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アポカリプス・インサイド・テインティッド・ソイル:ニンジャスレイヤーTRPG第二版用シナリオ

この記事は「ニンジャスレイヤーTRPG二版」用のシナリオです。
このゲームのシナリオには、「隠された背景」や「マップの構造」など、プレイヤーは読んでいない方が楽しめる要素が含まれているため、基本的には進行役のニンジャマスターだけが読みます。

なお、本シナリオは原作エピソードにおける『アポカリプス・インサイド・テインティッド』と『ワンミニット・ビフォア・ザ・タヌキ』を組み合わせた構成となっています。

◆シナリオサマリー

 対象:成長の壁を1~2個超えたニンジャ3~4人
    または、16ポイントスクラッチのニンジャ
 難易度:ノーマル〜ハード程度
 キャラロスト:あり
 余暇:標準(4スロット)


【シナリオ概要】

ソウカイヤに所属するニンジャたちは、古ぼけたオカキ工場に潜入することになった。そこはヨロシサン製薬の秘密研究施設であり、彼らは密かにアマクダリ・セクトと結託しているというのだ。潜入したPCたちは、アマクダリニンジャを掻い潜りながら秘密データを捜索することになる。
加えて、フォレスト・サワタリ率いる脱走バイオニンジャ集団『サヴァイヴァー・ドージョー』もプラントに潜入していた。彼らもまた、プラントに所蔵された品々を狙っている。彼らは目的を同じくするライバルではないが、しかし引っ掻き回されて作戦が台無しにされてしまうかもしれない。
そして最深部にはPCたちが想像もしていなかった恐ろしい秘密が待ち受けている。すべての障害を潜り抜け、生きて施設を出られればPCたちの勝利だ。

【ダンゴウ】

トコロザワ・ピラーの会議室。階下でフロント企業である『ネコソギ・ファンド』が債権者たちを苛んでいる中、その遥か天上ではより高いレイヤーで事態が進められていた……すなわち、ニンジャの陰謀である。
君たちは密書によって呼び出され、この部屋に集まっていた。

NMはここでPC同士の自己紹介を行わせよう。
一通りの紹介が終わったら、描写を先に進める。

「ドーモ、ダイダロスです。集まりましたね」

壁面に映像が投影され、LANケーブルをドレッドヘアめいて垂らした細身のニンジャが現れた。ソウカイ・シックスゲイツのひとり、ダイダロスである。ソウカイヤの電脳面を支える彼が今回の指揮官である。

「諸君らには、ネオサイタマ郊外にあるオカキ工場を調査してもらいたい。   
 表向き、古ぼけた何の価値もない場所ではあるのだが……」

投影された映像が変化し、3Dマップになった。地表面の工場から更に下に、蟻の巣めいて広がる空間が見て取れた。

「この工場はヨロシサン製薬が保有する秘密研究所、その隠れ蓑なのです。
 もちろん、それは構いません。問題は彼らが行っている研究そのもの。
 彼らはアマクダリ・セクトと結託している疑いがある」

ダイダロスは既に資金や物資の流れを掴んでいるらしい。画面が引き、いくつかのアイコンが表示される。それらから金や人材、物資の流れを示す矢印が引かれて工場に集まっていく。

「許し難い裏切りです。
 あなた方には現地に潜入し、情報を収集してもらいたい。
 ヨロシサンにはオトシマエをつけてもらわねばなりません」

君たちには工場の所在地、地下研究施設の入り口とそこに入るためのパスワードといった最低限の情報が与えられた。ヨロシサン製薬裏切りの確信を掴み、オトシマエをつけさせる……困難な任務だが、やり遂げねばならぬ。

情報収集フェイズ

PCたちは1人につき1回『情報収集判定』を行うことが出来る。
情報項目は以下の通りである:

オカキ工場について

判定に使用する能力値:【ニューロン】
最も適切な知識技能(+2):バイオ系メガコーポ、危険生物
次に適切な知識技能(+1):山岳エリア、犯罪、セキュリティ

成功時に獲得出来る情報:
地上部にあたるオカキ工場は古寂びた旧時代の施設だ。そこに警報装置やタレット、クローンヤクザの巡回などの警備を敷いている。はっきり言って工場警備には過剰であり、それが逆に工場を目立たせている。
工場にはクローンヤクザの排出ポッドや休憩室、武器庫などがあり、物資の補給を行うことが出来る。

