botter記(22-06-02) 君、良い靴を履いてるね

今月分は月初めの投稿です。というのも、たぶんこれ以上は深掘りしないトピックなので、今書かないと忘れそうだからです。

話題はみんな大好き(?)STEPNについてです。細かい部分はざっくり省略しています。結局参加してないんだよねーというbotterの方がTLで飛び交っている用語をなんとなく理解できるようになるくらいの粒度です。有識者からすると当たり前かどこか間違ってるなどなどあるかと思いますが、投資のすすめとかではなくて個人的な感想文レベルです。

STEPNとは


あまり説明はいらないかと思いますが、界隈でも度々話題になる例の靴です。歩くだけでトークンが降ってきます。現状ではM2E最大の成功例ではないでしょうか。

妻になんでそんなことでお金が増えるのかと訊かれましたが、Pokemon Goでポケモンとかアイテムをユーザー同士で売買できる仕組みがあるみたいな感じ、と言ったら簡単に伝わりました。当たらずとも遠からずでしょう。

基本戦略

情報元は友人から聞いたものとホワイトペーパー、そして実際に何日か遊んでみての感想です。もっと深いところで戦っている方もおられるかと思いますが、大まかな方針は次の2つだろうと思います。2つは排反ではなくて割合の問題です。

以下に登場する靴職人と靴収集家という呼び名はもちろん私が勝手にそう呼んでいるだけです。

靴職人

靴を生成し、それを売って稼ぐスタイルです。この靴の生成プロセスがミントと呼ばれます。ミントするには靴が二足必要で、時期によって異なりますが、Solanaチェーン(通称S国)の場合はだいたい200-300GST程度かかります。

一方、靴はチェーンのネイティブ(SOLやBNB)で売買されます。つまり靴職人は(大雑把に言うと)生成コスト < 売買価格という関係が成り立ち、なおかつ靴を購入するプレーヤーが存在する限り利益をあげることができます。

別の見方をするとGSTの価格が下落して生成コストが下がると靴の価格も下がる、逆もしかり、という正の相関関係が存在することになります。靴の価格が生成コスト以上で取引されるには、新規参加者が増え続ける(彼らは最初に靴を買わざるを得ない)必要があります。

また、靴にはレアリティというものが存在し、珍しい靴(稼ぎやすく、何らかの特典がある靴)ほど高値で取引されるため、それらでミントすればコストに対する損益分岐点を容易に越えられますが、その分初期投資額も大きくなります。

先日の中国締め出しの報が出た時にどれくらい値下がりするのか観察していましたが、SOLのコモン(一番下のランク)の靴は13SOLから8SOLくらいまで下落していました。しかしその次のランクであるアンコモンの靴は(確か)40SOLから33SOLくらいまでと、割合にするとコモンの下落率が大きかったようです。

これもたたき売りされたときの需給関係の歪みからすると自然かと思われます。次で紹介している収集家の存在もあり、コモン靴のほうが需給のバランスに影響を与えるレベルでより多く出回ったのでしょう。

靴収集家

収集家と書きましたが、普通に歩いてGSTを得る人です。なかには積極的に靴をトレードしている方もおられることでしょう。

なぜ収集家と呼んでいるのかというと、この戦略にはエネルギーというコンセプトが関わっており、エネルギーは靴の所持数が多いほど優位になるため、靴を増やしていくことになるからです。仕組みは単純で、一日にカウントされる歩数の上限が決まっており、それがエネルギーで決まります。

TLなどで見かける靴9足体制などはここを肝としています。基本的な考え方としては安い靴を集めてエネルギーを確保し、強い靴で歩いてGSTを稼ぐということになるでしょう。強い靴の効率を最大化するために安い靴でサポートする王様フォーメーションです。

最近はランダムで出るボックスやGemの活用など細かい部分で差がつくのかもしれませんが、大枠としては集中投下して強い靴を育てていくことになるかと思います。

靴職人と共通する点として、レアリティの高い靴に優位性が存在します。強い靴ほど高いですし、レアリティの高い靴はエネルギーを多く貰えます。

GSTは靴のミントや修復といった行為でバーンされていきますが、現在の経済バランスでは排出の方が大きいようで、長期的には値下がりしていくはずです。長期保有するという選択肢はほぼ無く、素直に売っていくことになるかと思います。

また、6月頭の段階ではエネルギーはチェーンを跨ぐことができます。すなわちSOLの靴が安いならばそっちでたくさん買って、効率の良いBinanceの靴で稼ぐといった動きで間接的に利鞘を得られます。

ざっくりポイント

現実的には稼ぐ人は職人と収集家どちらもこなすことになるかとは思いますが、大きく利益を上げるためにはしっかり靴職人ポジションを取ることが重要かと思います。それぞれの方法に対して考えたことをメモしておきます。

