エンターテイメントの先にあるもの

こんばんは、毎日飲んでいるヘパリーゼを今朝からヘパリーゼハイパーに切り替えた栗山陽輔です。

今日のテーマは「エンターテイメントの先にあるもの」というテーマでお話しさせていただきます。

エンタメというものは、今の状況ではなかなか厳しい状態にあるのですが、この話は今の状況に当てはめて考えた話ではなく、もっと根本的というか、普遍的な意味でのエンタメのことだと受けてとっていただけると有難いです。

エンタメというものは、人の生活の中に溶け込んでいて、日常的に消化されている。エンタメでくくるとあまりに範囲が大きくなるので、ここではまず、物語というジャンルに絞って考えていきたいと思います。物語、フィクションです。

僕は映画にしろ演劇にしろ小説にしろ落語にしろ講談にしろ、それらはすべて物語を伝えるためのツールだと思っているのですが、そもそも何故、偽物の、フィクションである物語に人間は惹かれるのか。

これは昨日の記事でもちらっと書いた「サピエンス全史」という本に書かれているホモ・サピエンスと「虚構」に関する考察がものすごく面白いのでお勧めなのですが、ここではもっとライトに考えてみます。

物語に触れる理由は人それぞれでもあると思いますが、僕の場合について考えてみると、それは現実における不和のようなものが原因ではないかと思っています。

いきなり変なことを言いますが、僕はあまり社交性に優れた人間ではありません。
友達がいないわけではないですが、かなり少ないですし、あまり集団、コミュニティ内において円滑に上手にコミュニケ―ションが取れるタイプでもありません。

子供の頃まで遡れば、同じように友達が全く作れない人間ではなかったけれど、いじめやハブのターゲットにされる時期もあるような子供でした。
この頃の僕はゲームにかなりハマる子供で、ゲーム内の物語にかなり心を寄せていて、よく親に怒られたことを覚えてます。
僕が映画に頻繁に触れるようになったのは高校生の頃で、その頃までは部活に打ち込むタイプでもありましたが、高校で先輩とのコミュニケーションの弊害により部にいることが難しくなり、僕にとっての発散の場のようなものがなくなってしまった頃でした。

結局何が言いたいかというと、物語の世界に逃げ込んでいたということなんですが、この「逃げ込んでいた」というのは、ただの逃げだと考えてはいけない気がするのです。

逃げだとしても、何故その先がエンターテイメント、物語だったのか。そこに何を見ていたのか。
僕はそこに人間性のようなものを見ていたのだと思います。
現実においては自分の能力不足や未熟さなどでうまく感じることができない人間というものを、そこに見ていたような気がするんですね。
ちょっとぴり変な言い方をしてしまいましたが、「映画に救われた」というような話をする人は大概こういう状況だったのではないかと推測しています。もちろん個々人の差はあれど。
順風満帆の現実生活を過ごしている人は、そこまで物語に傾倒することもないのではないかと思っているのです。

ここで、もう少しこのことを大きく考えてみると、僕のような人間が映画や多くの物語に傾倒したのは、そこに人間を求めているからであるとすると、つまりはそこにコミュニケーションを求めているのではないかと思ったのですね。

そのことを踏まえて、数日前に書いた記事の内容を思い出すと、ちょっと面白いことが見えてくるような気がします。

昔の子供は、テレビ番組がコミュニケーションツールだったという話です。このテレビ番組はバラエティなどに限りません。
「昨日のターミネーター2見た?」
というような会話は間違いなく学校で繰り広げられていた。テレビドラマの話も多かった。

つまりですね、子供時代で言えば、うまくコミュニケ―ションが取れるタイプの子供はコミュニケーションツールの一つとしてもエンタメを消化し、僕のようなうまくコミュニケ―ションがとれないタイプの人間も、コミュニケーションを求めてエンタメを消化していたという風に考えることもできなくはないのではないかと言えるのです。

ちょっと乱暴かもしれないけれど、そうである可能性もあると仮定して。

そう考えると、エンタメをエンタメとしてだけの形で存在させるより、エンタメとコミュニケーションを何らかの形で紐づけていくことの方がエンタメを楽しむ側の動機が大きくなるのではないか。

そうやって考えると、現代における映画というコンテンツの提供のされ方は…

何てことを考えているのですが、長くなってきたのでこの続きはまた後日にしたいと思います。

もしかしたら誰もがわかってる当たり前の話をしているだけなのかもしれないと感じている今日この頃です。

でもちょっと、次に漠然とやってみようと思っていたことにしっかりとした裏付けを付けられる気がするので、もうちょっと考えていこうと思います。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。

それでは皆さん、よい夢を。

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