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2023年3月 奄美大島2

名瀬の町で泊まるのは久しぶり。晩メシ前に少し歩いてみる。

末広市場はFM局のスタジオもあり、お店もいろいろ賑わっているが、お隣の永田橋市場は店も撤退してたり、寂れていた。

居酒屋一村へ来るのも久しぶり。17時過ぎ、開店早々のため一番乗り。

居酒屋一村は飲屋街の外れに立っている。
トビンニャ塩茹で。これでなきゃ。ビールが進む。
刺身盛りもおいしかった。あとは串焼きセット。団体2組も入って大将は大忙し。ママさんも忙しく、のんびり話などしてられない。〆はうなぎのさねん蒸し。月桃の葉のいい香りが食欲を刺激する。甕の黒糖焼酎もしっかり3杯ほどロックでいただいた。

さて、まだ早い。19時半くらい。たしか隣のぶるうす屋は20時からだったよなとのぞくと営業中。あとで調べたら7年ぶりだった。ここのマスターは同い年。ま、すっかり忘れられてたがしょうがない。でも、ママさんは千葉県の柏から来たと言うと、思い出してくれた。ブルースの店なのに、テレビでWBC。夫婦で興奮しながら見てる。黒糖焼酎をもらってテレビ観戦。表に来月、カラスがライブをやると告知していた。何度かやってるらしい。

一村の隣に、ぶるうす屋。
20人くらいは入るはずとマスター。そんなんでカラスは元がとれるんかいな。交通費自前というのに。

翌朝、かつてはバイキング形式だった朝食が事前選択制で和食をチョイス。セルフサービスのコーヒーが不味かった。
さて、早々に出発。今日も快晴。

大熊展望所から名瀬の港と町を眺める。

今日も西海岸沿いに北上。有良という集落に寄ってみた。厳島神社がある。その近くにカフェがあり、ガジュマルのトンネルという看板があったので行ってみた。

こんな感じで遊歩道が数十m続いていた。カフェは宿も併設していて、ちょっといい感じだった。

昨日まではずっと海の景色ばかり見てきたので、山へ入ろうと、自然観察の森へ。遊歩道が整備されていて、コース図や案内表示などきちんとしている。駐車場脇の資料館でカンアオイが森の入口近くで見られると教えてもらった。

鉢植えではなく森に咲いているフジノカンアオイを見ることができた!

森の中は鳥たちの鳴き声がものすごくたくさん聞こえる。デカい望遠レンズを持った人たちがあちらこちらにいる。むしろ手ぶらな人は僕ぐらいしかいない。

アコウの巨樹。なかなかの存在感。

展望デッキへ行くと、入江の向こうに喜界島が見えた。

森の中にはこんな風に看板が立っている。
一番奥にうっすら見えるのが喜界島の島影。

お、目の前に派手な色の小鳥。さらに、ドラミングの音。姿は見えなかったが、オーストンオオアカゲラかも。

道案内をしてくれるかのようにぴょんぴょん跳ねていた。アカヒゲ。

森から出ると道路に鳥ヤさん達がかたまっていた。

こんな近くで撮影できるなんて、と感動している声が聞こえた。

さあ山を降りるか、と駐車場に向かうと、白い花。え、時期が早いんでないの?

アマミセイシカがもう咲いていた。気が早いねえ。

いやいや大満足。海岸線へ出ようとすると、ソテツ群生地の看板。どこにあるのかと探してたら、向かいの山全体がソテツだった。

なんだ、これは。山が完全にソテツで覆われている。

海辺の小さな集落、安木場。小さな教会も立っている。海辺に、まるで映画に出てきそうな安木場バス停。

こんなバス停でバスを待ってみたいなあ。

昼ごはんは、秋名小学校近くの、あらば食堂で。お勧めだという定食を注文。近郷で採れた野菜をふんだんに使ったボリューム満点の定食だった。お茶は体にいいクビキ茶。細かく切った木を煮出している。ここは2階が宿にもなっている。