出目【6】成功時に獲得出来る情報:
工場地下は蟻の巣めいた迷路となっており、配管と竪穴が縦横無尽に広がりそれ自体が侵入者を妨害する障害物となっている。君たちは丹念にMAPを読み解き、奇襲が行われそうな死角やトラップの配置をすべて見切った。
シナリオ中、PC全員は『即応ダイス』と『緊急回避ダイス』を2個得る。

周辺環境について

判定に使用する能力値:【ニューロン】
最も適切な知識技能(+2):独立小組織、バイオ系メガコーポ
次に適切な知識技能(+1):サラリマンの流儀

成功時に獲得出来る情報:
オカキ工場は谷合に作られており、すり鉢状の傾斜が周囲を取り囲んでいる。ニンジャの身体能力ならば降りるのは難しくないが、車などが通れる大きな道はゲートに通じる一本しかないどん詰まりにある。
大規模な襲撃を受けない限り、この地形は警備側にとって有利に働く。隠れるもののない谷を侵入者は通らなければならないからだ。
いずれにせよ、警備を迂回して侵入出来るような場所は存在しない。

出目【6】成功時に獲得出来る情報:
オカキ工場にはかつて使われていた古い井戸がある。いまはもう枯れ果てているが、トンネル自体はまだ生きている。そして、それはどうやら秘密工場のごく近くまで通っているようだ。適切な場所を破壊することが出来れば、工場内のセキュリティを迂回して内部に侵入出来るかもしれない。
この情報を獲得した場合、メインフェイズにおいて『オプション:迂回路』を選ぶことが出来るようになる。

【メインフェイズ】

メインフェイズではオカキ工場への潜入を行う。情報収集フェイズの結果によりいくつかのルートを選ぶことが出来るようになっている。
情報収集フェイズが終了したら、NMは描写を読み上げる:

ネオサイタマ郊外の荒野。周囲の工場から排出される環境基準を大幅に超過した煤煙が、髑髏めいた月が浮かぶ空を墨絵めいて染め上げる。
谷合に建てられたオカキ工場。四隅から投射される漢字サーチライトの光が闇を威圧的に切り裂き、『企業私有地』のホログラフィックが明滅する。敷地を警備するのは同じ顔、同じスーツのクローンヤクザたち。ここになにかあると全身で語っている。だがそれを見ることは死を意味する。
だがそれは常人の話である――ここからはニンジャの時間だ。

NMは以下の順番でメインフェイズを進行させる:

①正門

敷地内をぐるりと囲むひび割れたコンクリートの壁。その上には人ひとりが通れるほどの通路があり、そこを巡回クローンヤクザが行き来する。四隅にある狙撃ポストには、油断なくスナイパーヤクザが周囲を警戒している。
敷地内にも敵は数人。クローンヤクザとはいえ、油断すれば死が待つ。

PC全員が2回の【ワザマエ】判定を行う(難易度:HARD)。
これは突入時に行うクローンヤクザとの戦闘を簡略化するための措置である。失敗した場合、そのPCは『体力』か『精神力』のいずれか選択した方を1失う。もしここでどちらかが0になった場合気絶し、全員の判定が終了した段階で『体力』1、『精神力』0で立ち上がることが出来る。
判定終了後、【万札】プールに10が追加される。

情報収集フェイズで『オカキ工場について』の判定に成功していた場合、PCたちはクローンヤクザの詰め所や武器庫の位置を掴み、物資の補充と収奪を行うことが出来る。『トレジャーボックスA』を2回分、『トレジャーボックスB』を1回分収集することが可能だ。

トレジャーボックスA
d6を振り、中身を決定する
1~3.【万札】1
4~6.アマクダリとの取引を表す資料、【万札】3相当
トレジャーボックスB
d6を振り、中身を決定する
1~2.【万札】1
3~4.バクチク・グレネード
5~6.更にd6を1回振り、中身を決定する
 追加d6表
 1~2.アサルトライフル+ミハル・ドットサイト
 3~4.オノミチ・カスタムハンドガン
 5~6.ミハル・スナイパーカスタム

