(異貌時は無視)
※鎧ペナルティがなく、身体の自由も不要
※タビット・ルーンフォークは習得不可

相性の良い技能

・ファイター(戦士A)
・フェンサー(戦士B)
・ドルイド(魔法A)
・コンジャラー(魔法A)
・スカウト(探索B)
・セージ(探索B)
・レンジャー(探索B)
・バード(その他B)
・エンハンサー(その他B)
・アルケミスト(その他B)
・その他すべての後衛技能

鎧ペナルティがないため、グララン以外の全ての種族・全ての戦士系技能と兼任できるのが強み。回復メインのため特に壁ビルドのファイターと兼任されることが多い。
もちろん専業として後衛で動く立ち回りもアリ。補助系の魔法職と兼任すると動きに幅が出る。

自動習得特技

「魔法系A技能解説」に記載したものに準ずる

専用の選択特技

「魔法系A技能解説」に記載したものに準ずる

特筆すべき魔法

「フィールド・プロテクション」(Lv1)

 通称「Fプロ」。プリーストの初手最有力候補。
 操霊「プロテクション」と同じ効果だが、こっちは一回で味方全体に適用できる。そもそも「プロテクション」自体が強力なのでこの魔法の有用性は言うまでもない。
 ちなみに、その「プロテクション」ともちゃんと重複する。攻撃が痛い相手には両方あると嬉しい。

「アウェイクン」(Lv2)

 プリーストが必要な最大の理由。SW2.5における復活魔法。戦闘中に気絶したキャラクターを覚醒させる方法はこの魔法・消耗アイテム「アウェイクポーション」の使用・レンジャーの応急手当判定しかない。「拡大数」で複数人の気絶にも対応できるのが最大の違い。
 「ダブルキャスト」があればかなり楽にリカバリーできる。

「キュア・ウーンズ」(Lv2)

 最初に習得する回復魔法。操霊「アース・ヒール」より回復量が多いが、回復対象に制限がある。
 RPGの常として、神聖魔法の回復はアンデッドにダメージを与える。「抵抗:消滅」だが狙えそうならソイツにも「拡大数」して味方を回復しつつダメージを与えてやろう。

「フォース」(Lv3)

 神官では貴重な攻撃魔法。威力は低めだが火力貢献できるため、置物にならず済むのが大きい。 回復が足りているときはこっちで攻撃に回ろう。

「セイクリッド・ウェポン(人)/ヴァイス・ウェポン(蛮)」(Lv4)

刺さる場面は限定的だが命中と物理ダメージを同時に上げてくれる強力なバフ魔法。地味にキャラクターに対して掛かる魔法なので投擲アタッカーに掛け直す必要がないのも利点。前衛・シューターにとりあえず掛けておこう。

「キュア・ハート」(Lv5)

 「キュア・ウーンズ」の強化版。この時点で「アース・ヒールⅡ」相当であり、コンジャラーと回復量で大きな差をつけるようになる。消費MPも相応に増えるので、軽い戦闘は「ウーンズ」で済ませるといい。

「ブレス」(Lv6)

 特定の能力値Bを+1するバフ。命中なら「器用度」、回避なら「敏捷度」、物理ダメージなら「筋力」、HPなら「生命力」を選ぼう。
 特に最大HPが6点伸びる「生命力」が強い。「拡大数」して全体にかけておくと保険になる。

「バトルソング」(Lv7)

 自身が主動作を行えなくなるかわりに、強力なバフを味方に与える。味方全体の攻撃力を大幅に上げてくれるが、自分が回復できなくなるため回復が必要そうなら中断しよう。

「ゴッド・フィスト」(Lv8)

 「フォース」の強化版。信仰している神の知名度が高いほど威力が上がるがC値と消費MPも上がる。節約したいときは「フォース」で済ませよう。

「フィールド・プロテクションⅡ」(Lv8)

 「フィールド・プロテクション」の強化版。軽減量が増える。操霊「プロテクションⅡ」と合わせれば合計5点軽減になるため成長を実感しやすい。

「フォース・イクスプロージョン」(Lv9)

