見出し画像

2024年5月 多度津、阿波池田

伊吹島から列車で多度津へ。佐柳島へ向かう前に、多度津の街歩き。
面白い店があるという情報に、古い町並みが残る本通りへ向かった。

多度津駅。
駅前に古い蒸気機関車。昭和10年から昭和45年まで活躍した通称ハチロク。
本通商店街にはこんな古い建物も残っている。もと酒蔵。
多度津には少林寺拳法発祥の地、少林寺がある。大雁塔は町のどこからでも見える。

本通商店街の一角に、古い建物を活用して様々な店舗にしているエリアがある。そのうちの1軒は元銭湯。

藝術喫茶 清水温泉。中はカフェとなっている。6年前から営業しているとのこと。
こちらは男湯の小湯舟。その中が客席。ぼくは女湯の小湯舟でコーヒーをいただいた。壁には至る所に、しゃれた可愛いイラストが描かれている。そのイラストを使用したTシャツなどの土産品も別店舗で販売中。
よかったら番台に座りますかと訊かれたが、遠慮しておいた。

他には、食事処、土産店などが隣接している。

右の店内はギャラリーになっていた。

昼時なので、香川に来たからにはうどんでしょ、と港近くのこがね製麺所でランチ。店内は大勢の客で賑わっていた。

かけうどん小とゲソ天、かき揚げ、で630円。いい出汁が出ていた。伊吹イリコかな。

まだ少し時間があったので、周辺を探索。

ここは四国の鉄道発祥の地だった。讃岐鉄道多度津駅跡。今は町民会館。
そして、JR四国の多度津工場。国鉄時代は鉄道の町として大いに栄えた。終戦後、ピーク時にはこの工場で2000名が働いていたとか。

で、その後、港から佐柳島へ向かった。
以下は、翌日、計画より早い時間に高見島から戻ってきた後のこと。
前日は月曜だったので休館だった、多度津町立資料館へ。

資料館の近くには立派な洋館。かつては医院だった。向かいには現在は別の病院があり、そちらも今風の洋館造り。
資料館に入ると、まずは北前船時代の帆船模型。江戸時代までは上方と日本海を結ぶ航路の重要拠点として繁栄。その後、明治時代に鉄道が開通すると、今度は陸路の拠点となった。

さあ、多度津から阿波池田へ向かう。土讃線は県境を越えて、香川から徳島、高知へと繋がる。多度津駅発阿波池田方面の列車は、特急は1時間に1本程度走るが、鈍行は非常に本数が少ない。その貴重な鈍行、13時58分発に乗車。

数少ない乗客のひとりはお遍路さんだった。
県境の手前で他の乗客は下車、たったひとり車内に取り残された。長いトンネルを抜けると、徳島県の最初の駅は秘境駅坪尻。特急は右側の線路をそのままスルーして走り抜けるが、鈍行は駅に停車するために一度スイッチバックして、駅へと進入する。不思議な構造。
やがて吉野川を鉄橋で越えて、終点阿波池田へと向かった。

今夜の宿は駅から近い商店街の中の旅館寿し六。

荷物を部屋に置いて、町中探検に出かけた。

吉野川の堤防を登っていくと、池田高校がある。かつて一大旋風を巻き起こした野球部は、最近は甲子園で名前を見かけないが、活動自体は継続中のようだった。
池田高校前から阿波池田の町を見下ろす。
うだつの上がる古い屋敷は、たばこ資料館。
大昔からタバコの葉を栽培してきた阿波池田の町。かつては専売公社の大きな工場もあったが、今は工場跡地に大きなショッピングモールができていた。

この町に泊まった理由は、酒蔵。三芳菊というブランドで酒造りをしている。ずいぶん前に徳島で行われた阿波山田錦の会で、ここの社長と会ったことがあるが、ロック好きで、酒瓶のラベルもポップなものが多い。

蔵は古い造りの屋敷だった。
非常に多種類の日本酒を出しているが、生酒が多く、持ち帰ることができない。数少ない火入れの酒を1本買った。

今夜、三芳菊を飲むのにオススメの居酒屋を訊いたら、2軒名前をあげてくれた。町内の居酒屋で三芳菊を出してくれる店は少ないという。何でやねん。
一度、宿に戻り、大相撲を見てから、繰り出した。

焼き鳥の店、HOME。念のため電話で予約してから出向いた。

奥のテーブルで若者グループが6名、飲んでいた。誰もいないカウンターの端っこに陣取った。

なぜか高円寺のいせやの写真。話をしてくれそうな店主ではなかったので理由は訊かず。
鶏皮ポン酢。カリッと揚げられて美味しかった。生ビールと。
日本酒は徳島の3種。他は有名地酒。三芳菊は残念ながら本醸造のみ。まずは冷酒で。焼き鳥が名物らしいので、レバタレ、ササミわさび、そして写真のハツ塩。どれも焼き加減もちょうどよく、旨い。
酒のお代わりは、三芳菊を燗で。これはいける。1時間半ほどの滞在でお勘定。

帰り道、COFFEEの看板に惹かれて、夜カフェに入ってみた。

ママさんがひとりで切り盛りしていた。
お酒も日本酒、焼酎、ウィスキー、カクテル様々用意されていたが、ここは敢えてコーヒー。ちゃんとしたコーヒーだった。最近の若い人は吞まない人が多いので、そういう人が混じるグループでも気兼ねせずに来てもらえる店にしたくてこんな店を開いたとママさん。

宿に帰って、風呂に入ってから、寝酒をやりつつおとなしく寝た。
この宿は、朝はモーニングとHPに書いてあったので、イタリアンレストランでコーヒーを飲めるぞと朝食に出向いたら、ありゃ、和定食。

玉子焼きも鮭も焼きたてで美味しかったが、口がコーヒー期待モードになっていたのでがっくり。結局、駅のセブンイレブンでコーヒーを飲んだ。
計画では昨日の夕刻この町に着き、今日の午前中、池田の町めぐりのはずだったが、予定前倒し進行のため、7時57分発の鈍行で琴平へ向かった。なにしろ鈍行がない。この後の鈍行は昼過ぎまでないのだ。あとは全部特急ばかり。

というわけで、この後は琴平のお話。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?