授業のはじまりは?

授業のはじまりはどうしていますか?

おそらく、学校ごと、学年・クラスごとにちがうかと思います。

授業のはじまりのあいさつを丁寧に考え、見直すだけでも子どもが成長するチャンスになっていきます。

今年度のクラスの授業がようやくスタートした6月のことです。

私は違和感を感じていました。

日直が号令をかけると、子どもは返事をするだけだったのです。

異動して3年目なのですが、初めてのことでした。

これまでの2年では、当たり前のように礼をしていたので、この学校ではそういう習慣なのだと思っていました。

もちろん、今年度の子たちが悪いわけでもなく、学校内でもバラバラだったのだと、恥ずかしながらこのとき知ったのでした。

一方で、私はこれを子どもたちが成長するチャンスだとも考えました。

これまでの2年間の授業のあいさつの話をし、子どもたちに問いました。

「あなたたちは礼をする?それともしない?」

子どもたちは少し首をかしげていました。

当然です。これまで何も考えず、言われたままにしてきたからです。

とは言っても、放置していては進展しません。

教師の出が必要です。

(持ち上がりなど積み重ねがある場合は必要ないかもしれません。)

礼をするかしないかを決めるための方法や視点を確認しました。

方法とは、今回の場合は「やってみること。」

日直の号令に対する返事と一緒に礼をするか、返事をした後に礼をするかの2パターンを子どもと考えました。

視点とは、今回はどの立場で考えるかということ。

「自分」と「クラス全体」の2つの視点で考えることにしました。「クラス全体」の視点は、一番後ろに座っている子たちが気付きました。

そうして数週間にわたって試行錯誤をしました。

結果は、「返事と一緒に礼をする。」ことになりました。

子どもたちは、やってみることで、

「礼をすると、みんなが気持ちがそろっているようでいい。」

「休み時間と授業の気持ちの切り替えができる。」

など、礼をすることのよさを感じるようになったのです。

つまり、よりよくすることの価値を感じていたのです。

こうした姿は、私の目指す成長志向そのものです。

よりよくしようとする、自分(たち)を高めようとする。

そんな教室を目指していきたいです。

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