見出し画像

大成功の時こそ、気をつけたいこと ~【櫻坂46】「1st YEAR ANNIV. LIVE」鑑賞後記①

 先週行われた「1st YEAR ANNIVERSARY LIVE」は、大成功のうちに終幕となった。「記念すべき1周年ライブ」というだけでも、ファンにとっては、非常に感慨深いものであるのだが、今回は「小林さんの復帰」「守屋さんと梨加さんの卒業」という意味まで加わったことから、1日のことを語るのに、何時間もかかってしまうほど充実した内容であった。

 さまざまなメディアで、今回のライブレポートが発表されているが、どれを読んでも、「大きな成長」「大成功」という言葉が記されている。ここ数日のラジオでの発言などを聞いていてもわかるが、メンバーの皆さんも、かなりの達成感があったようで、その余韻に浸り、幸せな時間を過ごしていることだろう。
 ここでの記事も、気づいたらライブ関連だけで、3つもアップしてしまっている。それだけ、彼女たちから受けた衝撃が大きかったということだろう。この余韻は、当分続いてしまいそうである。

 このように幸せな時間が続いていると、つい「らんを忘れず」「やすきに居て危うきを忘れず」という言葉を思い出してしまう。「易経」に出てくる言葉なのだが、昔から君子の心得えとして伝えられてきた箴言である。
 どちらの言葉も、以下の原文から抜き出されたものである。

君子
安くして危うきを忘れず
存して亡ぶるを忘れず
治まりて乱るるを忘れず
ここを以って身安くして
国家保つべきなり

君子
安而不忘危
存而不忘亡
治而不忘乱
是以身安国家可保也

「易経」繋辞下伝より

 この言葉には、

「平穏無事な時でも、万一のことを考えて準備を怠らない」(治而不忘乱)
「安泰な時であっても、危機を忘れてはいけない」(安而不忘危)

という意味がある。現代風に言うと「調子が良いであっても、油断してはならない」ということになるのだが、学ぶところが多い言葉である。
 「この世にある全ての事柄は、変わり続ける」(=諸行無常しょぎょうむじょう)と言ったのは、釈迦である。この言葉には、「運が良い時も、悪い時も、永くは続かない」という意味も含まれている。
 それを知っているからこそ、「調子の良い時に油断せず、次への準備をしておこう」と教えてくれているのが、「治に居て乱を忘れず」「安きに居て危うきを忘れず」という言葉である。

 櫻坂46の皆さんは、次の『BACKSライブ』に向かって、必死に取り組んでいるはずである。
 その間にも、紅白出場や年末のロックフェス『カウントダウン・ジャパン 21/22』を控えていることもあり、安穏とした日々が過ごせるようになるのは、まだまだ先になりそうである。
 このように、目が回るほど忙しい日々を、必死に過ごしている時は、余計なことを考えている暇もないことから、かえって安心して、目前の事に真剣に取り組んでいけばよい時期と言えるかもしれない。
 ファンとしては、体調を崩さないように十分注意しながら、年末年始を華麗に乗り越えていただきたいというのが、唯一の願いである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?