②秘密工場の入り口

 そこはまったくもって普通の、標準的な給湯室であった。畳敷きの茶室があり、火鉢とコタツが置かれている。壁には「定時」と毛筆された掛け軸が飾られている。ニンジャスレイヤーは迷わず、土足で茶室に上がって行った。
 掛け軸をずらすと、ドラゴンが刺繍された木製のダイヤルロックが現れた。「情報は今のところ正確だな」「右に回して4,6,4。そのあと左に回して3」ナンシーの言葉に従いニンジャスレイヤーはダイヤルを操作した。がちゃりと音が鳴り、茶室全体が振動し、ゆっくりと降下を始める。エレベーターだ。

『アポカリプス・インサイド・テインティッド・ソイル』より

工場内に隠されたエレベーターを使用して秘密工場に侵入するルート。
エレベーターから降りたPCたちの前には、貧相なオカキ工場の地下にあるとは想像も出来ないほど巨大な建造物だった。広い長方形の空間、その壁に張り巡らされたキャットウォークにPCたちは降り立つ。10mほど下にある地面にはいくつもの水槽が設置されており、青緑色のバイオ溶液で満たされていた。空中に設置されたベルトコンベアーでは、なにやらよく分からない物体を右から左へと輸送している。
そしてバイオ溶液の中には人間が収められている。ニンジャ視力をもってすれば、それがクローンヤクザの素体であることを理解出来るだろう。

この施設を統括するアマクダリのニンジャ、『ファイアブランド』は監視室に詰め、工場の警備状況をつぶさに監視している。PCたちは彼の目を掻い潜って情報を手に入れなければならない。

まず、NMはファイアブランドの【ニューロン】8で判定を行う(難易度:NORMAL)。ここで出た成功数を目標値として、PCは【ワザマエ】による『対抗判定』を行う(難易度:NORMAL)。
《☆ステルス・ジツ》を持つPCがいた場合、PC側が行う【ワザマエ】判定の難易度は-1される。複数人このジツを持っていても、-1までである。
この判定に全員が成功した場合、PCはファイアブランドに気付かれることなく秘密研究所の奥深くまで進み、データを奪取することが出来る。失敗した場合、警報ボンボリ・ライトの赤い光が施設を照らし、即座に『④秘密研究所』のフェイズへと進む。

③研究所の地下

情報収集フェイズで『周辺環境について』の判定に成功し、なおかつ出目【6】を出している場合、このルートを選択することが出来る。
PCたちは敷地内に設置された古い井戸を降りてトンネルに入り、壁の脆弱部分を破壊して研究所内に侵入することが出来る。その際、判定は必要ない。

 ゲートが開くと、そこは円柱状の巨大空間の底であった。天井はあまりに高いため、闇に飲まれて目視することができない。円柱の壁面には、見えなくなる高さまで、びっしりとシリンダー状の細長い水槽が並べられていた。
 ひとつのシリンダーに一体ずつ、クローン・ヤクザとはまた違った体格の、屈強な全裸の男が収まっていた。胸にはすべからく、「ヨロシサン、マッポ」と書かれていた。

『アポカリプス・インサイド・テインティッド・ソイル』より

PCたちはヨロシサン製薬の生み出したクローンマッポが収められたスペースへと辿り着く。水槽内のクローンマッポは未だ稼働状態にはなく、襲ってくるようなこともない。

研究所に入った際、全員が【ニューロン】判定を行う(難易度:U-HARD)。研究所の暗がりではバイオインゴットを求めて潜入してきた『フォレスト・サワタリ』がおり、同じく侵入してきたPCたちをヨロシサンの追跡部隊だと誤認して攻撃を仕掛けてくるのだ。
誰か一人でも成功した場合、アンブッシュの気配を察知し攻撃を自動的に回避することが出来る。全員が失敗した場合、サワタリからのアンブッシュをランダムなPC1人が受けることになる(対象はNMが決定する)。フォレストは通常通り1回分の近接攻撃を行い、その際判定の難易度は-1される。回避を行う際、PCは『回避難易度:HARD』で判定を行わなければならない。
アンブッシュの処理が終了したら、NM配下の描写を行う:

