2023年10月31日 黒耀石探検

画像1 いつも山の花を見に行く仲間。近頃、縄文関連に興味が傾斜している。そこで信州へ黒耀石ツアーに出かけることにした。平日なれど休暇をとれる現役2名。待合せは明大前。我が家からは最寄り駅5時18分の始発で。
画像2 まず向かったのは、茅野市の尖石縄文考古館。ここには2体の国宝土偶がいらっしゃる。まず、縄文のビーナス。夏に訪れた北海道博物館では複製だったが、その後、本物が下の仮面のビーナスと共に展示されたはず。出張ご苦労さんでした。
画像3 後ろ姿も美しい曲線。
画像4 そして、仮面のビーナス。この造形美は素晴らしい。発掘時、土杭の中に横たえられていた。埋納状態が分かる事例は少ないらしい。
画像5 この考古館には縄文土器も多く展示されているが、いわゆる精製土器だけでなく粗製土器も多く展示されている。通常は特別な用途に用いられ、数も少ないが、見た目が豪華で美しい精製土器ばかりが展示される事が多いが、土器の大半は日用に使われた粗製土器。下手な土器というコーナーもあって面白かった。
画像6 広い館内には体験スペースも多い。これは縄文紋様を実際につけてみようというコーナー。
画像7 土偶の破片コーナー。驚き顔がいつも気になるが、やはりここにもあった。
画像8 尖石から山を登って、長和町の星くずの里たかやま 黒耀石体験ミュージアムへ。いよいよ本日のメインコース。輝かんばかりに加工された黒耀石。このあたりは日本一の黒耀石産出地。加工品は関東、東北はもとより、北海道まで運ばれていった。
画像9 ミュージアムから山道を歩き、星糞(ほしくそ)峠を目指す。縄文人は採取し始めの頃は川に流されてくる黒耀石を拾っていたが、そのうち星糞峠一帯から原石を掘り出すようになっていった。
画像10 落ち葉が積もる森の中、最後は長い階段を登って峠へ。本当はこのあたりでも陽の光を受けてキラキラ光る黒耀石が見つかると教えられたが、落ち葉の下に隠れていて見つけられず。
画像11 やがて峠へ着き、星くそ館へもう一登り歩き始めると、いっぱいキラキラ光る破片が落ちていた。このあたりの黒耀石は少し透明なのが特徴。
画像12 ほしくそ、とは失礼な呼称に聞こえるが、黒耀石が星のかけら、さらに大きな石を割って散乱した欠片くずをくそと称した。
画像13 縄文人が何万年もの間に発掘した穴があちらこちらに調査発掘されている。そこにナンバーを記した目印が立っている。
画像14 3人でざあっと周辺を探して拾った中から、大きめできれいな欠片のみ集めて撮影。この周辺で拾った黒耀石を持ち帰ることは禁じられている。
画像15 星くそ館。何万年もの間に何度も何度も繰り返し、黒耀石を求めて掘り返された地層断面を展示している。
画像16 館内では決まった時間にプロジェクションマッピングが上映され、この遺跡の様子が解説される。
画像17 東屋まで戻り、昼メシ。朝は肉まん1個だけだったので、腹ぺこ。標高1500m、風はさすがに冷たい。
画像18 次に向かったのは、中山道旧和田峠、東餅屋跡。看板に黒耀石の大きな文字。
画像19 東餅屋跡の目の前の小川で黒耀石が拾えるはずとN君。早速、探検開始。
画像20 おお、あった。小さな欠片をいくつか発見。さきほど星くそ館周辺でたくさん見てきたから、“花目”ならぬ“石目”が鍛えられていたようだ。ここのは持ち帰ることが出来る。帰ってきれいに洗ってやろう。
画像21 さらに、近くのビーナスラインの大展望台三峰茶屋。
画像22 茶屋の裏の高台からは、まさに大展望。
画像23 そしてその近くの道路脇のガレ場に黒耀石があるらしい。よくよく探すといくつか大きめのものを発見。これもお持ち帰り。本日、大漁なり。
画像24 帰路につき、せっかくなので中山道和田宿に立ち寄った。紅葉が真っ盛り。
画像25 と、なんと、黒耀石石器資料館が林業資料館に併設されている。個人コレクションのようだが、一部が展示されていて見応えあり。
画像26 旧旅籠、さらには本陣を見学。本陣の屋根は栗材の上に石置き。樋の部分は傷みが激しいのでまめに補修が必要だが、今では栗の木が減って大変らしい。
画像27 館内を丁寧に案内してもらったが、2階に置いてあった昔の籠を、どのくらいの重さか実際に持って体験させてもらえた。庶民向けは軽いが安定性なし、高貴な人向けはめっちゃ重い。当たり前か。
画像28 脇本陣は明治になって解体され、皇女和宮が宿泊した座敷棟は上田のお寺へ移築。居室等は役場などとして長く使われ、昭和の末、新役場建築時に解体されるはずだったが、平成元年に保存再建され国指定史跡になっている。玄関から眺めた部屋。帰りにつるやに寄ってオリジナル商品を買って帰った。

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