 通称「信仰爆発」とも言われる、プリースト唯一の範囲攻撃。威力だけなら真語10「ブリザード」相当なのだが、起点が術者であり扱いに難がある。
 後衛だとそもそも敵前衛に当たらないし、前衛が使おうにも「制御」がないと味方前衛まで巻き込んでしまう。神官戦士は基本「制御」を取らないのでワントップの時向け。

「ホーリー・ブレッシング」(Lv9)

 通称「ホリブレ」。実質的に最大HPを+30する強力なバフ魔法。1日1回の制限がある分超強力。ボス戦の初手に「拡大数」して味方全体に使い、味方全体が自由に動ける時間を作り出せる。

「キュア・インジャリー」(Lv10)

 「キュア・ハート」の強化版。ここから操霊魔法ではできない回復量になる。相応にMPも重くなるので回復量と相談しよう。

「ブレスⅡ」(Lv11)

 「ブレス」の強化版。魔力・精神力も上がるようになり、全能力Bが一度に上がるようになる。全能力値ボーナス+1=全判定+1になるため、戦闘で味方にかけるだけで1レベル分の強化になる、すごい。消費も重いができる限り使っておきたい。

「エスケープ」(Lv12)

 行き先が神殿限定の真語13「テレポート」。「拡大数」「鷹の目」でPTごと緊急避難できる。護衛対象がいる場合なども効果的。

「レスキュー」(Lv12)

 行き先が自分で、事前に使用しておくタイプの「テレポート」。PT分割のシティアドなどでは非常に有効。

「キュア・モータリー」(Lv13)

 「キュア・インジャリー」の強化版。ヤケクソじみた威力で回復する。ただしこの魔法だけ装飾品「女神のヴェール」によるクリティカルが適用できないため、基本は「インジャリー」で回復しつつ、期待値が足りない場合はこの魔法を使うのが良いだろう。

「イレイス・ブランデッド(人)」(Lv13)

 PCの実質的な残機に当たる「穢れ」を減らす唯一の魔法。この魔法と合わせて、穢れ0の人族であれば5回までは死亡できる。
 ただし死ぬことで見た目も変わるし、この魔法の効果は1人1回しか適用できないため、キャラロストの危険は常に付きまとう。再度言うが、死なないに越したことはないのだ。
 死亡時デメリットが薄いルーンフォーク(穢れが増えず、代わりに1年間の記憶を失う)やメリア(森羅10「プラントリグロウ」で穢れなしで蘇生できる)のPCでない限りは、PCの死亡を前提とした作戦は立てないこと。

「インスタント・ブランデッド(蛮)」(Lv13)

 敵だけ使える凶悪な神聖魔法。PCにかかれば強化版真語12「スロウ」になり、蛮族エネミーにかかれば強化版操霊12「ヘイスト」になる。
 PL側からすると抵抗短縮で避けられない上に2分の1で行動不可でストレスがマッハ、GM側からしてもランダム主動作追加でダイス事故を引き起こす…と、GMとPLどっちも得をすることがほぼないクソ魔法。紳士協定入り推奨。

「リーンカーネーション」(Lv14)

 主にフレーバーや穢れ3のPCの死亡時に使われる特殊な蘇生魔法。基本的に神殿では蘇生はタブーだが、この魔法による転生はOKらしい。ラインが分からん()
 達成値依存なので、PCに使う場合は自動失敗か達成値25以下が出ると即座にキャラロストになる。人間のプリーストでもなければダイスの女神様にお祈りすることになる。
 PL的には「穢れ5でレブナント化するくらいなら」という感じで使う魔法なので、NPCはともかくPCには気軽に使わないこと。

「コール・ゴッド」(Lv15)

