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重賞勝ち馬考察:ヴァルツァーシャル(マーチS)

父:マクフィ
母:バイカターキン
母父:エンパイアメーカー


 ダンジグ4×5、ミスタープロスペクター5×5、ロベルト6×5、バックパサー6×6・6・7。両親の核となっている血を押さえた、緩い父母相似配合になっています。

 父母相似配合のいいところは両親の資質を堅実に引き出せることにあります。本馬の場合、母のバイカターキンが見どころのある繁殖牝馬。これまで4頭の産駒を送りだしており、ラナチャンス(2勝)、本馬、レイズカイザー(2勝)、レイズトワイライト(1勝)と全馬勝ち上がっています。すべて違う父で結果を残していることも、高いポテンシャルの証と言っていいでしょう。このように母が優れているほど、相似配合で資質を継承させることの意義は大きくなります。

 本馬はシャーリーハイツ、アイリッシュリヴァー、サーアイヴァーを源泉とする重厚な切れ味の使い手。走りをみて抱いた印象は「ダート版のプログノーシスみたいな競走馬」です。決め手性能は高いですが、積極的に好位置につけたり、自ら勝ちにいったりすると、案外と脚が鈍りそうです。そうは言っても後方で悠長に構えていては、いくら決め手があっても前を捕らえきれません。ポジショニングと仕掛けのタイミングが難しいタイプではないでしょうか。今回、斎藤新騎手は鮮やかに勝たせました。テン乗りであれをやったのは、結構すごいことだと思います。


※数値や一言メモは個人の主観です


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