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リング

2024.01.19 133
毎日note、今日は上司との間で出たホラー映画の話でも。
上司とふたりで出かけている時、なんとなくホラー映画の話をふってみた。
イケメンで、女子っぽいものが好きな上司は多分興味ないだろうなと、思い付きで話したのだが、どうやら思いのほか好物だったらしく、かなりディープな話になった。
しかし、圧倒的にぶつかったところがある。
上司はハリウッドのホラー映画、いわゆるスプラッタ物が好物。
対する俺は、スプラッタ物は邪道、精神的にジワジワくるジャパニーズホラーが好物だということ。
上司は「ミラーズ」というホラー映画がナンバーワンらしい。
スプラッタ感がむちゃくちゃ良かったから、観て欲しい。
で、感想文を1,200文字書いて来て、とイケメン独特の爽やかな笑顔で語った。
俺がナンバーワンに選ぶ作品は、「リング」を推す。
ネタバレ踏まえて意見を書くので、リングをこれから視聴したいと思っている方は速やかにご退出願いたい。












さて、このリングという作品は、サスペンス調で描かれて行く。
Wikipediaが上手にまとめていたので、そのまま貼り付けさせてもらう。

ストーリー
▼序盤
某テレビ局のディレクターである浅川玲子(松嶋菜々子)は、都市伝説にまつわる取材の中で、見た者を1週間後に死に至らしめる「呪いのビデオ」に関わったと噂される男女が、数日前に奇怪な死を遂げた自分の姪、大石智子(竹内結子)と同日の同時刻に死亡していることに気づく。
調査を進めた玲子は、同時に死んだ智子たち4人の間には交友関係があり、彼らが1週間前に伊豆の貸し別荘「伊豆パシフィックランド」に宿泊していたこと、そしてその際に撮影されたフィルム写真上の4人の顔が不気味に歪んでいることに着目する。彼らの死の謎を突きとめようとして問題の貸し別荘を訪れた玲子は、そこで貸出されていた不審なビデオの映像を見てしまい、直後に不気味な無言電話を受け取る。これを境に、玲子自身の写真もまた死んだ4人と同様に歪んだ顔で写るようになってしまう。
▼中盤
これが本物の「呪いのビデオ」であることを悟った玲子は、離婚した元夫で超能力者である高山竜司(真田広之)に相談を持ちかける。竜司は自分もビデオの映像を実際に確認して内容を調べ、映像に写っていた新聞記事から、これが過去に伊豆大島の噴火を予知したとされる超能力者・山村志津子に関連したものであることを突きとめる。竜司は伊豆大島へと出立するが、そんな中、玲子と竜司の間の子供である陽一までもがビデオを見てしまう。
玲子は竜司を追って伊豆大島へと向かい、宿泊先で志津子の従兄弟である老人 山村敬と出会うが、詳しい話を聞こうとして拒まれる。竜司が超能力を用いて聞き出そうとした際、玲子はそれに巻き込まれて過去の光景を幻視し、志津子の娘である山村貞子には念じるだけで人を殺せる恐るべき超能力が備わっていたことを知る。そして玲子と竜司は、恐らく既に死んでいる貞子こそが呪いのビデオを生み出した怨霊の正体であると確信する。
台風により伊豆大島を出る船便が欠航し、玲子がビデオを見てから1週間の期限が迫る中、玲子は竜司や陽一の元には無言電話がかかってこなかったという事実から、決定的な手がかりは一連の発端である伊豆の貸し別荘近くにあるという可能性に思い至る。貞子の為にと決意を固めた山村老人が自らの漁船を出し、2人を伊豆へと送り届ける。
▼終盤
貸し別荘に到着した2人はその床下から、ビデオの映像に登場した古井戸を発見し、それに触れた玲子は父親によって井戸に突き落とされた貞子の最期を幻視する。期限の時刻が刻々と迫る中、玲子と竜司は死に物狂いで貞子の遺体を探し、ついに井戸の底から貞子の白骨死体を見つけ出す。玲子は期限を迎えても死に至らず、胸を撫で下ろす。
しかし翌日、検証のために玲子から渡された「呪いのビデオ」を見てからちょうど1週間を迎えた竜司は、自宅のテレビが突然点灯するのを目撃し、そこに映し出された井戸から這い上がってくる貞子の姿を目にする。電話が鳴り響く中、長い前髪を揺らし奇怪な動きで歩み寄ってきた映像の中の貞子は、テレビの画面を通り抜けて這い出し、竜司の眼前にその姿を現す。そして恐怖にすくむ竜司へとにじり寄り、前髪の間から覗いた狂気の目で彼を睨み殺す。
▼ラスト
竜司の死を知った玲子は、陽一にかけられた呪いが解けていないことに気づく。玲子は竜司の部屋から持ち出した「呪いのビデオ」のコピーと、都市伝説の取材で耳にした話から、自分だけが助かったのは「呪いのビデオをダビングして他人に見せた」からであるという結論に至る。
呪いの解き方に気づいた玲子は、最愛の息子・陽一を救うための犠牲として「自分の父親にビデオを見せる」ことを決意し、実家へと車を走らせるのであった。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

秀逸なのは、救われたように見せて救われていないこと。
普通のホラー映画であれば、貞子の遺骨を発掘した段階で呪いが解けたと思うところだが、結果が違ったこと。
呪いを解くにはダビングして誰かに見せなきゃいけないということ。
そして、これはその先の世界を想像するとネズミ講式にどんどん増えてしまう。
今風に言い換えると、謎の病原菌の広がり方という感じだろうか。
実際、作者の鈴木光司氏の「ループ」という小説ではリングの世界はウィルスに侵された世界観で描いている。
(この作品も面白かった)

今や貞子はすっかりモンスター扱いされ、リング0~バースデイ~以外はもはやホラー映画ではなく、ただのコメディにすぎない(個人的な主観です)。
貞子シリーズ以降、怪談の世界も変わったと思う。
幽霊の目撃談は、髪が長く白いワンピースの女性が圧倒的に増えた。
もはや幽霊の偶像は貞子になってしまった。
これはこれで伝説となってしまったのではないだろうか。

気味が悪い世界観のまま始まり、後味が最悪の状態で終わる。
この作品こそ、ジャパニーズホラー最恐だと思う。