 プリーストの(フレーバー的)最終奥義。神を呼び出せる。神格によるがだいたい何でもできる。すごく厨二っぽい。
 ただしその代償は凄まじく、最低でも7Rというクソ長い詠唱時間と合わせて戦闘中に使うのは基本不可能。
 詳細な効果についてはルルブⅢかMAを見てもらうとして、代償だけ説明するが
・小神→術者は即座にHPが0になり、気絶する。更に7日間MPの最大値が-50される。
・大神→術者は死亡する。(蘇生は可能)
・古代神→術者は死亡した上で蘇生できなくなる。(即キャラロスト)
と、散々である。

 …まぁこれを悪用して開拓村に攻めてきた蛮族軍を6柱の小神召喚で撃滅するとかいうトンデモ卓もあったのだが()

「レストレーション」(Lv15)

 プリーストの(戦闘面での)最終奥義。状態異常完全回復に回復量が固定値と使いやすいが消費MPも非常に重い。「モータリー」でも期待値が足りないときの最終手段。

 …ちなみに「2.0」時代のこの魔法は対象のHPが完全回復していたらしい。そのため高レベル帯は1Rで敵を倒しきるか相手をMP切れに追い込むかでしか決着がつかなかったという。なにそれこわい

代表的なビルド

専業プリースト

【装備】
武器…なんでも(素手でもよい)
防具…装備できる金属鎧・非金属鎧

【習得特技例】
Lv1…「魔法拡大/数」
Lv3…「ターゲッティング」
Lv5…「MP軽減/プリースト」
Lv7…自由枠
Lv9…自由枠
Lv11…「ダブルキャスト」「ルーンマスター」
Lv13…自由枠
Lv15…自由枠
自由枠候補…「武器習熟A・S/スタッフ」「武器の達人」「魔法拡大すべて」「鷹の目」「魔力強化」「キャパシティ」

後衛で補助と回復を担当するヒーラー。初手で「Fプロ」か拡大「ホリブレ」を貼った後は状況に合わせて更にバフを重ねるか回復に回るか考えよう。ドルイドやコンジャと兼任する場合は回復量が増える「魔力強化」が視野に入る。
武器を持つなら魔力の上がる「マナスタッフ」が有力候補。「アイオーン」は強いが消費MP+2がMP切れが致命的なプリーストにかみ合わないため微妙。

前衛神官戦士(壁特化型)

【装備】
武器…装備できる「1H」「1H両」の武器
盾…装備できる防護点の高いもの
防具…装備できる防護点の高い金属鎧

【習得特技例】
Lv1…「防具習熟A/金属鎧」
Lv3…自由枠(宣言特技推奨)
Lv5…「頑強」
Lv7…「マルチアクション」「タフネス」
Lv9…「防具習熟S/金属鎧」
Lv11…「超頑強」「ルーンマスター」
Lv13…「防具の達人」「バトルマスター」
Lv15…自由枠
自由枠候補…「魔力撃」「全力攻撃」「囮攻撃」「薙ぎ払い(1H両限定)」「防具習熟A・S/盾」「かばう」「武器習熟A・S/任意」「魔法拡大/数」

ファイターとの兼業型であり、1H盾ファイターの発展形。通称「神官戦士」。どの種族でもできるが、HPと防護点が高いリルドラが最適性。魔法を意識するならメリアもよい。
鎧ペナがない回復特化の魔法系統であることを活かし、金属鎧と盾で限界まで防護点を盛って「マルチアクション『キュア〇〇』」で自己回復しつつ受けるタンク。火力が欲しい時は「マルチアクション『フォース』『ゴッド・フィスト』」で攻めることもでき、とにかくバランスが良い。
最終的には盾SS「エターナルロード」+金属鎧SS「インペリアル」を目指す。
宣言特技は回復役兼任なら「魔法拡大/数」だが、物理アタッカーを兼任する場合は択が多い。魔法への抵抗力が下がるが中盤のダメージに優れる「魔力撃」、受けるタンクなのを活かした「全力攻撃」、デバフを入れられる「囮攻撃」…と、好みが分かれる。
魔法戦士の中でも生存力が飛び抜けて高いため、初心者にもおすすめ。


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