見出し画像

2022年5月 宮古諸島3 伊良部島

宮古諸島のバスやタクシー、レンタカーなど交通機関は、島ごとに乗り入れ規制など厳しいようで、宮古島から伊良部島への路線バスは協栄バス(下地空港から伊良部島経由宮古島へは協栄バスと中央交通2社)のみ。すごいバスが市役所前に待っていた。マイクロバスサイズ。動き出すとブルンブルンとマジで音がする。坂道は比喩ではなく、喘ぎながら走る。バスマニアは泣いて喜ぶだろうな。

何十年、働いて来たのだろうか。その老体ぶり、他人事とは思えず。
伊良部大橋もやっとのことで登っていく。

伊良部島では昔、宮古島から連絡船が通っていた東海岸の佐良浜港へ寄ってから、島の西側へ向かう。運転手は乗客の下車場所を把握してるようで、バス停ではない場所で次々下ろしていく。ただし、お客はちゃんと下車前にピンポンとだけは鳴らすのがルールみたい。乗車時に伝えていたバス停は、宿の最寄りではなかった。もうひとつ先で下ろしてもらった。いつも世話になるハンモックの宿、カサ・デ・アマカ。

予想外の好天に、宿主はハンモックやシーツ類をたくさん干していた。
部屋は昨年暮れと同じ突き当たりの部屋だった。

自転車を借りて、佐和田の浜へ。海岸縁で工事中のホテルはずいぶん出来つつあった。

夏までには開業するつもりだろうか。
佐和田の浜。潮はこれから徐々に満ちていく。

伊良部島と下地島の間には、海峡より狭い海の部分が存在する。水路と呼ばれる。2つの島は6本の橋で結ばれているが、時々、どっちにいるのか分からなくなる。マングローブも生えていて、独特の景観を生み出しているが、個人的には大好きな景色だ。

これが水路。海の水が流れている。

自転車で走っていたら、道端に小さな小さなマモル君が立っていた。伊良部島でも、新たに造られた宿や店が目に付く。気ままにあちこち自転車でふらふらと回る。

GoogleMAPにはちゃんと記載されていた、ボトルタイプのマモル君。
ソテツの花が咲いていた。咲くのは10年に1回くらいしかないらしい。
トウモロコシみたいのは雄花。
サトウキビ以外にはシーズンなのか、オクラの畑が目に付いた。
スサビミャーカ。400年以上前に造られたという巨石墓。

最後に地元のスーパーに寄って、缶ビールなど買い込んで宿へ戻った。シャワーを浴びて、ビールを吞みながら大相撲観戦。ちなみにこの宿にはテレビはない。スマホでNHKプラス。柏出身力士、琴勝峰は負けたが、隆の勝は勝った。
夕食はいつもは近くのおでん屋さんへ行くが、たまには違う店もいいかと、少し歩いて、むつ美という店へ。

県道沿いに立つむつ美。昔は居酒屋や定食屋が入っていたが、
2年前から現在の夫婦がこの形でやっている。
店内も小ぎれいな感じ。若い女性にも好まれそう。

開店早々のためか、他に客はナシ。まずは、ビールとチーイリチー、アグー豚の揚げ餃子。店内のBGMは、いわゆる沖縄モノ。ブームの島唄とかビギンなどメジャーな沖縄ポップスが延々と繰り返し流れていて、ちょっと勘弁してほしかった。

チーイリチーは作り置きを少しだけ。
アグー豚の揚げ餃子、アツアツで美味しい。

島やっこ、美味しいよ。さあ、泡盛を。伊良部島の宮の華。女性が中心になって仕込んでいるらしい。ロックでいただく。いける。伊良部島のトマトサラダ。凄い量が出てきた。ま、野菜だからいけるか。泡盛お代わりは、ゆら。これも伊良部島産。25度。でもしっかり香る。珍味3点盛りを注文。女将さんから2年前に開店したこと、それまでここは割烹だったり定食屋だったりしたが、リフォームして始めた、などの話を聞いた。珍味3点、というから、3種類の酒肴かと思いきや、3つの小さな豆腐の上に、塩辛が載っている。ありゃ、ハズレだったか、と思ったが、口にしたらとんでもなく旨い。真ん中はスクガラス、左はカツオの内臓の塩辛、右はカツオハラスの塩辛。どれもご主人手造りとのこと。

