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VR-09のオルガンをできる子にする(1):エクスプレッションペダル改造

自分はサックスに加えてハモンドオルガンも弾いています。本物のハモンド(A-100改造版)も持ってるんですが100Kg以上ありますので移動は事実上不可能です。デジタルのハモンドクローンとしては、Nord C1 Organを20年近く使ってますが、これも結構重い(15Kg)ので、自分のライブならまだしも、たとえば、ジャムセッションに気軽に持ち込むなんてわけにはいきません。
気軽に持ち運べるデジタルハモンドとしては、他にRolandのVR-09を持ってます。正確にはオルガン専用機ではなく、ピアノやシンセ音も入っているマルチキーボードですが、ドローバーも付いており、オルガンとしてもそこそこ使えます(本物のB-3に似ているかどうかは別としてバンドの中で立つ良い音です)。何よりも5.5Kgと超軽量なので、混雑したジャムセッションに持っていってテーブルの上に載っけて弾くといったパターンで便利です。電池駆動できるのも便利です。既に何回か使いました。
しかし、VR-09、イマイチ、他のデジタルハモンド(たとえば、Nord、Hammond SK1、VISCOUNT)と比べてニュアンスが出しにくいと思っていました。その最大の要因はエクスプレションペダルが下半分しか効かず、半分以上踏み込むと音量一定になってしまう点です。特に、ジャズスタイルのハモンドの場合、エクスプレションペダルでベースのニュアンスを出しますので、ペダルの実質的可動域が狭いと演奏しにくいです。
エクスプレションペダルとしては、コスパ最強のM-AUDIOのEX-Pというのを使っていたので、ひょっとしてRoland純正のEV-5に買い換えれば問題解決するのではないかと、Facebookの”Roland V-Combo VR-09 / VR-09-B / VR-730”というグループ(そんなものがあるんです)で質問してみました。回答は衝撃的で、エクスプレションペダルの下半分しか有効でないのは、VR-09の不具合(仕様)なので、ペダルを替えてもなおらない、解決にはペダルを改造するしかないというものでした。どひゃー。
さらに、https://v-combo.webspace.rocks/というサイトがあってそこに必要な情報が全部あることもわかりました。変なドメイン使ってるせいなのか、このサイト今まで全然知りませんでしたが情報の宝庫です。
さて、エクスプレッションペダルの改造ですが、2つの抵抗器を足すだけです。ケーブル(プラグ部分)に抵抗器を入れる、別途変換ボックスを作るなどの方法もありますが、M-AUDIOのペダルはめちゃくちゃ安い(1900円とかそんな感じ)、1台をVR-09専用に改造することにしました。多少のキャリブレーションが必要なようなので、Amazonでボリューム・ポットの詰め合わせセットを買いました。

https://v-combo.webspace.rocks/expression-pedal
580円(送料込み)

エクスプレッションペダルはシンプルな仕組みですし、内部のスペースも十分にあるのでハンダ付けも楽勝です。やや雑な空中配線ですがまあ大丈夫でしょう。キャリブレーションはPC上のMIDIモニターアプリを使って行います。ちゃんとエクスプレッションペダルのフルストロークでコントロールメッセージ(CC43)が0~127が出るようにポットを微調整しました。改造前のペダルでチェックすると踏み込み途中でCC43がもう127になっているのがわかります。

なお、非改造のEX-Pとごっちゃになると大変なので、VR-09専用であることをテプラで明記しました(これ大切)。

改造により、かなりいい感じになりました(お見苦しい足すみません)。


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