ながら作業の利点と問題点

こんばんは、近所の奥様方が公園で凄く間隔を空けて井戸端会議をされている姿を見て、妙に新鮮な気持ちになった栗山陽輔です。ソーシャルディスタンス。

今日は「ながら作業の利点と問題点」というテーマでお話させていただきます。

ながら作業、実際にこう言った言葉があるのかどうかはわかりませんが、何かをしながら他の作業をすることですね。
テレビを見ながらメールの返信をしたり、You tubeを観ながらツイッターを観たり、所謂マルチタスクと言われるものも、ながら作業だと言っていいと思います。

僕自身もこういったことはよくしていて、習慣になっているのは、歩きながらYou tubeやVoicyを聴くことです。こうすることで、僕にとっての散歩というものは自分の目を休めるためと運動のためなのですが、その時間を音声コンテンツを楽しみながら過ごすことができる。効率を考えれば、こういったことは正しいような気もします。

しかし、マルチタスクというのは人間には向いていないという話も、結構有名ですよね。
二つ以上の作業を並行して行うことは脳には難しく、結果として作業効率は落ちてしまう。
とまぁ、そうは言われても、何か一つにばかり掛かりきりになるわけにもいかない現代です。なので、ながら作業をするものとしないものを明確に分けておく必要性があると僕は思っています。
もったいぶらずに言いますと、消化するための作業はながらで効率よく進めていく。何か日常的な作業、こなす作業、流れ作業などですね。僕の場合はこれが「運動」に当たります。
特に、歩くという作業は人間にとって日常的なものなので、ただ何もしないでその場に留まっているよりも、何かについて集中できる部分もあります。僕にとってYou tubeを聴くことはただの暇つぶしなのですが、例えば、誰かと会話をするならば、椅子に座って会話するよりも、歩きながら会話した方が自然に会話できたりします。

これはコミュニケーションスキルみたいな話になってくるので余談ですが、誰かと会話するときは、向かい合うよりも、お互いの顔を常時見ない場を用意する方が、親密度は上がります。
カフェとかでお茶すると、だいたい向かい合って話しますよね。そうするとね、お互いの顔を見ている状態が普通になるんですよ。でも歩いていたりして、横に並んでいると、お互い前を見ているから、お互いの顔を見ているわけではないですよね。
それの何がいいかというと、何かのタイミングで顔を見たり、目が合ったりすることが、ちょっと特別な瞬間になるんです。逆にずっと向かい合っていると、目を逸らしたりするとマイナスの瞬間をつくりやすい。なので、誰か親密になりたい人がいたら、横に並ぶ環境を意識した方がいいですよ。
カウンターのあるバーとかもいいですよね。今はいけないけど、コロナ収束したらオススメです。

かなり脱線してしまいましたが、えっと、ながら作業の話ですね。
次は問題点ですが、あえて強めに表現しますが、ながら作業では「創造性」のようなものはほとんど皆無だと言ってしまっていいと思います。新しい企画を考えるとか、僕の場合だったら映画の構想を練るとか、何かを真剣に考えることですね。
本当に大事なことだと思っているので、しつこく書きますが、もしあなたが何かを真剣に考えたいと思うことがあるならば、ながら作業は絶対に避けるべきです。とにかく「考える」だけの時間を作る。
一時間なら一時間で時間を決めて、机に向かって、ノートでもいいしPCでもいいですが、作業をするための道具に向かって、そのことを真剣に考える時間を作ること。これが本当に大切です。
映画の脚本を書きたいならそのことに真剣に向き合う。「何かアイディアを思いついたら机に向かおう」という意識では何も浮かびません。アイディアは創作過程から生まれるのです。

こういうこというと、一部の有名な方が何かのエピソードで、「お風呂に入っている時にふと思いついて」とか「電車乗っている時にあのアイディアが浮かんで」という話をしていたことを持ち込んで反論する方もいらっしゃるかと思いますが(過去の僕もそういった考え方でしたが)、そういった方々は、真剣に取り組んでいた時間がとても長くあった上で、ちょっと休憩したり他のことをしている最中にたまたま浮かんだだけであり、そのことが印象に残っているだけです。
考えてみてください。誰かから「この作品のインスピレーションはどこから?」とか訊かれた作家さんが、「真剣に考えて考えた結果だ」というよりも「いやぁたまたま通りがかった家の前で、おばあちゃんが話しかけてきて、その人と話している時にふと思い浮かんで」というほうが印象的でしょ? その作家さん自身もいくつもあるエピソードの中から無意識に印象的なものを選び取っている可能性が高いんです。
それにこういうたまたま脳みそを弛緩させているときに何かを思いつけるのは、真剣に、脳を緊張させていた時間が長かったからこその産物だったりします。

真剣に何かを考えることは大切です。
いつか新しい仕事を始めたいなら、真剣にそれを考えるべきで、それを考える時間をしっかりと作るべきです。
何かをしながら、お風呂入りながら、いつか何かアイディアが浮かんだらやってみようでは一生アイディアなんか浮かびません。浮かんでも行動しません。行動に結びつける思考の方法がわからないからです。行動方法までながらで考えていたら、いつまでたっても行動できません。

以前にも書きましたが、僕のこの毎日の文章は、基本的に毎日、何を書こうとも決めずにただ画面に向かって書くことを考え、書いています。もちろんたまたま書くことが事前に思い浮かんでいることもありますが、そんなの本当にたまにです。十回に一回もないです。

ながらではなく、そのことに真剣に向き合うことは大切です。自粛期間で時間が増えた人も多いはず。もし気が向いたら、ちょっとでも参考にしてもらえたら嬉しいなと考えている今日この頃です。

自分という具体的な個人に対して何かを考えてくれる人は基本的に自分しかいません。
大変な時ですが、今こそ真剣に考えましょう。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。偉そうにすみません。

それでは皆さん、よい夢を。

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