顔面パイに込められた熱き「絆」 ~【櫻坂46】「そこさく」卒業SP回を観て~
今夜の「そこ曲がったら、櫻坂?」は、卒業される守屋さんと梨加さんを送り出すスペシャル回だった。
「欅って、書けない?」時代からの映像で、お二人の活躍ぶりを振り返りながら、メンバーが1人ずつ、お二人に向けてコメントをしていくという感涙必至の展開である。
お二人からも、メンバーやスタッフの皆さん、ファンへの感謝が伝えられ、観ているこちらまで、思わず涙がこみ上げてきてしまう場面がいくつもあった。
特にキャプテン、副キャプテンとして、グループを支えてくれていた菅井さんの言葉は、細かなことを言わなくても、お互いに乗り越えてきた時間や思いを感じさせるものがあり、その言葉以上に画面からたくさんのものが伝わってきた。
理佐さんも、「Wわたなべ」としてペアでの仕事が多かったこともあり、梨加さんに対する特別な気持ちが涙と共に溢れ出ていたのが印象的だった。いつもは、あのような場面では、周りとのバランスを考えて、短めにコメントしてくることが多いのだが、そのような配慮も出来ないくらい、感情が抑えきれなかった様子に、思わず感動してしまった。
一期生同士の思い出は、もう語り出したら止まらないほどのものなのだろう。ファンに見せない色々な表情や気持ちをたくさん抱えながら、さまざまな困難を乗り越えてきているからこその「絆」は、菅井さんや理佐さんだけではなく、他の一期生メンバーの言葉や表情からも十分伝わってくる。
グループを離れるお二人も、改めて卒業することをお祝いしているメンバーの皆さんの気持ちを、しっかりと受け止めていた姿に、また涙を誘われてしまう。
一期生の「絆」を最も感じたのは、最後の「顔面パイ」の場面である。
今までにないアイドルの卒業スタイルとして、守屋さんが発案したものらしいが、その前にやっていた「乃木坂工事中」の生田さん卒業回の様子と比べてみても、規格外の卒業シーンであることは確かである。
「ずっと、ゆっかねんでいてね」という優しい言葉と共に、守屋さんの顔面にパイをクリーンヒットさせる菅井さん。
パイをぶつける前に「だいじょうぶ?」と何度も梨加さんを気遣う言葉を投げかけつつ、力強く顔面にパイをぶつける理佐さん。
菅井さんも、理佐さんも、卒業されるお二人に負けないくらい心優しい性格なのだが、二人が望むなら、最後に悔いなく送り出してあげたいという深い愛情で、顔面にパイをお見舞いしている姿をみて、やはり一期生の絆は健在だなぁ・・・と不思議に感動している自分がいた。
やる方も、やられる方も、お互いを信頼していなければ、この素晴らしい場面は成立しない。
卒業しても、お二人がこのグループにいてくれたことは永遠に消えることはない。
約6年半のさまざまな出来事を思い起こしながら、お二人に明るい未来が訪れることを心から願った夜であった。
番組収録後の様子は、いつものように、5G LABのVR SQUAREで配信されている。顔面のパイを落として、元通りの綺麗な姿でお話をしている最後のお二人をしっかりと見届けていただきたい。