実用性と必然性が物事を形作る

こんにちは、今日は考え過ぎたらキリがないようなお話しをしたいと思います。「実用性と必然性が物事を形作る」というお話しです。

つまりそこに存在する何かは、そうあるべき目的や理由があり、さらに歴史があってこそその形で存在しているということです。
いきなり何を言っているんだと思われる文章になってしまっていますが、例を挙げますと、今、僕がこの文章を打っているパソコンのキーボード。当然ですが、キーボードの一つ一つのキーの大きさは人間の指のサイズに合わせて形作られています。そしてキーの並び方は横に長い長方形の形で並べられていますね。これは人間の手が左右にあって、手を横に並べてすべての指を使ってキーを使えるように実用的に、必然的に形作られているのです。
もしキーボードが縦型で、右手を前にして左手後ろにして使うなんてものでしたら、とても使いづらいですね。まぁ業務内容によってはそういった形の方が合うものもあるかもしれませんが。
他にも例えば、世の中の人間は右利きの人が多いから、多くの機械類は右利きで使いやすいように設計されていたりします。駅の自動改札機の切符投入口やタッチセンサーは右側にあります。
自動販売機の硬貨投入口はお金を入れやすいよう、機械の右側に寄せて作られている。
機械類だけではなく、ファッションなんかもそうですね。
現代の服というのは基本的にすべて何らかの目的を持って作られた機能性重視のものであるらしいです。ジーンズは作業着ですし、ミリタリーは文字どおり軍用です。トレーナーはトレーニング用ですし、ダウンジャケットはアウトドア用品。
ミリタリーだとわかりやすいですが、ジャケットは体の前で止めるボタンが隠れるような作りになっていたりします。これは匍匐前進などをしている際に、地面にボタンが引っかかって行動に支障が出ないようにするためのもの。ミリタリーのパンツ類は当然ポケットの数が多く大きさも大きい。
さどにパラシュート降下用に裾幅の狭いテーパードパンツなども開発されたらしいです。(ズボンをブーツの中に入れるため、裾幅を狭くする必要があった)

このように多くの物には理由があり、歴史と文化がある。

それで今日、僕が何を言いたいかというと、こういったものに対する歴史や文化を形作ることが、物語中の世界観の構築に繋がるのだということです。

例えばファンタジーの物語で、そこの住人が来ている衣服などはその世界の歴史と文化を如実に現わしてしまう。
B級ファンタジーとかで見かける左右で色彩が違ったり、形が違ったりするものなどは、僕個人の意見としてはどうしてその形になったのかまるで意味がわからないというものも数多くあります。左右で色が違う意味は何なのか? 服を作る工程の中で左右で色を変えるなんて手間でしかないはずなのにどうしてそれを行っているのか。その背景は何なのか。
背景や歴史を語る術になりうることですが、ただ単に「現実の世界とは違うファンタジーっぽいもの」で構成すると、とたんにチープになってしまいます。

しかしながらここをうまく制御して、あえて現実世界とは違うルールで形作られたものが登場することで、その世界観を確固たるものにできたりもする。それは世界だけではなく、存在する人間の歴史や文化、常識すらも表現できるのです。

僕たちは現実世界の常識で縛られています。ですがその常識とは違ったルールで動いている何かに出会った時、そこに謎が生まれ、新しい物語が生まれるのですね。

これは僕個人の趣味趣向に近い話なので、物語はこうでなくてはならないというものではないのでご了承を。でもそういいたことまで細かく作り上げられた作品というのは本当に心躍りますよねと考えている今日この頃です。

なので僕は少しずつでも自作にそういった意味を作り上げていきたいと思っているのです。
まだまだですけどね。

それでは皆さん、よい夢を。

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