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ミニコンポ

2023.11.21 073
毎日note、今日は昔のラジオ番組を聴いて話題にあがった憧れだったミニコンポの話を。
高校1年生の頃、俺たちはKENWOODのROXYシリーズに憧れを持っていた。
ミニコンポという響きも良い。
電気屋に行っては実物を見て友だちとワーワー騒ぎ、カタログを貰ってはため息をつく。
何と言っても値段が10万円超え。
高校生が購入するにはバイトして2~3カ月は貯めないといけない。
自分も当然バイトをするが、貯める前に友だちと遊んでしまう。
稼いでも稼いでも友だちと遊ぶ方にお金をつぎ込んでしまったもんだ。

高2の夏休み明けだったか。
突然友だちが家に来い、見せたいものがあると伝えてきた。
数名でそいつの家に遊びに行くと、そこにあったのはKENWOODのROXYだった。
満面の笑みでどや顔を浮かべる友人。
聞くと、叔父の経営している八百屋で、始発の電車で向かい夕方まで目いっぱい毎日バイトして貯めたそうだ。
それは確かにすごい。
聴かせて貰うと確かに音が良い(ように聴こえる)。
ただ、持ち主の不満はCDからカセットにダビングするときに妙に時間がかかるのが不満だと言っていた。
値段が高いのもあるし、何よりミニコンポという割には大きいのだ。
友人の部屋は8畳だからまだ余裕あるように見えるが、当時の俺の与えられていた部屋は6畳。
こんなの置いてしまったら相当場所を取ってしまう。
KENWOODブランドも部屋に置きたいという欲求はある、しかしせっかちな自分にとってダビングするのに時間がかかるのはちょっとストレス物だ。
でもミニコンポを部屋に置きたい。
どうする・・・どうする・・・。
電気屋に行きあらゆるメーカーのカタログを貰ったり、店員さんと話して情報を収集するということもやった。

熟考を重ねた結果、値段は落ちるし、ミニコンポではないが、それなりのクオリティで触らせてみた感触の良さが・・・

写真は拾いものです

パナソニックのコブラトップというラジカセだった。
ダビングの速さ、音質の良さ、使いやすさ、値段、大きさというトータルバランスの良さで選んだ。
これが5年間重宝したもんだった。

この後はMD時代に突入し、その時は念願のミニコンポを購入したのだが、その頃にはKENWOOD熱はすっかり冷め、仕事で部屋にいることも少なかったし、出勤用のMDさえ作れればそれでいいという思いから、安いMDコンポを購入した。

ミニコンポと聴くと、友だちの部屋で観たあのKENWOODの存在感とキラキラして観えたあの瞬間を思い出す。
自分が購入したコブラトップも決して悪いものでもなくコスパとしてはかなり良かったと思うが、ずっと憧れだったものが友だちの部屋に存在しているというあの羨ましさの方が勝ったなあ。

そんなことをふと思い出したので書いてみましたとさ。