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まさに「ボーダレス」の続編 ~【櫻坂46】誉田先生の新刊「アクトレス」を読んで~

1月18日に、誉田哲也先生の最新刊「アクトレス」が出版された。
三坂道のメンバーが主要キャストをつとめたドラマの原作本である「ボーダレス」の続編ということもあり、早速入手した。
まだ出たばかりの本なので、詳細をここで書くことは出来ないのだが、それは、まさしくドラマ版「ボーダレス」の続編であった。

前作の「ボーダレス」は、大の欅坂46ファンである誉田先生が、メンバーが出演するドラマの原作を書くということが発端で作られた小説である。
そのため、登場人物の描写を読んでいると、誉田先生が誰を思い浮かべながら書いたものか、おおよそ推測することができる。
実際にドラマ化される際に、櫻坂46から選出された一期生メンバーの役柄は、元々の小説で想定していた通りになっていると思われる。
誉田先生は、欅坂46時代から、ライブなどがあるごとに、理佐さんや小林さん宛てに花を贈っていたことが話題になっていたのだが、二人とも、ドラマ「ボーダレス」の主要メンバーとして、しっかり登場している。
理佐さんは、誉田先生が書いた他の小説でも、モデルとなっているようで、作品の中の描写から、理佐さんを感じる場合がある。
「ボーダレス」が書かれた当時は、二期生が加入する前だったので、「森 奈緒」役は、別のメンバーを想定していたようである。
そのため、原作では「身長はクラスでほぼ真ん中くらいで、美人でもなければアイドル顔でもない」という設定となっている。もちろん、この特徴は、ドラマで、その役を演じた森田さんには全く当てはまらない。
「森 奈緒」の相棒である「片山希莉」も、日向坂46のメンバーが想定されていなかったことから、小説を読んだだけでは、齊藤京子さんを思い出すことはないだろう。

しかし、小説を実写化する際に、一流のスタッフを集めて本格的なドラマとして仕上げられたこともあり、今では、原作本を読んでいても、ドラマに出演したメンバーに変換されてしまうくらい、キャラクターイメージが定着してしまった。

それは、原作者である誉田先生も同じだったようで、今回の「アクトレス」では、登場人物の描写が、ドラマのキャストを前提としたものに修正されている。
そのため、クラスの真ん中くらいの身長であった「森 奈緒」は、低身長の女性という設定となり、「八辻姉妹」も、モデルのようにすらっとしたスタイルの女性という設定に変更された。
また、ドラマの1シーンが、小説の中に登場する場面がいくつもあり、小説とドラマがシームレスに補完し合っているのも、今回の特徴と言えるだろう。

もう、ここまで設定が固まっているものを読んでしまうと、脳内では、ドラマ「ボーダレス」に出演したメンバーが、小説の中で動きだしてしまい、読んでいる間も、ドラマを観ているような気分になってしまった。
そのような読者の事情を考慮してか、誉田先生の作品では頻繁に登場する「お色気シーン」や「凄惨な現場シーン」などは、最低限のものとなっている。
これは、坂道ファンを余り刺激しないように配慮した結果と思われる。

こうなってくると、最新刊の「アクトレス」も、ドラマ化されることを切に希望してしまうのだが、そのような予定はあるのだろうか。
「ボーダレス」は、刊行されてからドラマ化されるまでに、かなりの時間を要している。
今回は、せめて主要メンバーがいる間に、実現してもらいたいのだが・・・。


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