「ドーモ、フォレスト・サワタリです」

アンブッシュを行った恐るべきニンジャはアイサツし、コンマ数秒で腰に佩いたマティーチェを抜き放った。隙がない、油断ならぬ強敵だ。

「ヨロシサン製薬の追跡部隊か?
 原隊を脱走した俺たちを追いかけて来たか……
 だが俺たちはメコン川の泥を啜ってでも生き延びる」

その目には狂気の光が宿っていた。言葉の意味も分からない。
辛うじて理解出来るのは、どうやら彼がヨロシサンの追っ手だと誤解しているということだ。なんらかの有効な会話を行うことは出来ないだろうか……

『交渉判定』によって彼を味方に引き入れることができる。成功した場合、サワタリは友好的なNPCとして振る舞い、戦いを支援してくれる。この場合、アマクダリのニンジャなど厄介な敵を相手にするのはPC側になる。

交渉を行わないか、判定に失敗した場合、フォレストの協力を取り付けることは出来なくなる。彼とPCたちの目的は異なるため、妨害を受けることはない。交渉判定については以下の通りである:

判定に使用する能力値:【ワザマエ】 難易度:U-HARD
最も適切な交渉技能(+2):超然、駆け引き
次に適切な交渉技能(+1):欺き、共感
交渉を行うキャラが《◉バイオニンジャ化》を持つ場合、すべての判定の難易度は-1される。

フォレスト・サワタリはニンジャソウルの憑依とヨロシサン製薬時代の過酷なサラリマン生活、そして仲間に引き入れたバイオニンジャたちの命を預かる責任感と彼らの命を危機に晒してしまった罪悪感によってほとんど発狂しており、現実の認識がかなり朧になっている。
彼に憑依したグエン・ニンジャの記憶と自身の記憶が混在し、ベトナム戦争時代の兵士(他の時代の戦争も混ざっているかもしれない)であるかのような発言を行う。サワタリのロールプレイは時として支離滅裂なものになりがちであり、NMは交渉の結果などはロールプレイではなくNMとしての発言で『ぶっちゃける』方がよいだろう。

フォレスト・サワタリのロールプレイ方針に関しては、以下のエピソードを参考にするのが適切である:
『アポカリプス・インサイド・テインティッド・ソイル』
『スリー・ダーティ・ニンジャボンド』
『オペレイション・レスキュー』

④研究所中枢

多数の水槽を横目にしながら進んだ先にあるコントロールルーム。エアロックが掛けられた分厚い扉を開くと、UNIXの駆動音が外に漏れ出てきた。なんらかの文字を刻んだパンチカードが絶え間なく吐き出され、機械が青色の走査光を瞬かせる。冷却のため気温はかなり低めに抑えられているようだ。

研究所の最深部にはPCたちが求めるデータがある。これを手に入れて脱出することが目的となるが、それを阻むためアマクダリニンジャが立ち塞がる。
このシーンはシナリオのクライマックスにあたり、これまでの進行によってPCたちの戦闘開始地点、敵の戦力、そして第三勢力の妨害が変わってくる。

・②での判定に失敗した場合

最先端の警備システムがニンジャの動きを捉えた。セントリーガンや地雷なら、あるいはニンジャ第六感が違和感を覚えただろう。だが殺意なきセンサーが感覚を欺いた。
赤色ボンボリ・ライトが点灯し、けたたましいサイレンの音が鳴り響いた。クローンヤクザの足跡が聞こえてくる。遠雷めいたカラテシャウトが響く。もはや押し通る以外に選択肢なし!

警報が鳴り、警備クローンヤクザにPCは包囲される。警備用バイオ生物が放たれ、その指揮を取るニンジャも出現する。
PCたちはMAP上に赤で示された『初期配置マス①』に配置される。

・②の判定に成功した、または③を通った

この場合、警報を潜り抜けてPCたちはメインフレームまで辿り着くことが出来る。データの抽出は問題なく行うことが出来るが、施設外から監視を行っていたハッカー(その正体はアマクダリの最高幹部のひとり、アルゴスだ)に捕捉されてしまう。
PCたちはMAP上に青で示された『初期配置マス②』に配置される。
また、メインフレームの部屋にあるすべてのトレジャーボックスを手番消費なしで回収することが可能だ。

