見出し画像

フジキセキ×ロックオブジブラルタルの効果を考える

 フジキセキの3代母にあたるミリセントと、ロックオブジブラルタルの祖母であるプッシュアボタンは、血統構成に興味深い共通点があります。

 ミリセントとプッシュアボタンを見比べた血統表をご覧ください。「ボールドルーラー、プリンスキロ、カウントフリート、ハイペリオン」が共通していることがわかります。広く見ればニアリークロスと言っていいでしょうか。
 


 この仕掛けがもたらすものは、「ボールドルーラー×プリンスキロ」的な資質が中心。軽く、やや淡白な性質をもったスピードです。密かにハイペリオンの底力が絡んでいるのがポイント。「ボールドルーラー×プリンスキロ」血脈にありがちな、非力さや緩さは出づらいのではないでしょうか。カチッと引き締まった、芝・ダート兼用のスピードとして重宝しそうです。

 フジキセキはアメリカのスピードを伝えるタイプ。ロックオブジブラルタルは欧州のパワーを伝える血統。全体像で言えば、両者はまったく似ていません。しかし「ミリセント≒プッシュアボタン」の共鳴により、繋がり生まれることになります。

 フジキセキからみれば、自身の米スピードを増幅しながら、欧州の底力を補えるかたち。ロックオブジブラルタルからみれば、自身のなかでひっそりと眠る米スピードを、フジキセキ(のミリセント)を使って呼び覚ますかたち。資質を増幅する仕掛けでありながら、互いにないものを補う組み合わせでもあり、とても面白いパターンです。


この仕組みを活かした活躍馬
 

ララクリスティーヌ(京都牝馬S)


※活躍馬が出るたびに加筆する予定です


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?