煮物もかき揚げも美味しかったが、左上の自家製ミキがとても美味しかった。

海岸線に沿って半島を越していく。海がトロンとしたブルーに染まっている。先頭の写真は崎原ビーチの様子。

打田原ビーチ。このすぐ上では塩造りをしている小屋がある。予約すれば塩造り体験もできる。

さて、今夜の宿は、赤木名にある伝泊奄美ホテル。チェックインして、2000円分の地域クーポンを受け取った。伝泊とは、奄美大島や加計呂麻島で、古民家をリフォームして宿泊施設にしたもの。中にはその場所に相応しい新しいお洒落なホテルもある。とりわけ、ここ赤木名周辺には、古民家改装やお洒落系など様々な伝泊施設がたくさんある。どうして? とスタッフに訊ねたら、社長がここの出身だからとのこと。言わば伝泊のショールームな訳だ。部屋は2階。お洒落。共用空間にはライブラリーもある。でもテレビは置いてない。

シングルルーム。シャワーとトイレが付いている。天井は高く、ロフトみたいな造り。

さて、昨日もらったのと合わせて4000円分の地域クーポンを使わなくては。向かったのは、去年暮れにもクーポンを消費したビッグII。黒糖焼酎や奄美の塩、タンカンなど買い込んで宅配便で自宅へ送った。

奄美で一番大きな店じゃないかな。土産以外にもなんでも売ってる。

ホテルに戻り、町を散策。見事な植木の庭があるお宅が多い。

昔はサンゴの石垣だったんだろうな。サンゴはごく一部の家に残るのみだった。

町外れに宿で勧められた居酒屋があり、入ろうと思ったら、開店前なのに満席の貼紙。電話で確認すると予約で一杯だと。あちゃ。しょうがないから、ホテルの隣の店まで戻った。と、ここも残るは1席のみだった。先の店は週末の夜を楽しむ地元の方、こちらは観光客カップル。で、地元の年配の方が飲んでる隣の席についた。生ビール、枝豆、モズク酢、おすすめというエラブチ酢味噌。

ガジュマルの樹の下で、といういかにものお店。左手には本物のガジュマルが立つ。
エラブチ酢味噌。これは旨かった。

カウンターには続々とカップルがやってくる。もちろん観光客ばかり。奥の座敷にも団体客が次々。繁盛してる。黒糖焼酎、里の曙をいただく。隣の方が話しかけてくれた。いろいろ面白かったが、この方の名字が、祈さん。ここで生まれ育ったそうだが、宮崎へ行ったら、宮崎にも同性の人がいて驚いたという。鹿児島や宮崎、あとは神戸大阪あたりに、奄美大島から移り住んだ祈さんがいるそうだ。そうそう、名瀬の一村の大将はこの近くの生まれらしい。へえ。

キープボトルに、祈、の1文字。

帰って日韓戦を見なきゃ、と祈さんが帰られて、ぼくも腰を上げた。が、ホテルに戻ってもテレビはないし、ラーメン屋にハシゴした。店のご夫婦、当然、テレビ観戦中。ダルビッシュが投げている。お客は他にいないが、頻繁に持ち帰り注文の人がやってくる。ビールとねぎ豚、餃子を注文。あれ、ダルビッシュが打たれた。ラーメンも追加。おお、逆転したぞ。そろそろご馳走様でした。

とんこつラーメン。ラーメンを持ち帰る人もあったが、ここは焼めしが人気のようだった。

伝泊奄美ホテルの朝食は前夜、部屋の冷蔵庫に運ばれていた立派な木箱入り。エッグバーガー、ローストビーフ、ヨーグルトなどが入っていた。へたなビジホの朝メシよりずっと上等で旨い。

ミキやタンカンが添えてあるのが嬉しい。また、青色の蝶豆茶が入っていた。別に置かれていたドリップコーヒーも濃くて美味しかった。

ライブラリーにあった昔の加計呂麻島の写真集が面白かった。貴重な記録。ここに写されている小学生達はぼくと同年輩だと思うと感慨ひとしお。

日本へオーストリアから交換留学生で来ていたクライナーさんが撮影した写真。

一服後、昨夜、祈さんから教えてもらった赤木名城跡へ登ってみた。神社脇に、聞いた通りハブよけ棒があったので、1本借りて登る。

ハブよけ棒。
11世紀から18世紀ぐらいにかけての城跡らしい。

きつい急登。10分弱で開けた曲輪跡。かろうじて海が見えた。

登山道や曲輪跡周辺、草刈りしたばかり。ご苦労さまです。おかげでいい所へ来ることができました。

山を下り、宿へ帰る。さて、今日はもう飛行機に乗って帰るだけだ。

人見知りらしきネコが見送ってくれた。

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