何だかわからないけど突然やってくる何か

こんばんは、今日は「何だかわからないけど突然やってくる何か」という話をします。怖い話ではないです。ご安心を。

僕は数日前から手塚治虫先生の「火の鳥」を読んでいます。なぜ今ごろになって急にこの作品を読みだしたのかは、正直なところ自分でもよくわかりません。「火の鳥」という作品の存在は十代の頃から知っていましたし、二十代の頃、役者の先輩にものすごく勧められたことがあったのも覚えています。しかしながら当時の僕はまったく読む気も起らず、手に取ることすらなかった。たぶん、未完の作品だという情報だけを聞きかじって、「未完なら最後に消化不良になりそうだから、なんだか嫌だな」なんてことを考えて一切手を出さなかったのです。

それが数日前に突然思い立って電子書籍で購入して読みふけっています。何故突然僕が「火の鳥」を読もうと思ったか。

丁寧に思い出してみたのですが、具体的には数日前に熱を出して寝込んでいて、眠り過ぎて眠れないけれど、起き上がるのはしんどいからずっとぼんやりと横になっている時に、ふと、「今、映画館でジブリの映画やっているんだよな」と思ったのです。そうしたら何故か「そういえば少し前にネットフリックスで攻殻機動隊の新作始まったのに見てないな」とか思って、「そういえば昔何かの本で宮崎駿と押井守が対談してるのを読んだことがあるな」とか思い出し、「あの対談で確かあの二人が手塚治虫の悪口言いまくっててめっちゃ面白かった記憶があるな」とかも思い出し、「対談のなかで二人が『手塚先生は漫画の神様で間違いないけど、映画では神ではなかった』みたいな話してたな」とか考え、そういえば手塚治虫先生のマンガの中で代表作ってなんだっけ?「火の鳥」かな?
とか考え始めたのがきっかけです。それでネットで買って、体調の回復とともに読み進めていったのですね。
つまりなんかもう、理由が理由になっていないのです。きっかけというきっかけじゃなくて、何だかよくわからないけれど成り行きと流れで「火の鳥」に急に興味が出てきた感じなのですね。

それでもちろん偶然なのでしょうが、33歳になってこの作品を初めて読んでいることが、なんだか妙に贅沢な気がするんですよね。染みるんだなぁ。

僕の場合だけかもしれませんし、単なる思い違いと勘違いの積み重ねなのかもしれませんが、僕は意外とこういう瞬間を人生で何度か経験していて、その度に脈絡のない行動をとってしまったことがあります。
で、なんか結果としてはその行動をしてよかったと思うことが多い気がするのですね。思い込みな気も多分にしますが。

例えば6年ぐらい前に自主映画を作ろうとして、主要キャスト陣の出演も決まって脚本を書いていた時に、「辞めよ。やっぱホラーにしよ」と思って全く違う物語を一から書き始めて、結果として監督作の「なかよくなれたらいいな」になったりしてたり。

いいか悪いかもよくわかりませんが、なんだかそういう、「突然の心変わりのような何か」がやってきた瞬間というのは、どうにも手を出さずにはいられません。それに個人的には手を出してみたほうが面白いなと思っています。

この何かが何かのチャンスなのかどうかはわかりませんが。

ルーティンは大事だけれど、ルーティンに縛られるだけなのもどうかなと思っている今日この頃です。

今日はちょっと短めの文章になってしまっているかしら?
まぁそんな日もあります。これからも自由に書きなぐっていきます。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。

それでは皆さん、よい夢を。

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