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新たなる脈動 ~櫻坂46の現在~

 3rdシングル『流れ弾』全曲のMVが解禁された。9月28日の時点で、センター3人の楽曲が出揃ったわけだが、ここでは、各MVの細かな部分ではなく、今回のシングル全体について、感想を述べてみたいと思う。
 欅坂けやきざか46時代から、MVを発表した場合でも、メンバーや映像監督などが、その意味を説明することは極力避けてきている。それは、作り手側の思いはあるが、すべてを視聴した人に委ね、感じるままに受け取って欲しいと言う思いがあるからである。
 自分たちは、とことんまで突き詰めて、今できる最高のものを詰め込んだので、あとは見てくださる方におまかせしますというスタンスであり、作品に対する自信の表れと言うこともできるだろう。

 今回の各MVを観て感じたことは、以下の通りである。

 ・『流れ弾』(田村保乃センター曲)
   閉塞された空間(密室)での躍動
   (=SNSの中の閉塞感の表現?)
   内に秘めた感情の爆発
   (=知らぬ間に巻き込まれたとまどいや憤り)
   現状を打破したい衝動と行動
   (=実際に集まって話し合うことの重要性)


 ・『Dead end』(森田ひかるセンター曲)
   前に進めない現状
   それでも進みたい気持ち
   怒りやイライラを募らせながらも
   打開策を模索する前向きな姿勢


 ・『無言の宇宙』(渡邉理佐センター曲)
   社会全体に漂う孤独感
   「以心伝心」の境地でつながる関係性
   人とのつながりから生まれる喜びと安心感。
   人を信頼することで生まれる希望。


 書き出すとキリが無いので、このくらいにしておきたいが、MVを全て観て感じるのは、

「彼女たちが、現状がどうであれ、大きな夢や希望をもって、前向きに前進しつづけている」

ということである。
 新型コロナウィルスの感染拡大が地球規模となってしまった現代において、社会全体が、システムや考え方の変換を余儀なくされている。
 社会全体のパラダイム転換を強いられている今だからこそ、改名という大きな試練の中にあって、もがきながらも前進を続けている彼女たちの闘いは、人々の大きな共感を得ることができるのではないだろうか。
 彼女たちの内面で、ふつふつと湧き上がってきている情熱や躍動が、歌番組やライブで大きく花開いていくことを大いに期待していきたい。

 MVや音楽番組で彼女たちのパフォーマンスに触れるだけでも、十分に楽しめるのだが、やはり、ライブは別格の迫力である。お時間が許すようであれば、来月のアニバーサリーライブに参加してみることをおすすめしたい。


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