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パフォーマンススタイルを考える ~【櫻坂46】「BACKS LIVE」から得られたもの~

2回目となった「BACKS LIVE!!」も大成功のうちに終わった。
2日間のライブによって、櫻坂46の層の厚さが改めて感じられるものであったことが、ファンとして、一番嬉しい成果である。
今回のライブで、元・櫻エイトであった小池さんと藤吉さんの凄さを、観客に再認識させることができたわけだが、それ以外にも、表題曲選抜や櫻エイトに入れるべきメンバーが、複数存在することがわかった。

このような成果を見せつけられると、次のシングルについて、「フォーメーションをどうするか」という難題に直面することになる。
櫻エイト候補となりうるメンバーが、経験者というフィルターにかけても、10名おり、誰が来てもおかしくない状況である。
センター候補も、現在までの経験者4名に加えるべき人が複数いることから、シングルごとに3人を選択していくスタイルを継続していくには、良い意味で悩ましい決断が必要となるだろう。
表題曲の選抜メンバーも、現在のように14名体制でパフォーマンスをすることが正解なのか否か、もう一度考え直す時期に来ているように思える。

紅白のパフォーマンスでは、全員が参加する形となった。
守屋さんと梨加さんが卒業した後は、23名となることから、「今年は全員選抜でパフォーマンスをするのもありか?」と考えていたのだが、実際にパフォーマンスをしているのを観ると、若干ごちゃごちゃしている感は否めなかった。人数が多いことから、一人が抜かれる場面も少なく、画角におさまらないメンバーも多くみられた。
東京国際フォーラムのガラス棟という、かなり広いスペースでパフォーマンスをしていても、これだけ窮屈に感じるのであれば、通常の舞台となると、その印象はさらに強くなるだろう。
これは、日向坂46の21名による本会場でのパフォーマンスを観ていても感じたことである。
やはり、運営の判断である25名の約半数=14名というメンバー構成が、妥当な数であったと言えるのかもしれない。

表題曲の人数を、現メンバーの半分である12名前後とすると、先ほどの櫻エイトに入れるべき10名を配置してしまうと、2名しか入ることができない。
巨大組織であるAKB48の場合をみると、20名以下で出演する場合が多い。やはり、20名を超えると、パフォーマンスをするにも、ステージが小さすぎるのだろう。
ましてや、激しいパフォーマンスが多い櫻坂46であれば、その狭さが一層際立ってしまうだろう。
ここで、「何名が正解なのか」示すことはできないのだが、表題曲の選抜メンバーとして、12~16名あたりで固定するのが妥当な線なのかもしれない。

「櫻エイト」というシステムについても、再考が必要であろう。
「全員が輝く」というコンセプトで活動をするのであれば、櫻エイトのようにフロントと二列目を固定せず、楽曲ごとにメンバーを替えて、曲にふさわしい形でパフォーマンスをした方が、楽曲世界をストレートに伝えることができる。
欅坂46時代のように、毎回、全員がパフォーマンスをするという形であれば、フロントや二列目を変更しても、印象が変わるだけとなるため、どのメンバーのファンにとっても、満足がいく形となるだろう。
現在の体制のまま、音楽番組ごとに披露する楽曲が変更される場合、メンバーが替わってしまうことから、自分が推しているメンバーが観られなくなってしまうことが想定される。
そうなってくると、人気が高い順に構成メンバーを配置することで、ファンの要求に応える形になってくるのだが、そうなると、今の櫻エイトシステムと代わり映えしない結果となってしまうだろう。
なぜなら、現在の櫻エイトが、オンライン握手会の完売状況が大きく反映されていると推測されるからだ。
運営側としては、ある程度、このような指標がないと、選抜メンバーを決めることが出来ないのかもしれないが、これでは、楽曲のメッセージ性を重視する櫻坂46として、最適な選択をしたとは言えないだろう。
もっとメンバーとファンを信頼し、アーティストとして、真に楽曲にふさわしいメンバー構成でパフォーマンスしていくことを目指した方が、ファンから歓迎されることは間違いない。

このようにパフォーマンスの質を高めていくことこそ、唯一無二のグループアーティストである「櫻坂46」が目指すべき、「凜々しく力強い、満開に咲き誇る」姿と言えるのではないだろうか。

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