塩味がキツすぎず、それぞれの風味が生かされ、生っぽい感じが残り、旨い。

お勘定して、ご主人に手造り塩辛が気に入った、と伝えたら嬉しそうにしていた。
帰り道、まだ明るいが少し黄昏れかけてきた。と、バタバタ飛んできたのが電線にぶら下がった。オオコウモリだ。

津嘉山荘で、フクギの花はいいけど、実は落ちると臭い、さらにそれをオオコウモリが
食べに来て、糞をすると臭くてなかなか掃除できなくて困る、という話を聞いた。

宿に戻ると、テラスで宿主のSさんがビールを吞んでいた。黄昏時の贅沢。これから夕食、と言うので、バー開店まで部屋で待機。
20時45分頃、もういいかなと思って、吞みませんかと声をかけたら、定時は21時なんですけどねえ、と苦笑いしながら出てこられた。

ホントだ。21時から、と書いてあった。これまでそんなこと気にしたことなかった。

手土産で国産ウィスキーの小さなボトルを2種類持参して渡してある。まずは、倉吉から。

実は同じボトルが宿に置いてあった。未開栓ではあったが。
まずまずいい香りと味わい。もう1種、戸河内はもっと小さなボトル。1口ずつで呑み切り。
今や高級品になってしまった山崎。さすがに洗練されていて旨い。

Sさんとあれこれ四方山話。コロナ以降、彼はそれまで毎年年明けに出かけていた中南米方面へ行けず、来年1月は絶対行こうと思ってる、と宣言していた。その頃、コロナはどうなっているかしら。あと、来間島で泊まったハイビスカスの話。ご主人にはいろいろあったらしい。

このカティサークが凄い。ラベルの文字が読めない。
ヴィクトリア女王治世50周年を再現したラベルらしい。高いみたい。

ふだん早寝のぼくにしては、ずいぶん遅くまで吞んでしまった。ハンモックの寝心地は心地よい。
翌朝、今朝もまた雨は降っていないようだ。が、間もなく降りそうなので、その前にちょいとお散歩へ。

外へ出ると、びっくり。犬をいっぱい引き連れているご婦人がいた。
近所の犬も預かってねえ、なんて笑っていた。
インド原産のヤエサンユウカ、という花らしい。
昨年暮れにも、路上でツブされたカニの姿を見たような気がする。
もとは食事処だったのを、IRIE PARKなんて洒落た施設にしたようだ。
水路に面して、こうした店や宿など続々誕生している。
水路で釣りをしていたのかなあ。何を狙ったのかしら。
カサ・デ・アマカの朝食タイム。ゆで卵とトースト、コーヒー。
カサ・デ・アマカのアイドルネコちゃん。

帰りのジェットスターは、11時25分発。雨さえ降っていなければ、空港まで歩いて行くつもりだったが、10時過ぎ、ぱらついてきた。Sさんに車で送っていただいた。お世話になりました。

下地空港ターミナル
リゾート空港、を目指して造られただけある。
手荷物検査を終えて、搭乗待合スペースの飲食コーナーで、缶ビールとタコライス丼。
土産コーナーで孫達にかわいいソックスを買ってしまった。
空港ターミナルには三菱地所の大きなポスター。実は三菱地所は下地島全域を
すでに購入済み。これから大がかりなリゾート開発が行われるのだ。
到着便遅れのため30分ほど遅れて下地空港出発。おかげで、成田空港から
帰りのアクセス特急にあと1分で乗れず。40分も次の列車を待った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?