【クライマックスフェイズ】

いずれのルートを辿った場合でも、最終的にはPCは敵側に捕捉され、脱出のため戦わなければならなくなる。モブ敵のデータは以下の通り:

◆クローンヤクザ(Y-12型) (種別:モータル/バイオ生物/クローンヤクザ)	
カラテ    2  体力   1
ニューロン  1  精神力  1
ワザマエ   3  脚力   2
ジツ     –  万札   1
攻撃/射撃/機先/電脳  2/3/1/1

◇装備や特記事項
 『ヤ』アイコンは以下の武器を持つ:
 チャカガン: 銃器、連射1、ダメージ1

 『狙』アイコンは以下の武器を持つ:
 スナイパーライフル: 銃器、連射1、ダメージ1、回避HARD、移動後射撃不可
◆メキシコライオン (種別:危険生物)
カラテ    8  体力   8
ニューロン  1  精神力  3
ワザマエ   4  脚力   4
ジツ     –  万札   3
攻撃/射撃/機先/電脳  8/-/1/-						

◇装備や特記事項					
 『◉突撃』、『◉連続攻撃2
◆ベンダーミミック (種別:危険生物)
カラテ    3  体力   6
ニューロン  3  精神力  3
ワザマエ   4  脚力   0
ジツ     –  万札   3
攻撃/射撃/機先/電脳  3/-/3/-
			
◇装備や特記事項
『◉移動不能』
 ベンダーミミックは自動販売機の殻を持つため、その場から動けない。

『◉麻痺触手攻撃』
 これはリーチ+1の『近接攻撃』とみなす(ナナメを含む2マス以内の相手に攻撃可能)。
 射程内であれば最大で2体までの相手に同時に攻撃できる。
 命中した場合、【体力】と【精神力】にそれぞれ1ダメージを与える(回避難易度:NORMAL)。
 麻痺触手攻撃の回避に失敗したターン、および次のターンの間、その相手の【脚力】は一時的に1となる。


【アポカリプス・インサイド・テインテッド・ソイル】MAP - Google スプレッドシート

こちらはGoogleスプレッドシートで作成したMAPだ。敵の配置などがすべて記載された『ネタバレ』仕様なので、NMは必要に応じて情報を制限すること。このシートをコピーするか、ドライヴにダウンロードすることで自由に使用することが出来る。

トレジャーボックス

トレジャーボックスA
d6を振り、内容を決定する
1~2.【万札】2
3~4.火炎放射器
5~6.近接武器用発火装置

近接武器用発火装置
このアイテムはシナリオ中のみ使用することができ、シナリオ終了時に失われる。
手番『攻撃フェイズ』に使用を宣言する(戦闘スタイルなどの宣言とは別物である)。
このフェイズ中に行うすべての近接攻撃はすべて『火炎属性ダメージエンハンス1』を得る。

売却価格:【万札】10

トレジャーボックスB
1~4.マキモノ・オブ・シークレットニンジャアーツ
5~6.*グレーター・マキモノ・オブ・シークレットニンジャアーツ*

初期配置(②の判定に失敗した場合)

PCはアマクダリの妨害を潜り抜け、メインフレームに辿り着かなければならない。妨害を行う『クローンヤクザ』、『ベンダーミミック』、『メキシコライオン』、そしてボスである『ファイアブランド』の配置はMAPを参照。
ファイアブランドはメインフレーム前の扉を守り、基本的には移動を行わなず『集中状態』での射撃攻撃に徹する。敵が6マス以内に近付いた、または《◉挑発》の対象になった場合、オートマチック・ピストルカラテによる近接攻撃をそのキャラに対して行う。

PCはメインフレームに隣接し、情報を奪取しなければならない(判定は自動的に成功する)。アマクダリ側は施設のデータを消去しようとする。
そのため、4ターン目が終了するまでにメインフレームに辿り着くことが出来なければデータが消去され、ミッションの目標を達成することが出来なくなってしまう。

初期配置(②の判定に成功した、または③を通った場合)

メインフレームに辿り着いたPCたちが脱出するのを妨害するために、アマクダリは出口を封鎖して妨害を行う。配置される『クローンヤクザ』、『ベンダーミミック』、『メキシコライオン』、そしてボスである『ファイアブランド』の配置はMAPを参照。

