結局見てしまって結局追ってしまう

なんなら、試合が終わってからが本番が始まった、と言っても過言ではない超RIZIN.3メインの朝倉未来VS平本蓮の、平本蓮にまつわるドーピング騒動について雑感

ただその騒動を追いかける一観客でしかないし、あの終わり方にケチがついてしまったという残念な気持ちはありながら、盛り上がり方や注目のされ方から言えば試合前、試合当日より高い様に感じるこの皮肉な状況は、もうここまで来てしまえば巻き込めるところを全部巻き込みきって燃えるところまでしっかり燃え切って欲しい、というのがその一観客としての素直な気分。

人間、それぞれの立場なりに追い込まれた時には正常な判断力を失うというのは、自分の立場なりに理解できるというか、そういう経験もあった。今回の一戦は自分で作り上げた舞台とは言え、背負いきれないプレッシャーがあったのだろうという想像は付く。いろんな経験をしているとはいえ、25歳そこそこで、それは一般的な社会人で言えば大学卒業後社会人3年目とか4年目とか。高校卒業後そのまま社会に出たとしても10年は言ってない経験の中だし、受けるプレッシャーの大きさは想像ができない。

だからと言ってその行為自体が許されるわけではないが、公式の発表が出てない時点で断罪はしづらいなとも思う。確かに音声データその他の状況証拠としてはほぼクロだろうし、そこに弁解の余地は無さそうだが、公式の検査結果、発表というものはその状況証拠以上に重いものと捉えており、これで公式がシロ、という発表を出せばそれはシロになる。

勿論今後はその行動に常にケチがつき続ける往年の秋山成勲の様な存在になってしまう可能性は非常に高いが、それはそれとしていわゆる因果応報ということになるのだろうか。

個人的に何となくずっと気になっているのが、ずいぶん綺麗に、というかタイミング良く落ち着きそうなタイミングを見計らって新しい燃料が投下されることについて。赤沢、平本2者の間でのやり取りなわけがなく、赤沢の背後にはいわゆる黒幕がいたからこその今回の騒動というのは状況証拠を並べてみた時に何となく推察できそうなのは少し斜めに現象を観察してみれば早い段階で一度思いつく推察だし、恐らく大きくは外れてはいないと思う。その黒幕が誰なのか、という点においては対戦相手側なのか、それともそもそも平本を嫌っていた人間なのか、でその先の考察は分かれていきそうだが、どっちにしてもそれなりに色んな利害関係が絡んで行った上での今回の大騒動だと思われ、これが最早前フリ的な立ち位置まで成り下がったあの試合にかけられたコストなども含めて考えるとずいぶん壮大なエンターテインメントを目撃しているかの様な気分にすらなる。

公式発表が出たとしてもこの騒動は沈静化はしないだろうし、かと言って平本本人が何か声明を公式に出したからと言ってもどっちにしてもまだどちらも延焼の燃料になりそうな気配が強い。そうこうしているうちに次のRIZINは9月末と、もう一か月を切った段階まで迫っているが、今果たしてあの大会の話題を誰がしているだろうか?

個人的には瓜田夫妻の長文レシートが見ていて楽しい。途中から何を言ってるのかわからなくなってるのが特に。


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