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定点とマルチアングル ~【櫻坂46】加工のないパフォーマンスを味わう~

 先日行われた「3rdシングル流れ弾ミニライブ」のアーカイブ配信では、今回も定点カメラの映像が選択できた。2枚目シングル「BAN」から採用された配信方法であるが、定点ならではの鑑賞が出来るので、非常に楽しい。
 パフォーマンスの全体が観られるので、いつもはアップになるような場面も、引き画で観ることで、画角に入らないところでも、しっかりとパフォーマンスをしているメンバーの存在を知ることが出来る。
 これは、ライブに参戦している時の鑑賞方法に近い。そのため、カメラ演出をしている映像を観る場合に比べて、ライブ会場にいるような独特な臨場感を味わうことができる。
 また、演出のない無加工の楽曲披露を観ていても、彼女たちのパフォーマンスが非常に迫力満点であることを、改めて体感できるのも嬉しい。画角に入る入らないに関わらず、きちんと振りが揃っており、細かなところまで注意しながら、リハーサルを重ねていることが伝わってくる。フォーメーション移動も、かなり激しく行われていることがわかり、音楽番組などでは確認できない新しい発見があることも多い。
 まさにこれこそが、ライブに行かないと知ることができない部分である。それが、配信で体験できるのであるから、ファンならずとも、嬉しいサービスと言えるだろう。
 配信が一度しかないため、より詳細に一人ひとりに注目して観ることができないのが、唯一残念なところであるが、それでも、この鑑賞方法は、毎回好評のようなので、次のシングル以降も継続していただきたいサービスである。

 無加工のパフォーマンスを鑑賞できる機会としては、5GLABの『FR SQUARE』による「マルチアングルパフォーマンス」がある。この企画は、スマホにアプリをダウンロードするだけで、無料で観られるというのが何より素晴らしい。
 こちらは、7つのアングルの中から4つまで選択することが可能となっている。先週からの「流れ弾」と、今週配信の「Dead end」の2曲分があるのだが、普段では観られないアングルでの鑑賞となるので、新しい発見がある。
 ミニライブとは違って、フルサイズではないのだが、自分が観たい部分を繰り返し、いろいろな角度から観ることができるのが最大の魅力と言えるだろう。毎回角度を変えながら、何度も鑑賞するも良し。複数のアングル映像を選択して、一度に観るも良し。まさに、彼女たちのパフォーマンスを、味わい尽くすことができる素晴らしいサービスである。

 「定点」と「マルチアングル」という二つの企画が成立するためには、まず、彼女たちのパフォーマンスが、どの角度から観ても、鑑賞に堪えるレベルであることが必要となってくる。
 以前発売されたライブ映像などでは、どうしても画角を変えたり、誰かをアップにしたりすることで、パフォーマンスの不足分を補っているところも見受けられたのだが、今は、そのようなカメラ演出を必要としなくなっている。そこに、彼女たちの成長をみることができるだろう。
 それにプラスする形で、最近は、一人ひとりの表情が多彩になってきていることもあり、パフォーマンスから伝わってくる迫力が格段と増している。
 元々の高いビジュアルを活かすという意味で、アップを多用したくなるのも十分に理解できる。パフォーマンスをしている時の輝くような笑顔は、何度観ても嬉しい。

 引き画でもアップでも、どちらも魅力的となってくると、ファンとしては、どちらを観ればよいのか迷ってしまう。この二つの要求を満足させるには、どちらも選択できるような環境が用意されることが必要となってくる。
 一つは、ライブである。ライブ会場に足繁く通うことで、毎回違う位置や視点から、パフォーマンスを鑑賞することができる。ただし、全員がそれが出来るわけでは無い。
 その点、定点カメラによる配信や、マルチアングルの企画は、誰でも体験することができる。
 彼女たちの魅力は、パフォーマンスをしている時にこそ、最大限に発揮される。
 今後も、このような試みを継続していただいて、彼女たちのパフォーマンスを、たっぷりと鑑賞できる機会が増えていくことを大いに期待したい。


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