このルートではデータを既に奪取しているため、メインフレームでのイベントを行う必要はない。

脱出ポイント

メインフレームからのデータ奪取を行った(または失敗した)あとは、PCは『脱出マス』に移動し施設から脱出を行わなければならなくなる。
戦闘開始から7ターン目以降、ターン開始毎に増援の『クローンヤクザ・チーム』が3体D-14マスを中心として配置される。これらが所持する【万札】は0であり、また毎ターン3体ずつ増えていく。

フォレスト・サワタリの妨害と協力

フォレスト・サワタリは『③研究所の地下』で仲間に引き入れることが出来ていた場合、PCたちに協力してくれる。

サワタリは戦闘中、1ターンにつき2体の割合でクローンヤクザを倒す(【万札】はPCたちのものとなる)。また、1ターンにつきMAP上の任意のマスに『致命トラップ』(ダメージ1、回避難易度:NORMAL)か『捕縛トラップ』(回避ダイスダメージ2、回避難易度:NORMAL)のいずれか1つを仕掛けてくれる。これらのトラップはPCに対して作動しない。
サワタリは4ターンが経過するか、すべてのクローンヤクザが倒された段階で戦線から離脱し、以降支援を受けることは出来なくなる。

③を通らなかった場合、サワタリは敵NPCとして配置される。サワタリは『連続側転移動』を行わず、メインフレームを目指して最短距離を進み、その進路を敵が塞いだ場合にのみ攻撃を行う。
サワタリの方が先にメインフレームに到着した場合、データが破損してしまい報酬精算時に得られる【万札】が半分になる。データを手に入れた後、サワタリは『脱出マス』から脱出を行う。

ハードモード

シナリオが簡単過ぎると感じるなら、ボス級NPCとして『ロングシップ』を追加する。ロングシップは交渉失敗ルートならN-7に、成功ルートならV-10に配置される。
また、この時は「乱戦ルール」を適用するといいだろう。

NPCデータ

ファイアブランド

ファイアブランドはネオサイタマ湾岸警備隊の精鋭『トクシュブタイ』の一員であり、高い戦闘能力と忠誠心を併せ持った凄腕のエージェントだ。
任務には忠実だが悪辣で皮肉屋。

◆ファイアブランド(種別:ニンジャ)
カラテ    8  体力   15
ニューロン  8  精神力  9
ワザマエ   10  脚力   4/N
ジツ     0  万札   25

攻撃/射撃/機先/電脳  8/13/9/10
回避/精密/側転/発動  10/10/9/-

◇装備や特記事項
『●連続攻撃2』『●連射2』『●マルチターゲット』『●時間差』、
『◉◉タツジン:ミリタリーカラテ』、『◉ツジギリ』、
『◉タクティカル移動射撃』、『◉頑強なる肉体』、
『◉トライアングル・リープ』、『◉サモン・モーターサイクル』、
『◉忠誠心:湾岸警備隊(アマクダリ)』

▶︎生体LAN端子LV1
近代的ヘヴィニンジャスーツ一式
基本のグレネード全種(無限)、
オノミチ・カスタムハンドガンx2+クイックドロー・ユニット
ショットガンx1、
射出式ワイヤーロープ

◇追加のレリック
射出式ワイヤー
『連続側転判定』時に使用を宣言した場合、連続側転ダイス+3個。
あるいは、「攻撃フェイズ」に「その他の行動」として以下の方法でも使用できる。
どの方法であっても、1ターン中に最大1回までの使用。

敵の引き寄せ:
6マス以内にいる通常サイズの敵1体に対して『射撃判定:HARD』を1回行う。
ダメージ0。
回避できなかった敵は『崩れ状態』となったうえ、使用者の隣接マスに再配置される。
【6,6,6】成功時は回避難易度+1。

味方の引き寄せ:
6マス以内にいる通常サイズの味方1体に対して『射撃判定:U-HARD』を1回行う。
ダメージ0。
回避しなかった味方を、使用者の隣接マスに再配置する。
崩れは発生しない。明確な拘束者がいる拘束状態の味方はターゲットにできない。

