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すばらしい兆候 ~【櫻坂46】感謝が導く世界への道~

櫻坂46の三枚目シングル「流れ弾」がリリースされたことで、音楽番組でパフォーマンスをする機会が多くなっている。ファンとして、毎回楽しみにしながら観ているのだが、出演している彼女たちの態度に、とても良い変化が現れていることに気がついた。
楽曲のアウトロが流れ、それぞれがばっちりと表情を決め、曲の余韻の中で世界観を表現した後、必ず、全員が綺麗に最敬礼しているのをよく見かけるようになったのだ。しかも、振りの一部であるかのように、ピシッと揃っていることから、観ているこちらも清々しい気持ちになることができる。

櫻坂46の楽曲披露では、曲に合わせた振りが終了した後も、しっかりと気持ちを残したまま姿勢を維持することが多い。そのため、MCが曲の終わりにすぐにコメント入れてしまうことも多く、彼女たちのパフォーマンスの余韻を映している画面と被ってしまうことがしばしば起きている。このあたりは、しっかりとMCとカメラ演出との連携を図ってほしいところである。「曲が終わること」と「パフォーマンスが終わること」は違うということを、MCの方にはきっちりと認識していただきたい・・・などと思ってしまうのは、ファン故だろうか。
ステージをしっかりと観ながら進行をされているMCの方は、この余韻を味わった後、ジャストのタイミングでお礼のコメントを入れてくれる。
そこで、すかさず、一糸乱れぬお辞儀をし、感謝の気持ちを全身で表している彼女たちの姿は、やはり、誰が見ても気持ちがよいものである。

先日行われた「MTV VMAJ」のスペシャルイベント「MTV VMAJ 2021 -THE LIVE-」でパフォーマンスを収録した時も、このことが話題になっている。

副キャプテンの松田を先頭に「よろしくお願いしまーす!」と元気よくスタジオ入り。
 (中略)
「BAN」「流れ弾」と2回ずつ収録を行ったが、すべての収録が始まる前に全員で深々とお辞儀をして「よろしくお願いします!」、曲終わりには「ありがとうございました!」とスタッフに挨拶する律儀さ。
 (中略)
そして最後にも「今日はこんな素敵なステージに立たせていただきありがとうございました!」と大きな声で感謝を伝えていた。

モデルプレス 櫻坂46、ステージと素顔のギャップで魅せる<MTV VMAJ 2021 -THE LIVE->

人はこのような態度を見せられてしまうと、驚きと共に、ついつい今度もその感謝の気持ちに報いてあげようと思ってしまうものだ。また、自分が受けた感激を人に話して、共感してもらおうとすることも多い。
このような評判は、なかなか馬鹿に出来ない。そのことが次に繋がり、縁を拡げていくきっかけとなるからだ。

もちろん、それを期待した感謝では、相手には届かない。
むしろ、その下心が透けて見えることから、かえって逆効果になってしまうだろう。
相手に期待せず見返りを求めることもなく、素直に感謝する気持ちこそ、相手に最も届くものである。

活動初期から感謝の気持ちを絶えず表しているのは、キャプテンの菅井さんだろう。自分たちに与えられている事柄に対して、決して当たり前とは思わずに、毎回必ず感謝のコメントをブログにあげている。

菅井さんは、「自分はキャプテンに向いていない」と発言することが多いのだが、メンバーやファンは、彼女こそキャプテンに相応しいことをよく知っている。
それは、彼女の発言や態度、行動などから、「ずっと変わらず素晴らしい姿勢を貫いていること」が感じられるからである。

欅坂けやきざか46時代から、パフォーマンス後にしっかりと感謝の気持ちを表している様子を見かけていたのだが、最近は、前にも増して、全員揃ってお辞儀をしている姿をよく見かけることができるようになっていることに、「グループの一体感がより増していること」と「さらなる高みを目指して日々精進していること」を感じることができる。

日本では、さまざまな習い事に「道」という文字がついている。
茶道や書道、武道など、多くのお稽古事に「道」を求める姿勢が求められているからだ。
「道」は、どこまでも行っても終わりがない。
つまり、どんなに歩みを進めていったとしても、ゴールが存在しないのだ。これは、茶道や武道はもちろん、芸の道も同じである。
常に「未完成」という自覚を持って、さらなる高みを目指すことこそが、「道心みちごころ」と言えるだろう。
道を進むためには、貫く精神が必要である。
雨の日も、風の日も歩みを止めなければ、必ず前に進んでいく。
たまにくたびれて休んだとしても、また歩きだすことで道を進むことができる。
日々そのように過ごしているうちに、ふと周りを見渡せば、誰も登ったことがない高みにまで到達していることに気がつくだろう。

彼女たちがどこまで登っていくのか。楽しみは尽きることがない。


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