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Bob ReynoldsのVirtual Studio(オンライン・サロン)について

前回の記事では、私がやっている、Chad LBのオンライン・テキスト・レッスンについてご紹介しましたが、今回は、Bob Reynoldsがやっているオンライン・サロンVirtual Studioをご紹介します。

Bob Reynoldsは、Snarky Puppyとやっているので有名な、バークリー卒のサックス奏者です。メインストリーム系のジャズのリーダーアルバムもあります。下のYouTube動画は無料で公開しているレッスン(Virtual Studio内で有償公開されているのもこんな感じです)と演奏動画です(ナイスなサウンドですね、ビンテージでもなんでもないOtto Linkの現行品(9番)を使っているそうです)。

前回の記事でオンライン・サロンの価値として、①一般公開していないコンテンツ(演奏や教則動画、楽譜等)にアクセスできる、②他の生徒とコミュニティを作れる、③個別のアドバイスをもらえる、という3つの要素を挙げ、Chad LBのオンライン・テキスト・レッスンは③中心と書きましたが、Bob ReynoldsのVirtual Studioは①中心(プラス②と③がちょっと)という感じです。

動画はYouTubeではなく専用のサイトでホストされてます。2010年からやっているそうなので、既におよそ500本レベルの動画コンテンツが蓄積されており、全部見るのは相当時間がかかります。なお、動画プレイヤーも独自のもので、スピードの変更(スローダウン)はできますが、字幕や翻訳機能はないので、英語の聴き取りができないとちょっと厳しいです(Bobの英語はかなりわかりやすいですが)。

②と③の要素で言うと、メンバー間の掲示板のようなものがあり、そこそこ活発にディスカッションが行なわれています(たまに、Bobも参入)。また、毎月1回、Transcribing Challengeという任意参加の課題があって、CDのソロの一部のコピーが課題として与えられ、投稿者にはBobがコメントを付けてくれます。ちょっと前にやってChris Potterのコピーの課題を私がやったのが以下です(左手の小指上げる癖を直すようにと言われました)。

Bobが演奏を評価してくれる機会はこれくらいなので、Chad LBのサロンと比較すると受け身型ということになります。その分月謝は安く月額39ドルです(今はちょっと値上げしたかもしれまん)。

ChadのレッスンもBobのレッスンも月謝バカ高というほどではないですし、入会金や最低受講期間があるわけでもないので、試しに入ってみて、合わなかったら退会するという選択肢もありかと思います。

また、これらとは別に、以前、Steve Neffというマウスピースのレビューブログで有名なサックス奏者のビデオ教材を買ってみたことがありました。これは、ビデオとPDF教材のばら売りであってオンライン・サロンではなく、自分の演奏にコメントもらえる機会はありません(別途、Skypeのレッスンを申込むことは可能)。興味ある特定のトピックがある方は買ってみてもいいと思います。私は、アウトサイド系の教材は結構参考になりました。まとめ買いすると安くなるプランやセール期間があったりするので、彼のメーリングリストに登録しておいて安売りしている時に買ってみてもいいかもしれません。

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前にも書きましたが、楽器を習得する上で、最良の選択肢はトッププロから直接個人レッスンを受けることです(ジャズの場合、ライブに行って気に入った奏者に個人レッスン受けられないか直接お願いするのは(超大御所でもない限り)全然OKだと思います)。演奏してるのを聴いたことがない人、あるいは、そもそも演奏活動をしていない人のレッスンを受けるのはお勧めしません。

ある程度吹けるようになって自分一人でも練習できるが、何らかのガイドやアドバイスが欲しい(かつ英語OK)という方には、これらのオンライン・レッスンは向いていると思いますが、まったくの初心者がオンライン・レッスンから始めるのはお勧めしません。

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