靴職人は初動が勝負でしょう。市場に靴が増えてくると稼ぎが落ちるのは道理で、利益的ならば初手はコモンを回して、利益が減ってきたらレアリティの高い靴の売買に手をつける形が効率的なのではないかと思います。ただし市場が温まっており、高い靴が頻繁に取引されるならすぐにレア度の高い靴で生産ラインを整えた方が期待値は高そうです。

収集家の方はとりあえず安い時に靴を集めていくことになります。大きな下落時に安い靴を拾うか、稼いだGSTでミントして頭数を増やしておくことになるでしょう。靴自体の値段は靴職人とは逆の方向(生成コスト > 売買価格)で値段感を図ることができると考えています。たとえば6/1のGST下落時には、SOLコモン靴の最低価格が2.3SOLくらいまで落ちていました。Mintにかかる費用が$250程度だったのに対して、購入費用が$90程度と明らかに乖離していました。結果的に、翌日には5SOLほどまで上昇して、比較的バランスが取れた状態に戻っています。頻繁に訪れるチャンスではないかもしれませんが、機と見たらいくつか購入してみると単純なトレードで利益が出せるかもしれません。もちろん靴価格は上がらずGST価格が下がって釣り合いが取れる可能性もあるので、そうなった場合は泣きます。

装備が整ったら、記憶に新しいBinanceチェーン(通称B国)のような壊れマーケットが出現した時に高い靴を買って歩き、どこかのタイミングで高い靴(どうせいつか値下がりするので)を手放して次のチャンスを探ったり、手持ちを整理することになるのではないかと思います。

仮にボットを稼働するのならば、ゲームから離れて靴のトレードが軸になるでしょう。単純に上で書いたことを実行するだけですが、GST(及びGMT)とチェーンのネイティブ通貨の価格差を見て、マーケットに出る靴を売買する方針になると思います。簡単に言うと安くでたら買うだけなのですが、STEPNに関しては手数料も高いので、言うに易しの典型的な例かと思います。重要な要素は取引量の推移でしょうか。また、運営の方針が大きく市場価格に影響するため、オルタナティブデータの取得と活用も有効に思えます。

クリプト的なトレードの文脈で考えるならば、NFTは最小購入単位が非常に大きく、価格のボラティリティが大きい通貨のようなものであると考えられます。どうしても取引量が少なくなって売りたくても売れない状況に追い込まれることがあり得るため、そのあたりのリスクとの兼ね合いが肝心になりそうです。

botterの皆様におすすめしたい戦略

STEPN環境は既に冬に突入している可能性が高いと考えています。ということで、とりあえず靴を買って毎日歩きませんか。冷静に考えて歩くだけで稼げるわけないじゃないですかー。さよならバブル脳。人間は環境に依存する生き物、良い生活習慣を獲得するためにコストを支払うというのは授業料を払うようなものではないですか。STEPNのアプリはとても良く出来ており、デザインも可愛いのか可愛くないのかわかりかねる絶妙なラインでなかなかいけています。これはポンジ!とか運営鬼!とか目くじらを立てず、たまには界隈にお金落としても良いじゃないですかきっと健康寿命に寄与しますよこんな素晴らしいプロダクトが今まであっただろうかいやない。ガチャ要素もあるよ。要するに僕と一緒に養分になろうよ意外と楽しいよ。

現状ポンジ構造なのは事実なので、とりあえずゲーミング効果で生活習慣を育てつつ散歩して冬相場を清々しく乗り越える、みたいな淡い期待感で始めてみてはいかがでしょうか。

ちなみに私は養分として毎日歩いています。健康アプリとしてトラッキング機能とかもっと強化してくれたら良いな。価値とかなくていいのでゲーミング要素増やして良い感じに達成感を満たしていただきたいです。

さて、これはSTEPNに限りませんが、とりあえず流行りを追いかけるメリットは大きいと思っています。というのも流動性あるところに歪みありなので、やはりボラティリティを追いかけて情報を辿っておくとちょっとしたイベントで小銭を拾えたり、うまくいけばボット化することでさらに取り分を確保できるだろうと思うからです。今回私はボット作成まで至ってはいませんが、GST周りの歪みはときおり観測しますし、中国締め出し時に適当にGMTの売りを何度か動かすチャンスを得ることはできました。あまり裁量が得意ではないのでロットは小さめでしたが、成功は成功の母であります。失敗なんていらないよ学ぶことなんて何もないよ僕は失敗なんて大嫌いだよ。このように情報の非対称性を常に意識して、文句も言わず、食わず嫌いせず、ちょっとずつ小銭をかき集めるそんなボットに私はなりたい。


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