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2024年7月 淡路島

淡路島は大昔、通り過ぎたことがあるだけで、ちゃんと見て歩いたことがなかった。徳島からの帰り、レンタカーを借りて1泊2日で回ることにした。
まずは、北の端っこまで。徳島からは高速道路で一気に行ける。島に入ってからが長い。やはり大きな島だ。

明石海峡大橋。全長4㎞弱。立派な橋だなあ。
明石海峡大橋の真下、道の駅あわじの、一番安いエキナカ食堂でランチ。穴子とろ蒲重、鳴門鯛卵かけご飯。どちらも880円。十分に美味しかった。

少し下って、淡路夢舞台。安藤忠雄設計の国際会議場&ホテル。

石造りの大きな建物群。
大温室は中へ入りたかったけど、改修工事中で入れず。
淡路夢舞台の全体模型。
左は国際会議場を備えたホテル。施設内には水がふんだんに取り入れられている。

ぐっと南下して、伊弉諾(いざなぎ)神宮。淡路は国生み神話の里。その主役、伊弉諾尊と伊弉冉尊(いざなみのみこと)を祀った神社。

さすがに立派な本殿。
樹齢900年という夫婦大楠の木。
ちょうど茅の輪くぐりをやっていた。まず左へ潜り抜け、右へ潜り抜け、最後に真ん中へ潜り抜けて、先へ進む。

参拝後は、近くにある、たこせんべいの里へ。ぜひ寄るようにと義弟ヨメから勧められていた。

メインの生産ラインは動いてはいなかった。
奥が製品販売コーナー、手前は無料コーヒーを飲んで休憩できるスペース。
30種以上のせんべいの試食ができる。衛生面にはずいぶん気を遣っていて、なるべく人の手が触れないように工夫されていた。

お土産も買って、今夜の宿へ向かう。

東海岸沿いに南下すると、海辺の素敵なキャンプ場があった。専用ビーチもあり、何棟ものコテージや常設テントも数張り。

今夜の宿は休暇村南淡路。本当は福良の町の温泉宿に泊まって、夕食は洋食レストランにしたかったのだが、この日、希望する部屋の空きがなく、しょうがないので休暇村で1泊朝食付きにした。16時、早い時間にもかかわらず、入口近くの駐車場は満車だった。案内されたのは5階の洋室だが、いわゆる裏部屋。反対側ならば、鳴門大橋が見える。まだ時間も早いからと思い、部屋交換を頼もうとフロントへ電話したが、グダグダ返され、結局は面倒くさいことはしたくない、という感じ丸出し。こりゃアカンわ。表、裏があるなら、予約時点でそれがはっきり分かるようにしておくべきなのになあ。さらに言えば、最近の休暇村はほとんど洋室タイプの方が多いが、ここは古いようで、圧倒的に和室が多い。リニューアルの順番が回ってこないのかなあ。

部屋にはトイレのみ、浴室はない。
これがあてがわれた部屋からの眺め。

反対側ならば、こんな景色が見えるはず。

誰だって、こっち側の景色の方がいいと思うよねえ。

温泉浴場で一風呂。風呂上がりのビールを一杯。頼んでおいたタクシーで18時前に予約してあった洋食屋、ぐりるエイトへ。こぢんまりした店内には先客1組のみ。鉄板の敷かれたカウンターかテーブル席か訊かれて、テーブル席へ。先客がカウンター中央にいたので。カウンターはその両脇に2席ずつのみ。夜はコースのみ、とは承知していた。事前に、ビーフカツを食べたいと連絡してあったのだが、シーフードと牛肉のついたコースを頼もうとしたら、一人分だけメインの牛肉料理をビーフカツに変更してもいいと言われたので、そうすることにした。飲み物は赤ワインを1本もらう。
店名は競馬に由来とは、入店した途端分かった。競走馬の写真やジョッキー達の写真や色紙、壁面はそれらで埋め尽くされていた。

コースは全5品とデザート。まずは前菜がタマネギスライスめかぶと生ハムのせ、続いてコーンスープ、そしてこのちりめんじゃこサラダ。

さて、いよいよ焼き物。シーフード3点。アナゴ、エビ、イカ。うーん、どれも小さいけど、まあいいか。味付けは、塩か、味噌ベースタレ、醤油ベースタレ。タレがさほど美味しくないのが残念。赤ワインと楽しんでいると、まだシーフードを食べ始めたばかりなのに、ビーフカツの皿を出してきた。えー、ペースが速すぎないかと思ったが、まあしょうがない。これも同じタレで食べるようにと。せっかくだから熱いうちに一口。

