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2022年3月 北海道列車旅2(川湯温泉~標茶~釧路)

川湯温泉駅前のパークウェイホテルから、温泉街へ行こうと、チェックインの時にタクシー手配を頼んだら、女将さんにバスがあるからバスにしなさいとと言われた。タクシーは営業所が離れているからその分も請求されるので高いという。素直に従って、朝ドラを観終えてすぐチェックアウト。川湯駅通り発8時25分のバスは2分ほど遅れてやってきた。乗客はゼロ。乗り込むと、扉が閉まらない。運転士が下りて、プッシューと操作して閉まった。相当古い車両みたい。道路は除雪されているが、それなりに雪があり、轍を外れるとずるりと車体が滑る。おお怖。10分ほどで温泉街に入り、ぐるりと回って終点で下車。目当てのミュージアムも大鵬相撲記念館も9時にならないと開かない。セイコーマートへ入ってみたが、イートインスペースはない。しょうがないので、雪道をゆっくり歩いて川湯エコミュージアムセンターへ向かった。ちょうど工事中で作業員が出入りしているため、入口のドアが開いていて、開館前なのに入館できた。ヒグマがお出迎え。

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駅近くにも時折、ヒグマは出てくるようだ。

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じっくり45分ほど館内で過ごしてから、大鵬相撲記念館へ向かった。土産物屋に熊のツメの文字が多く出ていた。ここは、大鵬とヒグマの町だな。

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さて、大鵬相撲記念館。ご当地の英雄。大鵬通りという通りもある。

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サハリンで生まれた大鵬は、終戦後、母親と北海道に引き揚げ、道内を転々とした後、この地で高校まで過ごした。館内には、昭和35年初優勝以降のすべての優勝額が展示されていた。これは初優勝時の写真。

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そして、展示されていた古い新聞記事により、父親がウクライナのハリコフ出身だと知った。ロシア人だとばかり思っていた。世界中が今現在注視しているウクライナのしかもハリコフとは。

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さて、川湯温泉駅までのバスは、1時間近く待たねばならない。えーい、歩こう。GoogleMAPによれば、歩いて40分。まっすぐ1本道を進む。先に歩いた人がいるようで足跡がある。やがて行く手右に、硫黄山が近づく。派手に噴煙をあちこちから上げている。昔ここの硫黄採掘で栄えたため、川湯温泉が開かれ、発展してきたそうだ。

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駅前に西沢商店という酒屋があったので入ってみるとビックリ。全国各地の銘酒が並んでいる。若い店主に日本酒がお好きなんですねと話しかけてみると、遠くから来られた人は、なんでここにこれだけの酒が揃っているのかと驚かれますと笑っていた。各地の蔵も巡っておられるようで、酒蔵話を少々楽しませてもらった。まだ旅が続くので酒瓶を持ち歩く訳にはいかず、秋田の天の戸のワンカップを買い求めた。

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その隣にお洒落なカフェ、森のホールがある。列車の時間までは40分ほどあるのでお昼にする。マフィンサンドイッチとコーヒーを頼む。店内はモモの花が生けてあったり、かわいい玩具が並べてあったり。

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サンドイッチ、挟むだけだろうと思っていたのに、パンを焼いているのか、挟むコロッケを揚げているのか、えらく時間がかかって焦った。しかもマフィンがデカイ。大慌てでかぶりついた。旨いことは旨かったが、食べた気がしなかった。

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釧路行きの快速、今日も1両。なんとか1席空いてる席に座れた。40分ほど乗って標茶で下車。1時間あまり後に出発するSL冬の湿原号までは時間がある。釧路川まで歩いてみた。この川の下流に湿原が広がっている。

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橋まではまっすぐな道。帰り道、突き当たりが標茶駅。

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材木を満載したトラックが走っていった。

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これから乗るのは、SLといいながらディーゼル機関車が牽引する。SLは故障点検のため走れないのだ。そのため指定席料金は三分の一ほどになっていた。さて、機関車の付け替えが始まった。

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牽引するのは5両の客車。

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指定席は4号車、ストーブの側の席だった。小学生時代を思い出す石炭ストーブだ。

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発車時刻になると、向かいのホームにゆるキャラ君たちが見送りに出てくれた。

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車掌が乗車証明書を配ってくれた。

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隣の車両から、ストーブでシシャモを炙るために女性が缶ビールと共にやってきた。いいねえ。スルメは匂うからやめてほしいと思っていたが、これなら許す。そしてカメラを持った女性も車窓にへばりつく。

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やげて釧路川が右手車窓に。いわゆる釧路湿原にさしかかった。

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そして無人の茅沼駅に近づくと、線路脇にタンチョウがいた。昔、駅長さんが餌場を作って以来、無人駅になっても近隣の方々が餌をやり続けているとのこと。

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塘路駅で、少々停車。皆さんカメラを持って写真撮影。

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本当は1号車と5号車の窓に向かって座る席を取りたかったのだが、空いていなかった。2車両は新しくデビューした、たんちょうカー。

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2号車は売店が設けられた木の床のレトロな車内のカフェカー。

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そろそろ湿原の眺めも終わり。

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沿線にはエゾシカがたくさんいたが、なかなかうまく撮影できなかった。かろうじて。

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ストーブの前の席にはボランティアガイドの方が乗っていて、各車両へ案内に歩き回っておられた。退職後、ガイドを始めたそうで、若いネイチャーガイドたちは、仕事がなくて困ってますと話していた。

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釧路が終点。ここで特急おおぞらに乗り換えて、今日は帯広まで。続きは、続篇3へ。

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