ロングシップ

湾岸警備隊の精鋭、ストーンコールド隊の一員。超電磁加速でイアイの速度を上げるリニア・イアイドの使い手である。

◆ロングシップ (種別:ニンジャ) 
カラテ    9  体力   17
ニューロン  6  精神力  8
ワザマエ   9  脚力   6/N
ジツ     0  万札   20

攻撃/射撃/機先/電脳  10/11/7/8
回避/精密/側転/発動  9/9/8/-

◇装備や特記事項
●連続攻撃2、●連射2
近代的ヘヴィニンジャ装束一式 緊急回避ダイス1、即応ダイス4
▶生体LAN端子Lv1
◉◉タツジン:イアイドー、◉忠誠心:アマクダリx2
◉常人の3倍の脚力、◉頑強なる肉体、◉特殊近接ステップ

*リニア・カタナ*
業物のカタナとして扱い、攻撃ダイス+1。
戦闘中1回、攻撃フェイズの直前に宣言することで『電磁ダメージエンハンスメント1』を得る(リチャージ:2)。

フォレスト・サワタリ

◆フォレスト・サワタリ (種別:ニンジャ)
カラテ    10  体力   17
ニューロン  7   精神力  13
ワザマエ   11  脚力   6/N
ジツ     5   万札   20

攻撃/射撃/機先/電脳  10/11/7/7
回避/精密/側転/発動  11/11/11/12

◇装備や特記事項	
 マチェーテ二刀流、タケヤリ、サバイバルナイフ、ショートボウなど多数(カタナx2とスリケンとみなす)
 『●連続攻撃2』、『●連射2』、『●時間差』、『●マルチターゲット』、『●弱点:ナム妄想』、
 『◉頑強なる肉体』、『◉不屈の精神』、『★◉即死耐性』、『★◉トラップ設置戦術』

『●弱点:ナム妄想』:
 フォレスト・サワタリは彼自身の精神とグエンニンジャソウルがもたらす狂気にさいなまれている。
 アトモスフィアがハード化した場合、サワタリの回避ダイスは−1個され、
 以降戦闘終了まで1ターンごとに−1個ずつ増えてゆく。
 また上記とは別に、味方のバイオニンジャが一撃で2以上の『火炎ダメージ』を受けて【体力】を失った場合、
 サワタリのナム妄想はナパーム幻覚によって悪化し、サワタリ自身も直ちに【精神力】を1失う。

『★◉トラップ設置戦術』:
 サワタリは『連続側転』によって移動した手番中に、
 「その他の行動」としてトラップ設置を行ってもよい。
 トラップを設置できるのはこの手番中に彼が通過したマスで、
 かつ他のキャラや罠が存在していないマスに限る。
 サワタリは【ワザマエ】判定を『難易度:HARD』で行い、成功した個数までのトラップを設置できる。
 トラップの種類は以下の2種類が存在し、設置時は色分けなどで区別する。
 設置時はこの2種類を自由に混ぜてよいが、同じマスに2種類のトラップを置くことはできない。

 「致命トラップ」:『ダメージ1』、『回避:NORMAL』
 「捕獲トラップ」:『回避ダイスダメージ2』、『回避:NORMAL』
        『ボス級の敵』でない者が捕獲トラップを踏んだ場合、そこで直ちに移動を停止する。

 マップ上に同時に存在できるサワタリのトラップは、最大で合計6個までである。
 トラップは味方には作用せず、手番中にこれらのマス上を移動した敵は、その都度回避を強いられる。
 一度発動したトラップはマップ上から取り除かれる(回避された場合は残り続ける)。

【評価と報酬】

シナリオ終了時に獲得出来る報酬は以下の通りである:

・データを確保した
 【万札】30、【名声】1
(フォレスト・サワタリに奪われた場合、【万札】15となる)
・ファイアブランドを倒した
 【万札】10、【名声】1

【謝辞】

本シナリオのMAPはネヤ=サンが作成したテンプレートを使用しています。
【NJRPG-2ND/プレイエイド】ネヤ式カスタムキャラクターシートV2ND-1.2.0|ネヤ (note.com)
こちらのキャラクターシートにデータを入力し、MAPの右側にある「キャラシURL」の欄にURLを入力すると自動的にデータを入力してくれます。

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