関東ではあまりお目にかかれないビーフカツ。美味しいドミグラソースで食べたかった。

そして、すぐまた、牛フィレの皿を持ってきた。これには、さすがに切れて、そんなにすぐに持ってこられても食べられないでしょ、ワインも飲んでるのに。だいたいテーブルにも載りきらない。抗議すると、しぶしぶママさんは、じゃあ出し直しますと引っ込めた。感じ悪い。だいたい、他に客もいないし、こちらの食べる具合も見てるんだから、そのくらい調整しろよ、と言いたい。すっかり気分悪くなってしまった。
町場の食堂の1000円2000円の定食ならいざ知らず、エイトコースなどと謳って6000円以上の値を付けて、たった30分で全部出そうとするか、フツー。それともこの店では、はいはいと客はナットクしてそんなんで食べてるとでもいうのか。口うるさい関西人がそんな訳絶対ないよな。どうせ一見だからと見下してるに違いない。サイテー。
宿のフロントもそうだったが、この店にしても、お客を満足させようという気持ちがないのか。そういえば、昼間、島内を走っていたら、どうにも乱暴な運転をする車が多くて疲れた。前を走るクルマが右に左にふらふらすると思って、よく見たら、片手運転のお婆さん。おいおい、勘弁しろよ。そうかと思ったら、狭い道で向こうから全くスピードも落とさず脇にも避けようとしない軽トラが突っ込んできて怖かったこともあった。1台だけでなく2台も。なんだ、淡路島ってそんな島だったのか、と思ってしまう。
タクシーを呼んで、宿に戻ると、スターウォッチングの時間。ひとり参加してみた。

天体望遠鏡のドームがある屋上で、スタッフが夜空を見ながら、解説。が、完全に素人。まあ、そんなもんか。でも見えている北極星を、今夜は見えないと言うのはご勘弁。

翌朝、朝風呂を済ませてから、丘の上の宿舎から海岸縁に下りてみた。

休暇村は海辺の丘の上に立っている。
海岸縁には休暇村のキャンプ場。ゆったり区画されていて、いい雰囲気だった。
朝食は、鳴門鯛の出汁茶漬けが美味しかった。海藻類が多いのも好ましい。

本来はもう少し淡路島の中を回ってから鳴門へ、と思っていたが、相性の悪い島に長居は無用。チェックアウトしてすぐに鳴門大橋を渡った。目指すは大塚国際美術館。初訪問。

駐車場から連絡バスで美術館前へ。チケットを購入して入館すると、この長い長いエスカレーター。まだ早い時間だからか、すんなり中へ入ることができた。

長いエスカレーターを下りて、展示スペースの始まりが地下3階。なんかヘンな感じ。ここの展示物は、本物をそっくりに陶板で焼いて表現したもの。展示は古い時代から順に新しい時代へと流れるが、数がハンパなく多い。とりわけキリスト教関係の宗教画はこれでもかと続いてうんざりしてくる。古代、中世を終えて、B2へ。

順路を間違えてスイレンの庭へ出てしまった。その壁の中が、モネの大睡蓮。
パリのオランジュリー美術館では館内の円形状の展示室で、ぐるりモネの睡蓮が一周するように展示されていた。それを屋外で再現している。陽の光にさらされても劣化の心配がない陶板ならではの展示ではある。が、その後ろにクルマが走る橋が見えるのは、興ざめ。

B2は、ルネサンス・バロック。おなじみの作品がどんどん登場する。

修復前のダビンチの最後の晩餐。
修復後の最後の晩餐。こういう展示は、ここならではの特性を生かしていて面白い。
ルーブルではガラスケースの向こうに飾られていた。剥き出しにされると、逆に違和感。

イタリアやパリ、スペインなど各地の寺院や美術館で見てきた名作の数々。これも見た、あれも見た覚えがある、と歩き回っていると、なんだかむなしくなってくる。まがい物でしかないのだから、しょうがないのは承知の上だけど。

ゲルニカも、なんだか安っぽいなあ、こうやって見せられると。本物には、感動させられたんだけどなあ。
ここまで来ると、違和感は少なくなった。というか、ただ単に疲れただけか。

結局、10時過ぎに入って、12時半過ぎまで館内に滞在した。冷房はもちろんきいているが、少々熱中症みたいな疲れ方。そういや、ペットボトルなど持ち込めないから、水分不足かも。ここは一度だけで十分だわ。
昼メシは、行列の店として知られる、味処あらし。店内のリストに名前と車のナンバーを書いてから、車の中で待つシステム。

プラス1品の皿も豊富。これらにご飯など付けて定食にすることも可能。
選んだのは真サバ炙り定食。カミさんは鳴門鯛刺身定食。それに加えて、天然ころ鯛煮付けを。名物ワカメ汁、ワカメは文句なしに旨い。が、汁は少し塩気が強すぎるかも。サバは旨かった。鳴門鯛も。そしてご飯そのものも福井のいい米で美味しい。満足なり。

まだクルマを返すには早い。前にも行ったことがある自家焙煎コーヒーの店で美味しいコーヒーを一杯。

ザ・コーヒービーンズ。古民家の建物。店内は漆喰壁をあしらっている。

新しい道の駅があったので最後に立ち寄った。

道の駅くるくるなると。鳴門金時が特産品ゆえ、オブジェもおいも。

早めに、徳島阿波おどり空港へ。最後の買い物、カツ天など仕入れてJAL便を待った。柏も暑そうだな。

20分あまりお遅れて離陸したが、ほぼ定刻に羽田空港には着陸。



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